公演情報

流山児★事務所公演
『叛乱のオペラ〜喜劇阿部定1936〜』

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原作⦿岸田國士「風俗時評」、佐藤信「喜劇阿部定」、伊藤裕作「短歌阿部定」ほか

構成・脚色・演出⦿流山児祥

音楽⦿諏訪創

振付⦿小林真梨恵(waqu:iraz)

Space早稲田にて、
2024年7月20日開幕!

公演詳細

 

ご予約
(流山児祥扱い)
 

 

流山児★事務所
2023年度 新人募集
劇団で活動することに興味がある人を募集します。

【募集人員】
6名 (俳優・スタッフ・制作)
18歳以上35歳未満。
国籍不問。心身ともに健康な男女

【第一次審査:書類選考】
以下を流山児★事務所まで郵送してください。
(1)履歴書(連絡のつく電話番号とメールアドレスを記載のこと)
(2)写真1点(バストアップ)
(3)作文「流山児★事務所に入団してやりたいこと」(400字程度)


【第二次審査:実技・面接】
書類選考通過者のみ、連絡いたします。
※実技審査料3,000円は当日持参のこと。
※スタッフ・制作は面接のみ(無料)です。

【入団後の活動】
流山児★事務所の活動に準じていただきます。
優秀な新人は劇団公演、海外公演などに参加できます。

【お問合せ・応募先】
流山児★事務所 新人募集係
〒162-0045 東京都新宿区馬場下町60番地 まんしょん早稲田307
TEL:03-5272-1785(平日13時〜17時)
E-MAIL:mail@ryuzanji.com

情報詳細
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唐さん、56年の長い間、本当に有難うございました。[日記]

唐さんが彼岸へと逝った。奇しくも寺山さんと同じ5月4日である。まるで「兄弟の星」になる如く。唐さんの死を知ったのは9時過ぎ、鷹さんと長電話。久保井さんにメール。鷹さんの話では、なんでも、劇団状況劇場時代の阿佐谷の稽古場で軍服を着て庭から芸術界の超有名人が稽古場に到着すると鷹さんが「渋澤龍彦さま御着き!」とやる「夢」を見たという。笑いながら馬鹿話をひとしきりした。ぼくも、20歳になったばかりの自分を想い出していた。


 僕が状況劇場に研究生として入団したのは1968年1月、退団したのは4月。『由比正雪』の時代である。僕はたった在団4カ月の紅テント落第生である。当時、私は学生運動と二股かけていて、稽古が終わると必ず街頭デモに参加していた。機動隊とぶっつかって左足を負傷して稽古場に行くと、唐さんから「藤岡、デモなんかに行かず芝居のアルチザンになれ」と、ずーと言われ続けた。が、僕はデモに行くことは止めなかった。4月に退団したのも後輩の故・悪源太義平(当時高校生)が三里塚闘争で逮捕長期拘留されたのが原因である。勿論、劇団退団後、青山学院大学全共闘運動に参加、その後大学を中退し、1969年3月、鈴木忠志主宰の劇団早稲田小劇場に入団『少女仮面』(唐さん岸田國士戯曲賞受賞)の現場で、唐さんと「再会」することとなる。


 記憶を戻そう。私が入団して参加した『由比正雪』は1960年代後半の政治状況を真っ向から切り裂く唐十郎「唯一の革命劇」である。新宿オペラと銘打ち、由比正雪、丸橋忠弥、柳生十兵衛、金井半兵衛といった革命家が登場しブルトン風の政治討論劇を繰り広げるナンセンスな不条理劇である。この劇が私の「アングラ演劇の原点」である。入団テストは唐さんが若松孝二監督の「犯された白衣」撮影のため、麿さんや鷹さんがやってくれたのだが、花園神社で、最終テストだと言って「藤岡、今から2時間のうちに赤い鼻緒の下駄5組探してこい」と命じられた。うーん、あれだ!花園近辺のラブホ(当時は連れ込み旅館と言われていた)で、使い古しの下駄を何とか見つけ調達。すると、今度は唐さんに「藤岡初舞台だ、出ろ!」と命じられ、急遽、白塗り、夜鷹の一員になって大声で「首は要らんかねえ」と台詞を言った。これが僕のプロデビューであった。『由比正雪』で、僕は麿赤児番となり、公演中は、出番直前の麿さんの背中を竹刀でぶっ叩き舞台に送り出すのが仕事であった。


 あれからあっという間に56年の時が流れた。相変わらず「出来の悪い」僕は今でも『由比正雪』の「巨大な自己革命の影」を追いながら世界中を旅している。

 コロナ禍を縫うようにして流山児★事務所が上演した2020年2月『REBEL SAMURAI★由比正雪』インドネシア3都市ツアーは各地で大好評であった。日本の27歳の若き劇作家:唐十郎の唯一の革命時代劇=唐版「ゴドーを待ちながら」は分断と格差の時代を撃つエロスとテロルの若々しい反逆劇である。近いうちにまた「アジアの縁へ」若きKARA演劇を持っていこうと思っている。

 100人も入れば超満員だった初代紅テントそっくり:タッパも客席の大きさもほぼ同じの@Space早稲田の2019年6月『REBEL SAMURAI★由比正雪』初演(写真)を見て、唐さんは至極ご満悦であった。唐さんは「狭い客席」で役者と一緒に「ずーと台詞」を喋っていた。その様を見て僕は驚愕した。唐演劇の台詞の生命力、「路地」にへばりついて生きる最底辺のニンゲンの微細な優しい物語は永遠に古びない。日本のシェイクスピア=唐十郎のコトバはニンゲンのごみ溜めの中に生き続ける。唐さんの演劇は100年を超えても生き続けるだろう。
 因みに41年前の5月4日、僕たちは寺山修司の新作『新・邪宗門』@本多劇場の初日だった。久保井さんの言う通り「唐さんらしく初日に物凄い爆弾を落してくれました」である。いたずら心もテラヤマのアニキそっくりである。

 唐さん、ゆっくり休んでください、お疲れさまでした。李さん、蜷川さん、扇田さん、澁澤さん、土方さん、そして高取も、凄いお友達と「あっち」でも楽しく暴れて下さいね!

ご家族の皆さん、心よりお悔やみ申し上げます。
唐組の皆さん「泥人魚」がんばって下さい。
唐さん、56年もの長い間、本当にありがとうございました。

あなたは真の地べたの芝居=真の河原者の「無一物のアングラ」演劇の魔神でした。
その精神を忘れることなく、僕は貧しいアングラ=小劇場にこだわり続けます。野垂れ死にへの幻視行です。

じゃあ、また。

2024年5月5日