公演情報
シアターRAKU公演
テラヤマ音楽劇
『くるみ割り人形』
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5月6,7日
台湾新営芸術祭参加

6月21−25日
下北沢 駅前劇場


作:寺山修司
音楽:高橋牧
演出:流山児祥


公演詳細


イラスト:山中桃子


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流山児★事務所公演

『オキナワ2部作』
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2023年
4月6日(木)〜23日(日)

作・演出 詩森ろば
音楽 鈴木光介
芸術監督 流山児祥
ザ・スズナリ

イラスト:ヨコヤマ茂未
公演詳細
流山児★事務所
2023年度 新人募集
劇団で活動することに興味がある人を募集します。

【募集人員】
6名 (俳優・スタッフ・制作)
18歳以上35歳未満。
国籍不問。心身ともに健康な男女

【第一次審査:書類選考】
以下を流山児★事務所まで郵送してください。
(1)履歴書(連絡のつく電話番号とメールアドレスを記載のこと)
(2)写真1点(バストアップ)
(3)作文「流山児★事務所に入団してやりたいこと」(400字程度)


【第二次審査:実技・面接】
書類選考通過者のみ、連絡いたします。
※実技審査料3,000円は当日持参のこと。
※スタッフ・制作は面接のみ(無料)です。

【入団後の活動】
流山児★事務所の活動に準じていただきます。
優秀な新人は劇団公演、海外公演などに参加できます。

【お問合せ・応募先】
流山児★事務所 新人募集係
〒162-0045 東京都新宿区馬場下町60番地 まんしょん早稲田307
TEL:03-5272-1785(平日13時〜17時)
E-MAIL:mail@ryuzanji.com

情報詳細
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その他公演パンフレットなど
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台風からの豪雨。各地に線状降水帯、被害は甚大。
地球温暖化からのイジョー気象。今朝になっても混乱は続いている。昨夜は急遽稽古を中止にしたが、今日はきちんと稽古。
演出者協会で新しい研究会が今日から始まる。
その名も「伝統と現代研究会」
第1回のテーマは観世榮夫。ということで、来は参加しなければならないがRAKU稽古のため、不参加。次回には「必ず参加」したいと思っている。
「伝統と現代研究会」
~あなたは観世榮夫を知っていますか~
「伝統と現代研究会」を発足いたします。
第一回研究会の課題は「観世榮夫の足跡」(1925~2007)。 観世流の能楽師でありながら、現代劇にも多大な影響を与え、
映画、オペラにも多くの仕事を残した、まさに伝統と現代を生き抜いた「観世榮夫」の横断する身体を通して、
まずは伝統と現代というテーマを考える足掛かりにしたいと考えています。
研究会には、「観世榮夫」を知る者だけでなく、全く知らない方々にも稀代の演劇人の足跡を紹介し、
今後の活動の方向性を探るきっかけとなることを期待します。
内容
1) 波乱に満ちた「能楽師」として挑戦
2)新劇、アングラ、小劇場との関わりと「現代劇」での仕事
3)ベルリナー・アンサンブルほか、海外での先駆的な活動
当日はテキストや貴重な映像を交えて、
以下の作品や仕事に触れる予定です。
◆能の仕事から
「邯鄲」
「景清」〜明治学院大学講義から〜
◆現代劇の仕事から
「無」岡本章演出(1998)
「殺人狂時代」流山児★事務所公演(2002)
「ベケットを読む」太田省吾演出(2006)
◆映画の仕事から
「おとし穴」勅使河原宏監督(1962)
「鉄輪」新藤兼人監督(1972)
「午後の遺言状」新藤兼人監督(1995)
日程 2023年6月3日(土)15:00〜
会場 アトリエそら(東上線中板橋駅南口5分)
〒173-0021 板橋区弥生町58−5 スペースsola 地下1階
参加費 500 円(資料代など)
定員 15 名ほど(オーバーとした場合は会場変更などで対応)
参加申し込み方法 メールにて受付
受付(お問い合わせ)メールアドレス
norishigekawaguchi@gmail.com
【姉千鶴子が彼岸へと逝った】

姉の千鶴子が1週間前彼岸へと逝ってしまった。
台湾から帰国した翌日の5月10日昼ごろ、賢祐兄から電話。
北上の「千鶴ちゃんがさっき死んだ」と伝えられる。
愕然とする。えーつ、嘘だろう!と大きな声で叫んだ。
そういえば、本を送ったのに、いつもだったら電話があるのに、どうしたんだろう?と思っていた。帰国したら電話しようと思っていた矢先の訃報である。

