公演情報

座・高円寺 冬の劇場25
流山児★事務所 公演
『雨の夏、三十人のジュリエットが還ってきた』

作/清水邦夫 
演出/西沢栄治 
芸術監督/流山児祥

2019年
2月1日(金)〜10日(日)
会場:座・高円寺1

1982年初演、清水邦夫のまぼろしの名作が今よみがえる!


 

*************

 

 

流山児★事務所
2018年度 新人募集
劇団で活動することに興味がある人を募集します。

【募集人員】
6名 (俳優・スタッフ・制作)
18歳以上35歳未満。
国籍不問。心身ともに健康な男女

【第一次審査:書類選考】
以下を流山児★事務所まで郵送してください。
(1)履歴書(連絡のつく電話番号とメールアドレスを記載のこと)
(2)写真1点(バストアップ)
(3)作文「流山児★事務所に入団してやりたいこと」(400字程度)


【第二次審査:実技・面接】
書類選考通過者のみ、連絡いたします。
※実技審査料3,000円は当日持参のこと。
※スタッフ・制作は面接のみ(無料)です。

【入団後の活動】
流山児★事務所の活動に準じていただきます。
優秀な新人は劇団公演、海外公演などに参加できます。

【入団後の費用】
(1)入団金:50,000円
(2)研修費+稽古場維持費:月額10,000円(月納)
※入団1年後には稽古場維持費:月額5,000円のみとなります。

【お問合せ・応募先】
流山児★事務所 新人募集係
〒162-0045 東京都新宿区馬場下町60番地 まんしょん早稲田307
TEL:03-5272-1785(平日13時〜17時)
E-MAIL:mail@ryuzanji.com

情報詳細
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★日本劇団協議会主催 東京・福島演劇人交流企画★
【真船豊と旅するワークショップD】
2/22(金) 19:00〜22:00 けんしん郡山文化センター 
             第2練習室
2/23(土) 10:00〜17:00 けんしん郡山文化センター 
             地下リハーサル室
講師:流山児祥 北村真実
(内容)
22(金)・23(土)は北村真実さんの基礎ダンスレッスンのあと真船豊の『鼬』をじっくり「荒立ち」して、動いてみましょう。

※3月10日ごろまでに、とりあえずの「リーディング上演台本」を、佐藤茂紀さんが書上げ、主題歌、挿入歌を諏訪創に作曲してもらいましょう。

【真船豊と旅するワークショップE】
3/15(金) 19:00〜22:00 @がくと館中ホール
3/16(土) 13:00〜22:00 @がくと館17:00まで小ホール 以後は中ホール
3/17(日) 10:00〜17:00 @がくと館中ホール……「発表会」あり。入場料無料。
講師:流山児祥 伊藤弘子
(内容)
●3月15(金)・16(土)・17(日)には、伊藤弘子による歌稽古、流山児祥による稽古を行い、17(日)夕方には「リーディング発表上演」を行います。

※で、全員で、具体的に『鼬』をどう創っていくか?を、話し合ってみましょう。
⇒上演台本をどう創るか?100年前の物語を現代の物語として再構成、それも「音楽劇」にどう創り変えるか?「夢プラン」のはなしあいです。構成作家をやる予定の佐藤茂紀さんと一緒に、全員でラフに話し合おうと思っています。

真船豊の『鼬』の戯曲とテッテイ的に「あそぶ」のがテーマです。気楽にご参加ください。

※参加費無料です。

2019-02-17 22:30 この記事だけ表示   |  コメント 0

去年の8月以来、久しぶりの日本劇団協議会主催:東京・福島演劇人交流企画:真船豊ワークショップ2018ー2020です。

台湾に私が行っている期間は仮想定規の青木砂織が担当していました。

で、振り付けの北村真実さんと一緒に福島に行ってきました。
高校生、大人、入り混じったチーム。皆さん、面白い。
北村真実さんの基礎レッスンみっちり2時間。
ストレッチ、交差、そして2日目にはキッチリ『鼬』の世界の骨格の動きまで・・・・流石、北村真実ワールド。
みなさん、ヒィヒィ言いながらも笑顔!これがいい。

