公演情報

流山児★事務所
韓国現代傑作戯曲上演

『満州戦線』
2018年7月11日(水)〜7月16日(月・祝)
下北沢 ザ・スズナリ MAP

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日程
2018/7/11 (水)〜7/16 (月・祝)
11(水) 19:00
12(木) 19:00
13(金) 14:00
14(土) 14:00/19:00
15(日) 14:00/19:00
16(月・祝) 14:00
7/13(金)の終演後、作家パク・グニョン氏を迎えてアフタートークを開催

予約: カルテット・オンライン

*************

■■■オーディション情報■■■
『雨の夏、三十人のジュリエットが還ってきた』の出演者を募集します。
作/清水邦夫 演出/西沢栄治 芸術監督/流山児祥
稽古日程:2018年12月20日(木)〜  
 公演日程:2019年2月1日(金)〜10日(日)
 公演会場:座・高円寺1

詳細 エントリーシート

お問合せ*
流山児★事務所 
TEL03-5272-1785(平日13:00〜17:00)
mail@ryuzanji.com

 

 

 

流山児★事務所
2018年度 新人募集
劇団で活動することに興味がある人を募集します。

【募集人員】
6名 (俳優・スタッフ・制作)
18歳以上35歳未満。
国籍不問。心身ともに健康な男女

【第一次審査:書類選考】
以下を流山児★事務所まで郵送してください。
(1)履歴書(連絡のつく電話番号とメールアドレスを記載のこと)
(2)写真1点(バストアップ)
(3)作文「流山児★事務所に入団してやりたいこと」(400字程度)


【第二次審査:実技・面接】
書類選考通過者のみ、連絡いたします。
※実技審査料3,000円は当日持参のこと。
※スタッフ・制作は面接のみ(無料)です。

【入団後の活動】
流山児★事務所の活動に準じていただきます。
優秀な新人は劇団公演、海外公演などに参加できます。

【入団後の費用】
(1)入団金:50,000円
(2)研修費+稽古場維持費:月額10,000円(月納)
※入団1年後には稽古場維持費:月額5,000円のみとなります。

【お問合せ・応募先】
流山児★事務所 新人募集係
〒162-0045 東京都新宿区馬場下町60番地 まんしょん早稲田307
TEL:03-5272-1785(平日13時〜17時)
E-MAIL:mail@ryuzanji.com

情報詳細
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続々オールド・バンチ〜カルメン戦場に帰る〜 DVD
「オールド・バンチ〜復讐のヒットパレード!〜」「続々オールド・バンチ〜カルメン戦場に帰る〜」DVD発売中!
その他公演パンフレットなど
 ≫詳しくはこちら
BY 江森盛夫(演劇評論家)

★★作:パク・グニョン、翻訳:石川樹里、上演台本・演出:シライケイタ(温泉ドラゴン)、芸術監督:流山児祥、流山児★事務所、ザ・スズナリ

”流山児★事務所が「代代孫孫2016」に続いて放つパグ・グニョンの作品第二弾。

 満州という新天地で五族協和を信じ、日本人として生きた朝鮮の人々に迫る、強烈な火花を散らした若者たちの人生とは・・”

スズナリの中央に四角の舞台をつくり、客はそれを両側から見下ろスタイルの芝居だ。主演は、伊藤弘子、清水直子(俳優座)、、みんふぁあ(洪明花)、いわいのふ健(温泉ドラゴン)、カゴシマジロー(TRASHMASTERS)、小暮拓矢の6人。

上演台本を書いたシライは”僕の言葉に置き換えた部分はあるが、脚本の根幹は全く変えていない。「日本人になることを夢見て満州に渡たった朝鮮人」を「日本人が演じる」こと自体が最大な仕掛けだと、思うに至ったからだ。六人の俳優達と共に、この仕掛けに絡めとられそうになりながら、自分を問い直し、他者をと直し、血脈を遠い直し、演劇を問い直した一カ月だった。

”現在、もっともノリにノッテいいるシライケイタの才気と勢いにのみこまれた1時間40分だった。

「凡そ君と」句:”二日はや豆腐屋に鳴る黒電話”、”獅子舞の海を見ている舳先かな”

撮影:横田敦史


画像に含まれている可能性があるもの:2人、清水 直子さんを含む、立ってる(複数の人)、夜

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2018-07-12 15:40 この記事だけ表示

BY 山田勝仁(演劇ジャーナリスト)