姉の千鶴子は昭和12年1月生まれの86歳。享年87
母の愛子と同じ年で逝った。わが藤岡家は父三男、母愛子、長女千鶴子、長男賢祐、次男祥二、養女の敏子の6人家族である。
わたしは10歳年上の千鶴子姉に育てられ少年時代を過ごしている。母は生来のギャンブル狂でほとんど家事らしい家事をしない、実に自由でアナーキーな愛すべき女性であった。私はそんな母が大好きだった。

だからかもしれないが、姉は兄にも私にもイジョーなほど躾けに厳しく、教育熱心であった。いつも物差しで殴られた。聞くと息子たちにもそうだったようである。通知表で成績が一つでも下がろうものならそれこそ大変だった。それでいて生来の映画好きだったので、毎日のように映画館につれてってくれた。石原裕次郎の大ファンだった。この映画好きがわたしの少年時代を決定づけてくれた。本当に感謝している。
姉は20歳で7歳年上の大牟田の三井東圧化学に勤務していた畑田信雄さんという高島忠夫似の二枚目のバレーボール青年と恋愛結婚した。わたしはなぜか「姉の結婚」に反対だった。ジェラシーで何度も二人のデートの邪魔をした。2人で行くはずだったハイキングにゴーインについて行って、姉になんで邪魔するの!と怒られたものである。

白黒の兄弟姉妹の写真と千鶴ちゃんの結婚式の写真をカラーに変換してみたら、そんな60年以上前の記憶が蘇った。結婚式の日、私は「嫁に行くな!」と駄々をこね、大泣きした記憶も鮮明に思い出した。姉は信雄さんの都合で大牟田から辻堂、大船と転勤した。よく姉の家に行っては、金を借りるというダメーな弟であった。大船撮影所が近くにあったので姉夫婦はよく映画撮影を観に行っていた。

1970年当時、わたしは新宿のフーテンをやっていて、殆ど流山に帰宅していなかった。終電で帰宅すると、明かりが煌々とついていて玄関を開けると千鶴子姉が仁王立ち、いきなりゴツンとアタマを殴られた。父が蒲団に眠っていた、敏子姉、兄貴も枕元にいた。父が死んでいたのである。私は信じられなくて父を蒲団から引きずりだし家族全員に止められた。その後、長髪を切られた。髭も剃った。
その数年後、姉夫婦は北上に転勤。夫・信雄さんの死後、敏子姉の誘いをはねのけ、千鶴子姉は「終いの住処」を北上に決めた。そして、北上川の近くの特養ホームに死ぬまで住んでいた。

2011年3・11の大震災の時、北村想との2人芝居『夢謡話浮世根問』盛岡公演の時、久しぶりに姉と会った。例によって(昔からのことだが)20歳のころわたしが「新宿のフーテン狩り」で警察に収容されたという新聞記事をとりだし「これが祥二だろう?」と、笑ってセピア色になったソレを見せてくれた。帰ろうとすると、これまた、いつものことだが1万円札をわたして「うまいものを食え」と言う。63歳のわたしは閉口しながら、結局は20歳の自分に戻ってもらってしまう。

アニメの声優をやっているので「姪をぜひ声優にしてくれ、なんかコネはないのか?」と毎日のように電話をくれる日々も続いたことがあった。わたしの息子の龍馬には「毎年正月」かならず電話してきていた。今年、いつものように電話がないので心配していたんだけどと葬式の時、龍馬から聞く。


5月12日北上の斎場で葬式。岩手は今でもコロナ禍ということで通夜もなし、午前10時出棺、火葬、14時法要。「家族」だけの密葬となる。兄夫婦と長女、敏子姉と長男、千鶴子の長男夫婦、二男夫婦、龍馬とわたしの11人の身内。がっしりしたカラダだったが千鶴ちゃんはちっちゃくなっていた。長男に聞くと死ぬまで別に病院に行くということもなくコミュニケーションも取れて「大往生」であったという。長い間、右耳がほとんど聞こえなかった。補聴器を入れようとしたが、鼓膜がない状態だったという。長男イワク「躾けに厳しくまっとうに育ててくれた本当にいい母でした」

賢祐夫婦と龍馬と近所のすし屋で呑む。これまた、昔話でびっくりすることを聞く。私は何でも、幼稚園で退園処分を食らった子供だったのである。自由奔放を通り越した暴れん坊ということで1学期で幼稚園を退園させらたというのである。あれ?俺、記憶にないんだけど。それで、千鶴子姉に「厳しく躾けられること」になったのである。結局、芝居やる馬鹿な弟ということで死ぬまで心配かけてしまったのである。ごめんなさい千鶴ちゃん。