で、2日間にわたって真船豊の『鼬』をじっくり「読む」
初日は1幕、今日は2幕と3幕。場所も変わって磐梯熱海温泉にある交流館。雪降る午前中から夕方には晴れ上がった。

昨日の夜は『あれからのラッキーアイランド』の1か月稽古から始まって『幻影城の女たち』の稽古と、必ず行く宿舎近くにある居酒屋に。「あれ、流山児さん!お元気でしたか?」というマスターの声。いやあ、久しぶりに福島の美味い酒に酔う。

『鼬』の台本を読んで皆さんと様々なことを話す。佐々木さんのセットの絵(彼は高校の美術教師)、鼬についての考察、登場人物の関係図、南洋諸島への出稼ぎのこと、第一次世界大戦後、1920年日本統治下になった「世界」へと日本人は飛翔していたのである。サイパン、パラオ、ヤップ、トラック、ポナペ。

で、福島弁についてのイロイロ、100年前の世界をじっくり調べている。湖南町のフィールドワークから始まって、明治大正昭和初期の音楽世界、様々な「寄り道」をしながら「真船豊の旅」をしていきます。ふらりと、途中参加してください。途中下車も可。ゆっくりしたたびにする予定です。福島に遊びに来てください。待ってます。

3月のリーディング上演!!に向けて、来週も『鼬』を立って読みますよ。ぜひ、ご参加ください。参加費無料。

2/22(金) 19:00〜22:00 けんしん郡山文化センター 
             第2練習室
2/23(土) 10:00〜17:00 けんしん郡山文化センター 
             地下リハーサル室
3/15(金) 19:00〜22:00 @がくと館中ホール
3/16(土) 13:00〜22:00 @がくと館17:00まで小ホール 以後は中ホール
3/17(日) 10:00〜17:00 @がくと館中ホール……発表会
講師:流山児祥 伊藤弘子

※で、3月23(土)・24(日)今年も、日本演出者協会は3・11フェニックスプロジェクトを開催します!
あれから8年、わたしたちはフクシマとの交流を続けてゆく。


画像に含まれている可能性があるもの:14人、、佐藤 茂紀さん、佐々木 雅彦さん、Show  Ryuzanjiさん、Mami Kitamuraさんなど、、スマイル、立ってる(複数の人)、室内

画像に含まれている可能性があるもの:14人、、佐藤 茂紀さん、佐々木 雅彦さん、Show  Ryuzanjiさん、Mami Kitamuraさんなど、、スマイル、立ってる(複数の人)、室内
画像に含まれている可能性があるもの:1人以上、立ってる(複数の人)、室内
画像に含まれている可能性があるもの:2人、立ってる(複数の人)
画像に含まれている可能性があるもの:Mami Kitamuraさん、ダンス、靴、バスケットボールコート、リビング、室内

2019-02-17 22:27 この記事だけ表示   |  コメント 0

★様々なる「劇評」その43 BY 田中伸子(ジャパンタイムス)

流山児事務所の「雨の夏、三十人のジュリエットが還ってきた」ーー
このカンパニーだから実現したバラエティーに富んだキャストが躍動、プロデュース公演の醍醐味。
オーディションしたジュリエットたちが圧巻ー良い意味で自己顕示(私はここにいる)が発散されていた。

★様々なる「劇評」その44 BYバードランド

流山児★事務所の『雨の夏、三十人のジュリエットが還ってきた』(清水邦夫作、西沢栄治演出)を見る。

まだ戦争の爪痕が残る戯曲だが、見ているあいだ、考えさせられることがあった。大勢のジュリエットが登場するのだが、彼女たちは役者であると同時に劇の登場人物でもある。

そして、わたしには舞台に出ている人たちが、役者であることと登場人物であること(具体的にはジュリエットであること)のあいだを生きる存在に見えた。そのうえ役者本人の人生まで考えるとさらに複雑さを増すが、そのなかでジュリエット役を生きることの困難さと生の複雑さが確かめられていく。

『ロミオとジュリエット』は神父の提案により、一度、仮死状態になることで、ロミオと生きることが可能になるはずだった。その計画は失敗に終わる。しかし、それを演じる女優たちは、舞台上でジュリエットとして永眠した後、自分たちとして覚醒し、踊り始める。