昨日は下北沢ザ・スズナリで流山児★事務所「満州戦線」

(作=パク・グニョン、翻訳=石川樹里、上演台本・演出=シライケイタ、芸術監督=流山児祥)。

 今、絶好調のシライケイタの安定した演出力と実力ある俳優陣のコラボで間然する所のない舞台だが、見終えてどうにもモヤモヤ感が残る舞台でもある。
 
 舞台は1943年3月、満州の首都・新京。
朝鮮から満州に渡り、実質的な大日本帝国陸軍士官学校といえる満州国陸軍軍官学校を優秀な成績で卒業し、関東軍の将校という朝鮮人として最高の栄誉が待つ飛鳥(カゴシマジロー=TRASHMASTERS)を祝うために、朝鮮人の友人たちが集う。

クリスチャンであり、満州で熱心な布教活動を行おうとする尚美(清水直子)とシュバイツァーに心酔する恋人の木村(いわいのふ健)、そして飛鳥の幼馴染で市役所勤務の芳江(みょんふぁ)。彼らは比較的富裕層の出身で地位もある。満州で働きながら、みな日本名を持ち、その名前で呼び合っている。
 彼らは祖国独立のために戦う抗日ゲリラを匪賊と呼び、憎悪する。

そこに、祖国の母の手紙を携えて飛鳥の妹・慶子(伊藤弘子)が訪ねてくる。

 歓迎する飛鳥だが、妹が持ってきた朝鮮の伝統的味噌壺は匂いがきつく非衛生的だと拒否する。そして日本の有田焼こそが伝統美なのだと賛美する。有田焼が豊臣秀吉の朝鮮出兵の際に半島から連れられてきた陶工が作ったということには思いが至らないのか。

 日本人以上に日本人になろうともがく飛鳥。そして芳江。
 芳江は日本人上司との不倫が発覚し、上司の妻に罵倒され、上司に捨てられてもなお「立派な日本人の子」を生もうとうする。
 物語の語り部はその赤ん坊の子。つまり、芳江の孫・金田(木暮拓矢)。

 満州という「王道楽土」を信じ、「五族協和」を信じ、日本人になろうとした朝鮮の人々の苦悩。
 「朝鮮人は意思が弱く、怠け者。自分たちの運命を自分のチカラで切り拓いていく事が出来ない」
「いつも誰かに命令されてはじめていやいや動くという悪い習性を持つ奴隷根性が血に流れている」といった自虐的なセリフが飛び交い、その度に背筋がひやりとする。

 作者は朝鮮人作家であり、それを演じるのが日本人と在日三世というアイロニカルな舞台。
 韓国での初演は賛否両論というより非難轟々だったとか。
 それはそうだ。登場人物はひたすら日本人と日本文化を賛美し、同化しようとする「富裕親日派」だ。飛鳥のモデルとされるのは元大統領・朴正煕(パク・チョンヒ)であり、後に次女の朴槿恵(パク・クネ)は18代大統領になる。韓国国民にとっては軍事クーデターで長期にわたる独裁政権を築いた民主化闘争の弾圧者であり、娘もまたセウォル号沈没事故などの不祥事で罷免された無能な卑劣漢なのだ。
言ってみれば、アメリカにひたすら媚びを売り、戦後日本をアメリカの属国にした岸信介を孫の安倍晋三の視点で語っているようなものだ。韓国国民にとって居心地がいいわけがない。

劇中で飛鳥は帝国陸軍で次々と軍功を挙げ、日本敗戦後は韓国で反共活動に血道を挙げ大出世する。

芳江もまた日本人上司が忘れられず、京都を彷徨う。

芝居を客観視する演出を最後に持って来ざるを得ないのは台本のオリジナル性を尊重したのだろう。これは人間喜劇として見るべきなのか。劇中の聖劇がデタラメな「カモメ」という皮肉な笑いがその象徴か。

「日本人になりたい」「日本文化はすばらしい」ーー観る人によっては昨今の来訪外国人の日本礼賛の風潮と混同、勘違いされかねない危うさがある。

皮肉といえば、冒頭での民族自虐「主体性のなさ」などはそっくりそのまま日本人に当てはまる。

創氏改名を強要されなくても自ら進んで欧米人風の名前を付け、先祖が培って来た食べ物を嫌い、これまた欧米料理に舌鼓を打つ。ハロウィンなど欧米の祭や習俗には熱狂するが、日本古来の祭には関心を持たない。
劇中の朝鮮人の特性と同じ。