いまごろ父と母そして最愛の信雄さんとあっちで愉しくやっている事だろう。
千鶴子姉ちゃん、お疲れ様。アホな僕にいっぱいの愛をくれてありがとう。
じゃあ、またね。
【備忘録として 1月・2月の観劇記録】

というわけで2023年も多くの芝居を、観れるだけ観るつもりである。
様々な劇現場で様々な想いで作品創りがなされている。
劇場でお会いしましょう。

●東京乾電池『十二人の怒れる男』レジナルド・ローズ:作、柄本明:演出@スズナリ
●HOTSKY『ほおずきの家』釘本光:作、横内謙介@座高円寺1 
●演劇集団Ringbong『さなぎになりたい子どもたち』山谷典子:作、藤井ごう:演出@座高円寺1 
●大久保千代太夫一座『ここは静かな最前線』寺山修司:作
大久保千代太夫:演出@大岡山劇場
●東京演劇道場『わが町』構成・演出:柴邦生@シアターイースト
●劇団協『黒い湖のほとりで』デーア・ローズ:作、西本由香:演出@シアターグリーン 
●ストアハウスセレクション『父と暮らせば』井上ひさし:作、西山水木:演出@上野ストアハウス
・・・・・・・・・・・・・
●劇団協『血は立ったまま眠っている』寺山修司:作、三上陽永:演出@Space早稲田 
●Project Nyx『初級革命講座 飛龍伝』つかこうへい:作、金守珍:演出@スズナリ
●演劇実験室◎万有引力『草迷宮』寺山修司:台本J・Aシーザー:演出@座高円寺1 
●椿組『まっくらやみ・女の筑豊』嶽本あゆ美:作、高橋正徳:演出@新宿シアターTOPS 
●オフィス・コットーネ綿貫凛追悼公演『磁界』
中村ノブアキ:作・演出@下北沢B1 
●Serialnumber『Bug』トレーシー・レッツ:作、詩森ろば:演出@サンモールスタジオ
●劇団協+温泉ドラゴン『悼、灯、斎藤』原田ゆう:作、シライケイタ:演出@シアターイースト
悲報相次ぐ
カナシヒ如月
畏優:土井通肇逝去
早稲田小劇場の偉大な
先輩で
研究生時代から
現在まで
多くのコトを教わった
土井さんは終生
コトバを軸にした前衛劇を
屹立する身体と思想で
提示し続けた
『どんぶりの底』『だいこん_珍奇なゴドー』
2作の土井さんとの協働作業は
僕達の骨身に浸み込んでいます
嗚呼、アナタはみごとなまでに
ニッポンジンの遺物であった
感謝しかない!
土井通肇よ永遠なれ!
合掌!
。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

土井さんには本当にお世話になりました。
その笑顔は、ほんとうに多くの人をほっこりさせる優しさをたたえたものでした。
カラダとコトバを身に纏った前衛劇を終生追い続けたピユアでプアな正統なるアングラ役者それが土井さんでした。
もう一度一緒に演りたかった。
寂しくなるなあ。

新年あけましておめでとうございます。
2023年もよろしくお願いします。
いつものように近所の水稲荷神社に初詣。
3年目のコロナ禍だが人出は例年並みに戻っている。
お神楽はないがいつもの風景。一陽来復。
2023年、老いをすこーし自覚し、ゆっくり往こうと想っています。
戦争の時代に一介の老芝居者に何ができるのか?
世阿弥の「初心、忘るるべからず」
そして、一所不在(住)の思想「住することなきを、まず花と知るべし」を座右の銘に
今年もいくとする。

絶えず動き続けて老いの花を捜しつづけるしかない。
決してワガモノとせず、トナリの誰かさんと「オモシロきもの」を創りたいものだ。
かくて「新しく同じである」2023年です。

2023年、流山児★事務所は以下のようなラインアップ7作品を予定してます。
盛りだくさんです。果たして「やれる」か?
先立つもの=カネがなくなりゃ「やれない」だけです。
無い知恵絞り「演劇愛」を信じて、いけるところまでいきます。
ゼロに賭ける愉しさ
伏して、流山児★事務所をご支援の程、宜しくお願いします。
みなさん、RYU、Sクラブにご入会下さい。

※なお、4月、演劇評論家:西堂行人さん相手に50年のアングラ史を語り尽くした
『敗れざる者たちの演劇志』が論創社から出版されます。
4月詩森ろば連続上演初日、スズナリで「先行発売」を予定しています。
御期待下さい!