★様々なる「劇評」その45
CORICH舞台芸術 満足度★★★★ JOKEMAN

千秋楽に観劇。本戯曲は2009年にコクーンで蜷川演出を観たが、それとはまた違った味のある芝居になっていた。

客演の松本紀保の存在感が軸になっているが、圧巻は30人のジュリエットを多様に揃えたことだと思う。ある意味でアングラテイストを濃くしたものと言えようか。

優れた戯曲を優れた役者(とスタッフ)が演じれば、優れた舞台になるという典型だとも思った。

★様々なる「劇評」その46 満足度★★★★ BYASIST

1982年初演の清水邦夫作品は、大仰だが繊細な作風に時代を感じさせはするものの、人生における演劇というもののチカラを実感させてくれた。

役者陣。
出演される舞台にハズレなしの松本紀保さんと、伊藤弘子さんを初めとする流山児★事務所勢を中心に、宝塚OGの麻乃佳世さん、小劇場演劇畑の様々な世代の役者さんたちが醸し出す不揃い感・デコボコ感が、かえって空襲以降の30数年間という時代の重みを意識させてくれた2時間。

ラストシーン。老若男女の役者さんお一人お一人のお顔を、感謝をこめて改めて拝見させて頂いた。


画像に含まれている可能性があるもの:1人以上、結婚式、室内
2019-02-13 12:48 この記事だけ表示   |  コメント 0

CORICH舞台芸術の長編劇評 BY tottory 満足度★★★★

良い戯曲だと思った。

舞台という魔物、死と亡霊のイメージが『楽屋』に重なる。三十人のジュリエットの登場という所に、蜷川幸雄とのタッグならではの企画性も漂う。事実総勢30名が空襲に追われた難民のように左右から蠢き現われ、照明一転「シャクナゲ歌劇団」メンバー30年振りの再会の喧噪となる場面は迫力で、数の力を実感。その後も続く30名の登場場面は処理も大変そうだが、長いタイトルのこの芝居はそのための芝居だと言っても間違いでなさそうである。

ストーリー的には三十名は補助的なアンサンブルで、意味的には主役のジュリエット役(松本紀保)と重なるし、後半に導入される演出で大勢のロミオが戦場送りとなる場面に類似するが、役柄としては彼女らは女性のみで構成される石楠花(しゃくなげ)少女歌劇団の団員であり、観客の視線はストーリーを追うべく主要登場人物の方に寄る。

舞台には、宝塚にありそうな豪華な幅広の高い階段、舞台両脇に大柱、総じて大理石に見えるセットが組まれ、実はここは百貨店の1階という設定だ。現実の時空ではあるがこの場所は架空の世界を立ち上げるに相応しい舞台空間にも見えており、つねに完璧な衣裳で登場するヒロイン・景子の想念の強さによって「ロミジュリ」の劇世界と、その場を劇場と解釈する二つの次元の行き来を見ている気になる。そこへ介入して来る「現実」の時空は、この劇世界&劇場という次元を否定的に干渉する事はなく、むしろ組み込まれて行き、劇世界が貫徹されるまでが描かれる。この劇で流れた時間は言わば一つの鎮魂のそれで、戦争とそこから離れた歳月を偲ぶ構造を持つ。

30年前結成された歌劇団のヒロイン・景子が記憶を失い、今もジュリエット役の稽古をし続けている背景については最後まで一切語られない。が、「戦争」を思い出させる象徴として十分である。当時の応援団バラ戦士の会の元メンバーで今や町の有力者(龍昇、甲津拓平、井村タカオ、池下重大の取り合わせがまた良し)が、かつてロミオ役で人気を博した俊(しゅん=伊藤弘子)不在のため、男性禁制であるからか唇に紅、アイシャドーを塗ってタキシード姿であたふたと代役を務める。

中心に居る景子は時に激しい発作(自分を百歳のおばあさんのように見るのはやめて!と周囲に罵り狂乱する)をしばしば起こすが、暫くたつと全くしこりを残した風もなく登場し、「さ、稽古やりましょう」となる。リセットの力と主役で舞台をけん引した風格が周囲のモチベーションを引き出している所は強調されていないので記憶に残りづらいが、女優という限りにおいて絶えず前向きな存在を演じる松本女史の貢献は地味に大きい。