その意味で、この芝居は日本と日本人を照射した舞台だと言ってもいい。

すっかりコメディリリーフぶりが定着した伊藤弘子の洒脱な芝居、聖劇の場面の軽みのある芝居で新境地開拓の清水直子、難易度の高い役に挑んで成果をあげたみょんふぁ、その誠実な演技が語り部にふさわしい木暮拓矢、端正ながら軽妙な芝居で独自の存在感を持ついわいのふ健。そして舞台の要であり、この芝居のために頭を剃ったというカゴシマジローが飛鳥の抱える複雑な内面をよく演じていた。


16日まで。

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2018-07-12 15:37 この記事だけ表示   |  コメント 0

BY 山田勝仁(演劇ジャーナリスト)

昨日は下北沢ザ・スズナリで流山児★事務所「満州戦線」

(作=パク・グニョン、翻訳=石川樹里、上演台本・演出=シライケイタ、芸術監督=流山児祥)。

 今、絶好調のシライケイタの安定した演出力と実力ある俳優陣のコラボで間然する所のない舞台だが、見終えてどうにもモヤモヤ感が残る舞台でもある。
 
 舞台は1943年3月、満州の首都・新京。
朝鮮から満州に渡り、実質的な大日本帝国陸軍士官学校といえる満州国陸軍軍官学校を優秀な成績で卒業し、関東軍の将校という朝鮮人として最高の栄誉が待つ飛鳥(カゴシマジロー=TRASHMASTERS)を祝うために、朝鮮人の友人たちが集う。

クリスチャンであり、満州で熱心な布教活動を行おうとする尚美(清水直子)とシュバイツァーに心酔する恋人の木村(いわいのふ健)、そして飛鳥の幼馴染で市役所勤務の芳江(みょんふぁ)。彼らは比較的富裕層の出身で地位もある。満州で働きながら、みな日本名を持ち、その名前で呼び合っている。
 彼らは祖国独立のために戦う抗日ゲリラを匪賊と呼び、憎悪する。

そこに、祖国の母の手紙を携えて飛鳥の妹・慶子(伊藤弘子)が訪ねてくる。

 歓迎する飛鳥だが、妹が持ってきた朝鮮の伝統的味噌壺は匂いがきつく非衛生的だと拒否する。そして日本の有田焼こそが伝統美なのだと賛美する。有田焼が豊臣秀吉の朝鮮出兵の際に半島から連れられてきた陶工が作ったということには思いが至らないのか。

 日本人以上に日本人になろうともがく飛鳥。そして芳江。
 芳江は日本人上司との不倫が発覚し、上司の妻に罵倒され、上司に捨てられてもなお「立派な日本人の子」を生もうとうする。
 物語の語り部はその赤ん坊の子。つまり、芳江の孫・金田(木暮拓矢)。

 満州という「王道楽土」を信じ、「五族協和」を信じ、日本人になろうとした朝鮮の人々の苦悩。
 「朝鮮人は意思が弱く、怠け者。自分たちの運命を自分のチカラで切り拓いていく事が出来ない」
「いつも誰かに命令されてはじめていやいや動くという悪い習性を持つ奴隷根性が血に流れている」といった自虐的なセリフが飛び交い、その度に背筋がひやりとする。

 作者は朝鮮人作家であり、それを演じるのが日本人と在日三世というアイロニカルな舞台。
 韓国での初演は賛否両論というより非難轟々だったとか。
 それはそうだ。登場人物はひたすら日本人と日本文化を賛美し、同化しようとする「富裕親日派」だ。飛鳥のモデルとされるのは元大統領・朴正煕(パク・チョンヒ)であり、後に次女の朴槿恵(パク・クネ)は18代大統領になる。韓国国民にとっては軍事クーデターで長期にわたる独裁政権を築いた民主化闘争の弾圧者であり、娘もまたセウォル号沈没事故などの不祥事で罷免された無能な卑劣漢なのだ。
言ってみれば、アメリカにひたすら媚びを売り、戦後日本をアメリカの属国にした岸信介を孫の安倍晋三の視点で語っているようなものだ。韓国国民にとって居心地がいいわけがない。