※また、流山児★事務所新人募集を兼ねた
流山児長期ワークショップ&発表公演は5月中旬開催予定。
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★流山児★事務所2023ラインアップ★
◎劇団協議会+文化庁「新進演劇人育成公演」
2月1日〜12日@Space早稲田
『血は立ったまま眠っている』(新演出)
寺山修司:作 
三上陽永:演出(ぽこぽこクラブ)
音楽:オレノグラフィティ 
振付:スズキ拓朗(チャイロイプリン)
プロデュース:流山児祥

◎流山児★事務所 OKINAWA1945⇔1972 連続上演
4月6(木)〜23(日)@下北沢ザ・スズナリ
『OKINAWA1972』『キムンウタリOKINAWA1945』(新作書下ろし)
作・演出:詩森ろば(serial number)
音楽・演奏:鈴木光介(時々自動)
美術:杉山至
芸術監督:流山児祥

◎シアターRAKU 寺山修司没後40年記念台湾&下北沢公演
5月6(土)・7(日)@台湾・新営藝術祭公演
6月21(水)〜25(日)@下北沢駅前劇場
『テラヤマ音楽劇☆くるみ割り人形』(新演出)
作:寺山修司
脚色・演出:流山児祥(新作)
音楽:高橋牧(時々自動)
振付:北村真実(mami dance Studio)

◎流山児★事務所・伊藤弘子155本出演記念公演
7月21(金)〜30(日)@Space早稲田
『ピロワ・ヴェルヴェッティ』(新作書下ろし)
作・演出:林勇輔
出演:伊藤弘子
音楽:諏訪創 
美術:塩野谷正幸 
監修・芸術監督:流山児祥

◎「戦争」を描く名作実験室上演【予定】
9月29(金)〜10月9(月)@Space早稲田(予定)
『戦場のピクニック』(新演出)
作:フェルナンド・アラバール
翻訳:若林彰
構成・演出:流山児祥
音楽・演奏:諏訪創 
美術:塩野谷正幸

◎劇団協議会+文化庁「新進演劇人育成公演」
11月22(水)〜28(火)@下北沢ザ・スズナリ
『森から来たカーニバル】(新演出)
作:別役実
演出・振付:スズキ拓朗(チャイロイ・プリン)
音楽:諏訪創+清水ゆり
美術:青山健一
プロデュース:流山児祥

◎流山児★事務所12月荒尾&下北沢公演【予定】
12月9(土)・10(日)@荒尾(予定)
12月16(土)〜24(日)@下北沢駅前劇場(予定)
『夢・桃中軒牛右衛門の』
作:宮本研
脚色:詩森ろば
演出:流山児祥
音楽:朝比奈尚行(時々自動)
振付:神在ひろみ

◎寺山修司没後40年記念スペシャル【予定】
2024年3月14(木)〜24(日)@下北沢ザ・スズナリ(予定)
『田園に死す2024』(新キャスト・新演出による)
原作:寺山修司
脚本・演出:天野天街(少年王者舘)
音楽:J・Aシーザー(演劇実験室・万有引力)
芸術監督:流山児祥

「劇場」でお会いしましょう。2023年正月 流山児祥

「空」には時間も空間も生成も「もの」としての実体性も存在することはない。
そうではなく、それらあらゆる事物をいまここで可能にするものなのだ。
それは無限の可能性に満ちたゼロであり、また、尽きることのない内容を持った空虚なのだ。〜鈴木大拙〜

2022年の大晦日である。
12月の演劇界はイジョーな公演ラッシュ。
サイコシス『G線上のアリア』深海洋燈『戦争で死ねなかったお父さんのために』
青年劇場『殺意』天動虫『アナンケ~宿命の女神~』
3年ぶりの流山児祥シニアワークショップ公演『瓦礫のオペラ』上演を間に挟んで、
この2週間余りで、新宿梁山泊『奇妙な果実/マルコムXと金嬉老』
座・高円寺レパートリーシアター『ジョルジュ』、亜細亜の骨・影絵劇『鯨生GEIO』、
桟敷童子『老いた蛙は海を目指す』、ドナルカ・パッカーン『オッペケペ』と観劇が続いた。
そして、2022年12月の観劇の〆は今日お昼@新宿西口公園で、
水族館劇場・さすらい姉妹の路上劇『むすんでひらいて』の10本。

