今日は『嫁粧一牛車2019版』3回目の通し。
ほぼ、完璧であった!
玉ちゃんチームは流石に全員劇団員だけにその劇団力が「ステキで生々しくもパワフルな家族」を創り上げてくれる。お互いの関係に全幅の信頼があるからこそ舞台の上で「大胆」なことが出来る。実にシンプル、嘘がない!わたしは、これがやりたかったのだ。
『嫁粧一牛車2019版』は、家族の愛の物語を描きながら「台湾の過去と現在」を描くメタファーであることが浮かび上がってくる。ひょっとしたら、わたしは、日本には既にない「アジアの家族」の物語を希求しながら『嫁粧一牛車2019版』を、創っているのかもしれない
本当に骨太で無様な最底辺の「ニンゲンそのもの」を描く作品、なんて、ニンゲンは面白いイキモノなんだろうと、つくづくわかる劇に進化した。
この1か月半の稽古で役者達はあらゆることを自分のモノにしたのである。スーリエンの振付・ステージングの凄みは、実に緻密。どんどんスキルが上がって「見事な見世物」になっている。
前半45分間は観ていて全く飽きさせないノンストップの台風である。後半にはこれ又波乱万丈のドラマが展開されてゆく。
1時間42分。『嫁粧一牛車2019版』ほぼ、駄目だし(ノート)はほんと、細かいことだけ。
イーラン曰く、今回の演出は「実に細かい」らしい。70歳を超えて私もこらえ性が出来たらしい。何度も何度もテキストを読み込み、テキストを軸にして「役者のドラマ」をしつこく「カラダ全部使って生み出させた」。生み出したのは「テメエ」である。だから、カラダ全部が覚えている。これでいいのである。
72歳の老優と54歳の名ダンサーはこれまた、「何にもしない」のにカッコいいい。勿論、名ダンサーにはイッパイ「動いてもらって」います。これが『嫁粧一牛車2019版』の見所!
明日もスーリエンには頑張ってもらう。さらなる音楽劇の高みを目指して!