そこに舞台があり、そこで演じられる世界が(それが過去の事だったとしても)「ある」と信じる力は、前途ある若者の心を掴み、前を向いて歩ましめた明るい情景をみせたにもかかわらず、俊の登場によって曲りなりにも「ロミオとジュリエット」が終幕に導かれた直後、彼らに内在した「負」に報いるかのように、あれこれ言及する間を与えない「死」という方法で閉じ繰りが付けられる。

そこに物語世界が「ある」と信じさせる使命を果たして死に赴いた二人を、称揚する事が許される気になるのは何故だろう。自己言及式になるが(まあそういう舞台は多いが)演劇が成し得る仕事の貴重さ、大きさ、良さを信じるから、と言うと大仰だが、自分としては殆ど盛っていない。

2019-02-13 12:46 この記事だけ表示   |  コメント 0

はい、今年も中高年劇団:シアターRAKUの春が始まりました。21年目の春、今回のメンバーは総勢23人!劇団員19人!去年劇団名も変えて、大所帯になりました。で、皆さん、実に個性的なメンバーです。平均年齢は60?歳、皆さん、メチャ元気です。それは日々の精進の証です。メチャ歌って踊って動きまわる芝居を21年もやってるんだから、当たり前です!

女性16人、男性3人、ゲストには最強のラビさんとダイちゃん。2014年に初演した『女の平和』を下敷きにさらにスケールアップ!いい意味でメチャクチャに「愉しいミュージカル」に創り上げるつもりです。

キャストは、ほぼ入れ替え、音楽も、振り付けもリニューアルし、全くの「新作時代劇ミュージカル」に生まれ変わります。

歌稽古&ダンス稽古を中心に去年の11月から週一回のペース、で、愈々今月から週末連続稽古も始まりました。

シアターRAKUは「旅する劇団」です。今年も台南の新営芸術祭に招聘されて『女の平和』を上演します。勿論、新営の皆さんと一緒にワークショップも行い、公演とジョイントします。3回目の台湾での上演になります。流山児★事務所とシアターRAKUは今や台湾の人気劇団のひとつです。

で、久しぶりに本多劇場に行きます。中高年劇団の快挙!といっても過言ではありません。ぜひ、一度観てください。面白い事は請け合います。5月のゴールデンウイークはぜひ、下北沢までおいで下さい。

★3月3日(日)前売り予約開始です!お早目に!!

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『女の平和〜不思議の国のエロス』
原作:寺山修司
上演台本・演出:流山児祥
振付:北村真実
音楽監督:関口有子
出演:シアターRAKUオールスター総出演
+ラビオリ土屋・後藤英樹・流山児祥(特別出演)

2019年5月2日(木) 〜5日(日)
会場:下北沢 本多劇場
上演日時:5月2日(木) 19時〜
     5月3日(金) 14時〜
     5月4日(土・祝) 14時〜、18時〜 
     5月5日(日) 14時〜
*開場は開演30分前より

チケット[全席指定] 
★3月3日(日)発売開始!!!
一般 4,000円 
学生.U25(25歳以下) 2,500円 
高校生以下 1,000円
RYU'S会員割引 3,200円
*割引チケットは流山児★事務所のみの取り扱い

チケットお取り扱い・お問合せ
◎流山児★事務所(りゅうざんじ じむしょ) 
пF03-5272-1785(平日13:00〜17:00)
mail@ryuzanji.com
http://www.ryuzanji.com/(オンライン予約)

◎Confetti(カンフェティ)
https://www.confetti-web.com/
пF0120-240-540
(平日10:00〜18:00)
*通話料無料・オペレーター対応