劇中で飛鳥は帝国陸軍で次々と軍功を挙げ、日本敗戦後は韓国で反共活動に血道を挙げ大出世する。

芳江もまた日本人上司が忘れられず、京都を彷徨う。

芝居を客観視する演出を最後に持って来ざるを得ないのは台本のオリジナル性を尊重したのだろう。これは人間喜劇として見るべきなのか。劇中の聖劇がデタラメな「カモメ」という皮肉な笑いがその象徴か。

「日本人になりたい」「日本文化はすばらしい」ーー観る人によっては昨今の来訪外国人の日本礼賛の風潮と混同、勘違いされかねない危うさがある。

皮肉といえば、冒頭での民族自虐「主体性のなさ」などはそっくりそのまま日本人に当てはまる。

創氏改名を強要されなくても自ら進んで欧米人風の名前を付け、先祖が培って来た食べ物を嫌い、これまた欧米料理に舌鼓を打つ。ハロウィンなど欧米の祭や習俗には熱狂するが、日本古来の祭には関心を持たない。
劇中の朝鮮人の特性と同じ。

その意味で、この芝居は日本と日本人を照射した舞台だと言ってもいい。

すっかりコメディリリーフぶりが定着した伊藤弘子の洒脱な芝居、聖劇の場面の軽みのある芝居で新境地開拓の清水直子、難易度の高い役に挑んで成果をあげたみょんふぁ、その誠実な演技が語り部にふさわしい木暮拓矢、端正ながら軽妙な芝居で独自の存在感を持ついわいのふ健。そして舞台の要であり、この芝居のために頭を剃ったというカゴシマジローが飛鳥の抱える複雑な内面をよく演じていた。


16日まで。

2018-07-12 15:37 この記事だけ表示

お蔭さまで流山児★事務所7月公演『満州戦線』@スズナリ
「超満員札止め」の盛況で初日の幕が開きました。
予想どおり「衝撃の問題作!」の反応です。
ぜひ、その目でお確かめください。


作家のパク・グニョンも韓国からやってきます。
13(金)昼のアフタートークにも参加します。
グニョンとケイタの日韓の黄金コンビが日本演劇界を驚愕させます。

ここにニンゲンのドラマがあります。
。。。。。。。。。。。。。。。。。
流山児★事務所7月公演『満州戦線』
7月11(水)〜16(月)@下北沢ザ・スズナリ 全8ステージ。
パク・グニョン:作 
シライケイタ:台本・演出
流山児祥:芸術監督
出演:伊藤弘子・清水直子(俳優座)・みょんふぁ
カゴシマジロー(トラッシュマスターズ)・木暮拓矢
いわいのふ健(温泉ドラゴン)

※上演時間:1時間40分

本日: 12(木)「前売完売」です。
※キャンセル待ち・当日券をお求めください。

開演1時間前から発売します。

11(水)夜 (前売完売) ※当日券アリ                                               12(木) (前売完売) ※当日券アリ)                                              13(金) (前売完売) ※当日券アリ

14(土)昼 (残席僅少)/夜 (余裕アリ)
15(日)昼 (余裕アリ)/夜 (大いに余裕アリ)
16(月)昼 (余裕アリ)

「お早めのご予約を」おすすめします。
03−3469−0511(スズナリ) 
03−3272ー1785(流山児★事務所)

[流山児祥扱い 予約フォーム]
https://www.quartet-online.net/ticket/ryuzanji201807

撮影:横田敦史

画像に含まれている可能性があるもの:3人、立ってる(複数の人)
画像に含まれている可能性があるもの:2人、立ってる(複数の人)、夜
画像に含まれている可能性があるもの:2人、清水 直子さんを含む、、スマイル、立ってる(複数の人)、食事(複数の人)

