公演情報

文化庁委託事業「平成29年度次代の文化を創造する新進芸術家育成事業」

日本の演劇人を育てるプロジェクト 新進演劇人育成公演 劇作家部門

 『SCRAP(スクラップ)』

【作】シライケイタ(温泉ドラゴン)

【演出】日澤雄介(劇団チョコレートケーキ)

【プロデューサー】流山児祥

 

【出演】

月船さらら
清水直子

みょんふぁ(洪明花)
西條義将

伊原農
シライケイタ

栗原茂
上田和弘
イワヲ

里美和彦
木暮拓矢
佐原由美

 

【日程】

2017年7月1日(土)〜17日(月・祝)

 

【会場】Space早稲田

 

【チケット】

日時指定・全席自由

一般 3,500円

学生、U25(25歳以下) 2,500円

高校生以下 1,000円

リピーター割引 3,000円

 

流山児祥の予約



公演詳細はこちら

 


【お問合せ】

流山児事務所
TEL:03-5272-1785(平日13時〜17時)
E-MAIL:mail@ryuzanji.com 

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イラスト:藤原カムイ

 

ワークショップ参加者募集!!

*募集終了しました*

 

【講師】流山児祥

【日程】2017年8月14日(月)〜20日(日)

14日(月)〜17日(木)は、18時〜22時

18日(金)〜20日(日)は、13時〜21時

*発表公演を行います

19日(土)夜 20日(日)昼・夜の3ステージ

【会場】 Space早稲田

 

【募集人員】20名 40歳以上・経験不問 上記日程に全部参加できる方

【参加費用】25,000円

【応募期間】7月3日(月)〜

【応募方法】流山児★事務所に以下をお知らせいただき、お申込みください。

@名前 A性別 B年齢 C住所 D電話 Eメールアドレス(ない方は結構です)

*楽塾に入団希望の方は、履歴書あるいは芸歴書をお送りください。

 

【お問合せ・応募先】
流山児事務所 ワークショップ
〒162-0045 東京都新宿区馬場下町60番地 まんしょん早稲田307
TEL:03-5272-1785(平日13時〜17時)
E-MAIL:mail@ryuzanji.com
流山児★事務所
2017年度新人募集
《二次募集》
劇団で活動することに興味がある人を募集します。

【募集人員】
6名 (俳優・スタッフ・制作)
18歳以上35歳未満。
国籍不問。心身ともに健康な男女

【第一次審査:書類選考】
以下を流山児★事務所まで郵送してください。
(1)履歴書(連絡のつく電話番号とメールアドレスを記載のこと)
(2)写真1点(バストアップ)
(3)作文「流山児★事務所に入団してやりたいこと」(400字程度)


【第二次審査:実技・面接】
書類選考通過者のみ、連絡いたします。
※実技審査料3,000円は当日持参のこと。
※スタッフ・制作は面接のみ(無料)です。

【入団後の活動】
流山児★事務所の活動に準じていただきます。
優秀な新人は劇団公演、海外公演などに参加できます。

【入団後の費用】
(1)入団金:50,000円
(2)研修費+稽古場維持費:月額10,000円(月納)
※入団1年後には稽古場維持費:月額5,000円のみとなります。

【お問合せ・応募先】
流山児★事務所 新人募集係
〒162-0045 東京都新宿区馬場下町60番地 まんしょん早稲田307
TEL:03-5272-1785(平日13時〜17時)
E-MAIL:mail@ryuzanji.com
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様々なる「劇評」[SCRAP]

素敵な「劇評」が出ました。
演劇評論家の今村修氏。
有難うございます。

昨夜は、日本の演劇人を育てるプロジェクト新人演劇人育成公演(劇作家部門)「SCRAP」(作=シライケイタ、演出=日澤雄介)@Space早稲田。


1958年、大阪城に近い大阪砲兵工廠跡地に埋まる大量のスクラップを勝手に掘り出して捌、警官隊と大規模な衝突を繰り返して「アパッチ族」と呼ばれた在日コリアンたちの物語。開高健「日本三文オペラ」や梁石日「夜を賭けて」などの小説に描かれ、映画や舞台にも少なからず取り上げられてきたこの魅力的なアウトローたちを、気鋭のシライ(温泉ドラゴン)・日澤(チョコレートケーキ)コンビがどう料理するか。大きなワクワクを抱いて劇場に出かけた。そして、確かな手応えを胸に劇場を後にした。