◎台湾公演も決定!新営芸術フェスティバル2019招聘公演 
楽劇団★音楽劇 『女人的和平〜不可思議情色之國』
5月11日(土)@台南・新営表演藝術中心


写真の説明はありません。
2019-02-12 15:25 この記事だけ表示   |  コメント 0

寺山修司⇒佐藤信⇒唐十郎⇒清水邦夫といった「現代演劇の巨人たち」の名作を「イマ」を撃つドラマとして再構築する試みそれが『雨の夏、三十人のジュリエットが還ってきた』(作:清水邦夫、演出:西沢栄治、芸術監督:流山児祥)でした。

この流山児★事務所の「試み」は多くの人にカンド―を与えていることを「実感」しているのがこの10年です。懐かしさではなく「イマ」を映し出している言葉の数々が「ここにある」、熱い温度をもったニンゲンのドラマをわたしたちは創っている。それは演劇への愛である

流山児★事務所は2019年も「演劇への愛」を込めて、寺山修司の未上演戯曲、唐十郎の初期名作2本、そして秋之桜子、詩森ろばの新作書下ろしの5作品を上演します。ぜひ、ご贔屓のほどよろしくお願いします。

次は5月GW@下北沢本多劇場『女の平和〜不思議な国のエロス』(作:寺山修司)でお会いしましょう。3月3(日)前売開始です。

撮影:横田敦史

2019-02-11 21:51 この記事だけ表示   |  コメント 0

★様々なる「劇評」その37
BY 才目謙二(演出家)

『雨の夏、三十人のジュリエットが還ってきた』

作:清水邦夫 演出:西沢栄治 芸術監督:流山児祥

劇作家が命を削って書いた作品を評するにはこちらも命懸けであるべきだろう。

演劇に触れたこともなく、大学に入って初めて観た学生演劇が東大劇研・高萩宏氏(現・東京芸術劇場副館長)が手がけた清水邦夫作『真情あふるる軽薄さ』であった。

その衝撃と演劇への「憧憬」が私の人生を変えたことは確かであるので、櫻社解散〜清水・蜷川の確執を超えて1982年に初演された本作も相応の覚悟で劇評を書こうと思って気構えていた。

…しかし、正直な感想を言うと、本作中、再結成をめざす「石楠花(シャクナゲ)少女歌劇団」の話が、高取英さんの「月蝕歌劇団」にダブって見えて仕方がなかったのである。

大輪の花を咲かせるシャクナゲさながら、ピンクのドレスを身にまとい、『スミレの花』ならぬ藤村の「石楠花の花さくとても故郷遠き草枕…」の詩を歌い踊る、三十人もの爛熟した石楠花少女歌劇団OGたち。

まるで月蝕歌劇団のOGたちがどこからともなく現れ出た趣きで楽しくて仕方なかったのである。

           ●
「生きてるマネより死んだマネ」。

死んだマネして愛を貫く『ロミオとジュリエット』の物語に仮託して、命懸けで「夢」を見ること、砕け散ったガラスの城を一瞬でもつなぎ合わせてみようと、度し難い「夢想者たち」のこだわりに寄り添う本作。

戦地から盲目となって還ってくるロミオこと弥生俊には、謡曲『弱法師』俊徳丸のメタファーも含まれているのだろう。

劇は、熱い政治の季節へのノスタルジーをにじませ、戦いに斃れた無名戦士へのエレジーを奏でつつ、終盤、転生したロミオはこう叫び、皆の思いを前に進めようとする。

「いつの時代にも歌われなかった歌が今生まれるのだ。
みんな動け! 動け! そして自分の歌を歌え!」
「歌=うた」という言葉には深い意味が込められている。生でもあり、演劇でもある。

そして、止まっていた大時計が軋みながら再び時を刻み始める西沢演出のラストは出色。

私達は「今」どんな歌を歌うのか? 「今」をどう生きるのか?劇場全体を静かに揺さぶる問いは確実に観客に手渡された。問い続けながら、一歩一歩進んでいく、その場所にこそ光は届きあふれるのだろう。演劇の力を感じた。

           ●

芸術監督・流山児祥はここ数年、佐藤信『喜劇昭和の世界・三部作』、唐十郎『腰巻お仙』、そして清水邦夫と手がけてきたが、すべて「今」を問う作品へと仕上げていることも特筆したい。 (敬称略)

