公演情報

シアターRAKU 2025
480303114_2997870687029174_1297456429650136510_n.jpg

 

原作:W・シェイクスピア
台本:山元清多
演出/流山児祥
音楽/高橋牧(時々自動)
振付/北村真実(mami dance space)



 ご予約はこちら

2025/05/05 (月)〜17 (土)

@Space早稲田

 


■予約はお早めに



■◇■◇■◇■◇■◇■◇


==DVD発売中==


こちらから


『冥王星の使者』



457330426_2835929113223333_8909520598022832971_n.jpg

 

 

 

**********

 

 

作⦿高取英
(月蝕歌劇団)

脚本・演出協力⦿天野天街
(少年王者舘)

演出⦿流山児祥

音楽⦿巻上公一
(ヒカシュー)

人形製作⦿山田俊彦
(人形劇団ココン/ITOプロジェクト)
 

 

流山児★事務所
2023年度 新人募集
劇団で活動することに興味がある人を募集します。

【募集人員】
6名 (俳優・スタッフ・制作)
18歳以上35歳未満。
国籍不問。心身ともに健康な男女

【第一次審査:書類選考】
以下を流山児★事務所まで郵送してください。
(1)履歴書(連絡のつく電話番号とメールアドレスを記載のこと)
(2)写真1点(バストアップ)
(3)作文「流山児★事務所に入団してやりたいこと」(400字程度)


【第二次審査:実技・面接】
書類選考通過者のみ、連絡いたします。
※実技審査料3,000円は当日持参のこと。
※スタッフ・制作は面接のみ(無料)です。

【入団後の活動】
流山児★事務所の活動に準じていただきます。
優秀な新人は劇団公演、海外公演などに参加できます。

【お問合せ・応募先】
流山児★事務所 新人募集係
〒162-0045 東京都新宿区馬場下町60番地 まんしょん早稲田307
TEL:03-5272-1785(平日13時〜17時)
E-MAIL:mail@ryuzanji.com

情報詳細
CD/DVDを買う
OKCD.jpg


続々オールド・バンチ〜カルメン戦場に帰る〜 DVD
「オールド・バンチ〜復讐のヒットパレード!〜」「続々オールド・バンチ〜カルメン戦場に帰る〜」DVD発売中!
その他公演パンフレットなど
 ≫詳しくはこちら
様々なる「劇評」[代代孫孫]
BY 今村修(演劇評論家)

昨夜は流山児★事務所「代代孫孫」(作=パク・クニョン、訳=洪明花、演出=シライケイタ)。これが滅法面白かった。韓国現代演劇の第一線で活躍するパクが2000年に発表した異色の家族劇。現代から日帝占領時代に遡る四代の一家の来し方をコミカルに描いていく。

演出のシライは、この戯曲を今の日本で上演するに当たり、作家の許可を得た上で韓国と日本を入れ替えるという暴挙≠ノ出た。これにより、日本がかつて韓国に占領され、集団自衛権の名の下にベトナム戦争に参戦し、今も南北の分断に苦しんでいるというパラレルワールドが捏造されることになった。

この知的ゲームが何とも刺激的だ。ベトナムでゲリラ狩りに荷担させられた先々代の父(阪本篤)のトラウマは自衛隊の未来を予測させ、脱北者へ注がれる興味本位の視線は、高線量地域からの自主避難者への無理解にも重なる。また、日中戦争終了後も韓国に残った先々々代の父(里美和彦)が、韓国人娼婦(山丸りな)に惚れるエピソードでは、一瞬日韓の狭間に宙吊りにされたような混乱に陥る。朝鮮に残ったといことは原作では日本に残ったということで、そんな韓国人が日本人娼婦に惚れる……。頭の中で翻訳している内にクラクラしてきて、日本と韓国の境目がグニャリと溶け出してくる。

これこそが、この暴挙≠フ真の狙いではないだろうか。日韓を逆転させたのなら、もっと日本の加害性に踏み込むべきだという声もあるようだが、それでは一種のステレオタイプになってしまい、観客を安心させてしまう。そんな怠惰を観客に許さず、宙吊りの状態で日韓の関係を手探りさせることが作り手の不遜な企みのような気がする。それに、日本の加害性は元の戯曲にもしっかり書き込まれている。先々々々の父(近藤弐吉)の哀しすぎて笑うしかない境遇はそれを物語って余りある、と言えないだろうか。

パクの戯曲の企みの深さは他にもある。タイトルにあるようにこの物語は一見、儒教的な「家」の存続の大切さを描いているように見える。ところが、実際に展開する家族の実態といったら。こんなものを有り難がる伝統や道徳や建前を実は笑い飛ばしているとしか思えない。そのしたたかさにニヤリとさせられる。

それにしても、先だっての「トンマッコルへようこそ」といいこの「代代孫孫」といい、韓国現代演劇の面白さには舌を巻く。そりゃ、面白いものが選ばれて日本で上演されているのだから当たり前といえば当たり前なのだが、取り分け感心するのはその活力、バイタリティーだ。あっけらかんとしたエロスや下ネタを交えた、いかにも人間くさく、それでいて社会性を忘れない骨太のドラマ。そこには人間性に対する揺らぎのない信頼と肯定があるように見える。韓国現代戯曲にも色んなものがあるのだろうが、コミュニケーション不全の病っぽい芝居を見慣れた目には妙に眩しく見えた。(敬称略)
2016-06-18 11:19 この記事だけ表示