アパッチ部落に一人の日本人(西條義将)が転がり込んできた。仲間からヒノマルという仇名をもらった男は在日コリアンのコミュニティーに溶け込み、仕事でも一目置かれる。元締めのオヤジ(栗原茂)・オクサン(みょんふぁ)夫婦と息子のトオル(小暮拓矢)、力自慢のブル(イワヲ)、知恵袋のハカセ(シライ)、韋駄天のトンチ(伊原農)、セクシーなパイコ(月船さらら)、鼻の利くグルメ(里見和彦)とその妹で言葉を失ったイップニ(佐原由美)、空襲で足を痛めたカカシ(上田和弘)、そして闇のパチンコ景品交換で3人の子どもを女手一つで育てるハル(清水直子)。緊張しながらもどこか能天気なその日暮らし。だが、警察の弾圧は日増しに厳しくなりアパッチたちは追い詰められていく。



一つのコミュニティーが滅んでいく過程を描くのは、これまでのアパッチものと共通している。だが、この舞台が先行諸作と異なるのは、シライが今の現地を取材して手に入れた「アパッチのほとんどが済州島出身だった」という事実を描きこんだことだ。その島では1948年、当時の韓国政府による「済州島4・3事件」と呼ばれる島民大量虐殺事件があり、その事実は韓国国内でも20世紀の終わりまでひた隠しにされていた。アパッチはそこから逃れてきた一種の難民だったという着眼。これにより、東京大空襲で家族を失ったヒノマルとアパッチたちの喪失感が共有される。そして砲兵工廠という侵略の歴史を地に埋めることでなかったことにしようとした日本政府と、4・3事件を隠し続けた韓国政府という国家による二つの歴史の隠蔽が重なる。こうして、在日コリアンたちの痛快でやがて悲惨な物語は、「日本人」の物語としても観客に共有されることになった。日朝の垣根を越え、家族を求めて、居場所を求めて、必死に時代を生き抜く人々の群像劇が、目の前にあった。



安心して暮らせる「どこか」を探して、人々は旅立っていく。その中には「地上の楽園」を夢見る者たちもいる。だが、2017年の観客である私たちは「楽園」の末路を知っている。もちろん作家も、演出家も俳優も知っている。知っていながら、夢見る芝居をしなければならない。それには、今の視座から劇の時代の歴史を検証し、評価する作業が不可欠だろう。劇の時代から今を照射することも。そこには、居場所を求める切実な思いを今また奪おうとするヘイトや差別のグロテスクな姿も浮かび上がるに違いない。「SCRAP」は、描かれた民族の境だけでなく、時代の壁も軽々と飛び超える。アパッチたちのキャラがもう少し立ってほしいとか、心情告白の唐突さが気になるとかの注文は、このダイナミズムの前では些細なことに思えてくる。



バカで単純で逞しい男たち、愛らしくしたたかでしなやかな女たち。過剰に清潔を求める現在とは程遠いパワフルな演技陣が魅力的だ。狭い演技空間を馬蹄形に囲む客席のあちこちから俳優を出入りさせ自在に動かし、汗臭くむせ返るような生活感を漂わせる日澤演出がアパッチたちの「生」をリアルに描き出す。闇を巧みに使って早稲田の地下劇場に35万坪の廃墟を出現≠ウせる腕力にも感心した。そして、そのリアルな「生」を一味も二味も濃厚にするのが、舞台に実際に登場する料理の数々だ。


トンチャン、キムチ、飯、マッコリ、焼酎┄┄。

その臭いとも相まって、空腹で観に行くと必ずひどい目に遭う。早めにでかけて、開演前に腹ごしらえをしておくことを切にお薦めする。(敬称略)

2017-07-05 19:58 この記事だけ表示