2019-02-10 09:45 この記事だけ表示   |  コメント 0

流山児★事務所の注目の問題作、2019年上半期ベストの呼び声高い『雨の夏、三十人のジュリエットが還ってきた』(作:清水邦夫、演出:西沢栄治、芸術監督:流山児祥)
@座・高円寺1(JR高円寺駅 徒歩5分)

11ステージほぼ満員で絶賛上演し、本日:10(日)14時:愈々、千穐楽を迎えます。
スタッフ・キャスト一同あつく御礼申し上げます。

※本日:14時は前売完売。
※当日券は13時より若干枚、劇場窓口で発売します。

上演時間約2時間です。

⇒[流山児祥扱い 予約フォーム] 12時まで予約受付中!
https://www.quartet-online.net/ticket/ryuzanji201902

撮影:横田敦史


画像に含まれている可能性があるもの:1人以上

2019-02-10 00:29 この記事だけ表示   |  コメント 0

去年12月台北藝大で上演した『十二夜』の長編劇評がでました。ご一読ください。

★台湾藝術雑誌ARTALK 長編評論『第十二夜』
BY:鴻鴻 (詩人、作・演出家)  翻訳/陳重穎

2018年年末、僅か2ヶ月の間に、シェイクスピアのラブ・コメディー『十二夜』をミュージカルに改編された作品が台湾で2回も上演された。10月の淡水雲門劇場(淡水Cloud Gate Theater)での公演は、台南人劇団バージョンで、時代背景は1930年代の上海に設定され、生演奏を伴い、クラブをメイン・ステージに、歌と踊りを合理化させた上に、「人生こそお芝居」というテーマを浮き彫りにした。一方、12月の国立台北藝術大学演劇学部バージョンは、「日本アングラ演劇の帝王」である流山児祥が客員演出家として演出。注目すべきは、音楽担当は両方とも柯智豪(カー・チーハゥ)だった。彼の豊富な劇場経験によって、伝統音楽を始め、ポップ、ジャズ、テクノ、抜群な取捨選択のセンスで、二つの『十二夜』のカンパニーに招かれたのも偶然ではないかもしれない。

流山児祥は2002年『狂人教育』を台湾で上演以来、台湾の演劇業界を震撼させ続けている。彼の劇団(流山児★事務所)及び、シニア劇団(楽塾、シアターRAKU)の多数の巡回公演にせよ、UURTHEATERとの二回のコラボであった『マクベス』と『嫁妝一牛車』にせよ、鮮明なスタイルは一目瞭然で、今回の北藝大の学生らとコラボした『十二夜』もまた、その流山児スタイルを極致に至るまで発揮した。

エネルギー全開のパフォーマンス、千変万化の場面変化、パッと、ビシッと、ズバッと、のリズムで切り替え、いたずらに劇中から抽出して劇場の現場から観る「メタシアター的視点」、そして「脇役=民衆の視点」を際立たせる群集シーン。

これらの特徴はただの芸術的選択ではなく、むしろ流山児祥の世界観に密接に関係している。群集シーンを例として説明すると、シェイクスピアの芝居は、そもそも「多数の脈絡」が織りなされながら、鮮明な個性の持つ脇役も少なくない。流山児祥はこれを使いこなし、モンタージュ手法で「多数の脈絡」を同時に視覚化させた上、役者たちに個々人の差異を帯びた歌舞団に集結させ、時折メインラインの周囲で傍観し、批評、煽動する。同時に、何人かの「庶民=道化」を登場させ、観客に対してツッコんだり、愚痴をこぼしたり、袖のスタッフと対話したりする状況をも配置し、さらに彼らに「途中休憩」の主導権もあたえ、暫くの間、舞台の中心を占拠させて芝居の焦点を移転する傍ら、「庶民=道化」こそが「世界を突き動かす歯車である」ことを指示し、徹底的に観客のココロを揺さぶる。