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2018-07-12 15:34 この記事だけ表示

日本人として生きた朝鮮の人々の歴史に迫る/流山児★事務所『満州戦線』ザ・スズナリで「満員札止め」で11(水)夜開幕! 7月16日まで 「エントレ」より。


流山児★事務所『満州戦線』撮影:横田敦史
流山児★事務所『満州戦線』撮影:横田敦史
 

流山児★事務所の舞台『満州戦線』が、7月11日に下北沢 ザ・スズナリで開幕。

 
「満州戦線」は、流山児★事務所が「代代孫孫2016」に続いて上演するパク・グニョン作品第2弾。

満州で五族協和を信じ、日本人として生きた朝鮮の人々の歴史を描いた作品だ。

上演台本・演出は「代代孫孫2016」に続き温泉ドラゴンのシライケイタ。芸術監督を流山児祥が務め、伊藤弘子、俳優座の清水直子、みょんふぁ(洪明花)、温泉ドラゴンのいわいのふ健、TRASHMASTERSのカゴシマジロー、木暮拓矢が出演する。


流山児★事務所「満州戦線」 撮影:横田敦史
流山児★事務所「満州戦線」 撮影:横田敦史
 

STORY

1943年3月、満州の首都・新京には、朝鮮から満州に渡り、満州国陸軍軍官学校を卒業したアスカの卒業を祝うため、友人たちが集っていた。彼らは日本名を持ち、その名前で呼び合う。そしてそれぞれが満州で働きながら暮らしていた。祖国独立のために戦う運動家たちを匪賊と呼んで憎悪し、アスカの妹が持ってきた朝鮮の味噌壺は虫が湧いて非衛生的だと扱き下ろし、日本の有田焼を尊ぶ。有田焼は豊臣秀吉の朝鮮出兵の際に連れられてきた朝鮮陶工が作ったという歴史認識もないままに。そして市役所で働くヨシエは日本人上司との不倫がばれて、リンチにあっても、日本人と結婚し、日本人の子を生み育てることを願うのであった。─満州という新天地で五族協和を信じ、日本人として生きた朝鮮の人々の歴史から現代社会を照射する。

 
流山児★事務所「満州戦線」 撮影:横田敦史
 

演出:シライケイタ

流山児★事務所でパク・グニョン作品を作るのはこれで二度目だ。
ちょうど二年前に「代代孫孫(だいだいそんそん)」を演出した際、パクさんからも流山児さんからも、「ケイタの好きにやれ」と言って頂いた。なので思い切って日本と朝鮮の立場を入れ替え、「かつて朝鮮に侵略され南北に分断されている現代日本」の話に書き換えた。
この書き換えには賛否が分かれたが、僕が日韓を考える過程において必要な物事の見方だったと思う。

今回も、作家とプロデューサーからは「好きにやっていい」と言っていただいた。
さて、どんな仕掛けを施そうか、と考えた。
前回を超える、刺激的な仕掛け・・・。
だいぶ悩んだ結果、ほとんど書き換えていない。
僕の言葉に置き換えた部分はあるが、脚本の根幹は全く変えていない。
「日本人になることを夢見て満州に渡った朝鮮人」を「日本人が演じる」こと自体が最大の仕掛けだ、と思うに至ったからだ。
六人の俳優達と共に、この仕掛けに絡めとられそうになりながら、自分を問い直し、他者を問い直し、血脈を問い直し、演劇を問い直した一か月だった。

 
芸術監督:流山児祥

『代代孫孫2016』に続いて韓国の代表的劇作家:パク・グニョンの最新作を読売演劇大賞 杉村春子賞 受賞のシライケイタが台本・演出する『満州戦線』です。     
   
『代代孫孫』『満州戦線』の連作は日韓の過去(歴史)と現在の問題を直視するパク+シライの友情の日韓協働作業です。
韓国演劇の持つ社会性=メッセージ性を日本演劇人もきっちり受け止めたいと想っています。
常に国や社会に翻弄され続ける庶民のしたたかに生きた軌跡=記憶は「歴史」となって「いま」を生きる私たちを告発し続けているのです。でも、この作品は「むずかしいことをやさしく、やさしいことをふかく、ふかいことをおもしろく」(井上ひさし) 描いたニンゲン喜劇です。

流山児★事務所「満州戦線」 撮影:横田敦史
流山児★事務所「満州戦線」 撮影:横田敦史

流山児★事務所「満州戦線」 撮影:横田敦史
流山児★事務所「満州戦線」 撮影:横田敦史

 
本作は7月16日(月・祝)まで下北沢・ザ・スズナリで上演。
なお、7月13日(金)14:00開演回の終演後には作家のパク・グニョン氏を迎えてのアフタートークが実施される。

2018-07-12 01:25 この記事だけ表示