台南人劇団の『十二夜』カンパニーのような演技力と歌唱力のある役者とは違い北芸大バージョンは他の学生制作と変わらず、表現力に若干優劣があるのは否めない。開演し始めて直に役者の台詞の言い方や歌い方にやや不十分なところがあると感じ取れたが、間もなく、この問題は徐々に重要視されなくなる 〜 彼らの集団的エネルギー及び金の含有率の極めて高いパフォーマンスにおける細部のデザインが、繰り返し、繰り返されて観客に感情的共鳴を呼び起こす〜各キャラクターの独特な動きにジャングリング芸人さながらの身体表現がシェイクスピア的ドラマコメディをビジュアル的インパクトの鮮明な個性的演劇に変容させる。なおかつ、ジェンダー、セクシュアリティ、階級意識等を頻繁に芝居に持ち込み、原作の裏に潜む意味を曝きだし、このキャラ的倒錯の芝居を鑑賞する観客の視点を反復に調整している。

『十二夜』のコメディ的核心は、双子の扮装及び勘違い、「ジェンダー的装い」が生じた無力感と錯謬は現代における経験に繋がれやすい。劇中の兄妹を同一人物と見間違われるいきさつは、古典コメディによく使われるネタであるが、今時の演出には往々にして視覚的不合理さがある。シェイクスピアの時代では全ての女性役は男性が演じたが、流山児祥はそれを逆転し、兄弟二人とも女性に演じさせ、二人におけるリアリティのズレを最低限にさせる。そして、観客が全編にわたって妹が男装したことを知った上で、最後に兄役も女性役者が演じるのを見ても違和感すら感じられなかった。一方が「劇の中」のズボン役で、もう一方は「劇の外」のズボン役、さらに、芝居中に入ったり傍観的視点で抽出したりするメタフィクションによって、文脈がより一層整理整頓されたように覚える。

兄妹再会後に、全役者が客席まで乱入し、劇場全体を巻き込んでダンスすると同時に、スタッフらが舞台をバラし始める。まるで、喜劇のありきたりなハッピーエンドであると思いきや、向かってくるのはそれと違う意味深長なエンディング ― 役者全員が踊り疲れ果て舞台に倒れてしまい、そして、ゆったりと、靴を脱ぎ、劇場外へと立ち去っていく。役者たちの一足一足の靴が舞台上に残され、さながらキャラクターのお面のよう、再び「演じる」というメインテーマを提示し、舞台に湧き溢れた熱狂的リズムの終焉に、悠々たる余韻が流れ始める。

この画面は正しく前半のハイテンションシーンと呼応し合い:ヒロインの執事(マルヴォ―リオ)が偽のラブレターを拾った際に、歌い上げた狂気な幻想、このシーンでは役者らは、ほぼ裸で、手に歌詞のカンペを持って下半身を隠しながら、次から次へと執事の後ろを通り過ぎて行き、絶妙なユーモアを引き立てた。恋を謳歌するように見えるこの喜劇中に、脇役(マルヴォ―リオ)の感情が往々にして翻弄され、嘲笑われたあげく、良い終結を全うすることができない。全編にわたって流山児祥の「真」「偽」の弁証法を通じて、シェイクスピア晩年の鬱憤な世間のしがらみは少しずつ繊細に浮き彫りになる。

近年では国際的コラボレーションが盛んであるが、演出家が言語的隔たりによって情緒や関係性に対する表現の手加減を間違ってしまう問題がよく見える。にもかかわらず、多数のコラボ経験を積み重ねてきた流山児祥の作品には、非の打ち所なく、上手く学生制作をプロ級の演劇レベルに昇華させ、国際コラボレーションの模範と言っても過言ではない


画像に含まれている可能性があるもの:2人、オンステージ(複数の人)、靴

2019-02-08 20:42 この記事だけ表示   |  コメント 0

★様々なる「劇評」 BY結城雅秀(演劇評論家)

流山児★事務所「雨の夏、三十人のジュリエットが還ってきた」清水邦夫:作、西沢栄治:演出

深夜の百貨店で「ロミオとジュリエット」の稽古。情熱的舞台。

風吹景子(松本紀保=力強い、微笑)、弥生俊(伊藤弘子)の2人のやり合う場面の迫力!

弥生理恵(坂井香奈美)直江津沙織(村松恭子)振付師:加納夏子(神在ひろみ)!

1982年の熱気!群衆の力!少女歌劇団!

2019-02-08 18:39 この記事だけ表示   |  コメント 0