今年も100本を超える芝居を観ることができた。
30年あまり、毎月5〜10本の芝居を観ることをノルマに課している。
演劇評論家でもないのに、なんでそんなに観るんですかと聞かれると
「芝居がすきだから」「役者が好きだから」とシンプルに応えることにしている。

プロデューサーだから当たり前と言えば当たり前だが、
活きのイイ役者、活きのイイ舞台を見るとそれだけで
わたしのようなシアターゴーアーには愉しいものです。
来年も出来るだけ観るつもりです。

自らの感性の蛸壺化を防ぐためには常に《他者》を知る=理解することからしか始まらない。

流山児★事務所2022年を振り返ってみる。
2月、ウクライナ戦争に合わせたような別役実の不条理演劇『不思議の国のアリス』
スズキ拓朗:演出からスタートした。不条理演劇とは「抵抗の演劇」であることを再認識。
5月わかぎゑふ:新作書下ろし『黒塚』もまた、戦争の悲惨さとニンゲンの業を描く時代劇。
2作ともわたしたちの本拠地:スズナリで上演。

7月はシニア劇団=シアターRAKUの新作、シェイクスピア翻案時代劇『から騒ぎ』
を知立文化会館と恵比寿の新劇場:アルファ東京で上演。
いつものように、高校生やシニアの皆さんとのワークショップも開催=交流した。

夏と秋は目玉企画、宮本研作品連続上演8月『夢・桃中軒牛右衛門の』
10月『美しきものたちの伝説』下北沢B1で好評上演。
『夢・桃中軒牛右衛門の』はコロナ感染で残り3ステージが
無念の「公演中止」となったが『美しきものの伝説』は完走できた。

11月、2年前コロナで上演中止となった唐十郎:作、小林七緒:演出『ベンガルの虎』をスズナリで上演できた。
新作、アングラ、新劇の名作戯曲の再構築=現在の視点で読み直す上演企画を進めた2022年であった。
この試みは、若い演劇人とコラボして2023年以降も続けます。

2023年2月1日〜12日@Space早稲田上演予定の寺山修司:作、
三上陽永:演出『血は立ったまま眠っている』絶賛稽古中です。是非ご覧ください。

今年のご愛顧に感謝するとともに来る2023年も流山児★事務所をご贔屓の程、お願いします。
わたしたちは元気です。なお、流山児★事務所は「若い力」を募集中です。
シアターRAKUには2人の新人が入団しました。
ぜひ、劇団の門を叩いて下さい。待ってます!

皆さんよい年をおむかえください。


『夢の肉弾三勇士』終演。
50年ぶりに七ッ寺共同スタジオで再び出会った拙作『夢の肉弾三勇士』
素敵に狂ったその2022年の芝居でしかないナニモノか?に狂喜乱舞した。

が、その2日後の「上演中止」に暗然佇立。
即、映像上演の勇断。無事、昨日終演を迎えた。

東京より、スタッフキャストの皆さんの「演劇愛」「七ッ寺愛」に最大の敬意を表します。

イロイロ有難うございました。
本当にお疲れ様、また、会いしましょう。
渡部君、今度、ゆっくり呑もうぜ!
【打ち上げ花火?まで飛び交う「劇」】

七ッ寺共同スタジオ創設50周年記念公演
拙作『夢の肉弾三勇士』を50年ぶりに観た
観劇中の2時間、50年前の稚拙でイカレタ「演劇団」
という劇集団の集団的疾走の様々な想い出が走馬灯のようにうかびあがり、不覚にも何回も涙腺が決壊した。

スピードアップし批判性の中に明快な「物語」を加えた鹿目由紀の脚色、
独自の勁い演劇観を持っ渡部剛己の演出、万有引力的芝居にスズキメソッドまで登場した時には笑ってしまった。
やとみまたはちの多彩な音楽が「劇」をナビゲートする。
劇的腕力溢れるコラボレーションで「2022音楽劇」にステキに変貌していた。

とにかく役者がイイ。いやー、名古屋にはこんなに素敵な役者がいるのかと驚かされた。
異優、快優、美少年、美少女、じゃがいもみたいな個性的な役者がごろごろ出てくる。飽きない。

とりわけ、主役のアンジェリータを演じた鈴江あずさ嬢の登場には息をのんだ。
タフで根性が座っている美人女優・・・妙な褒め言葉だが、これがアンジェリータだ。
フラメンコをやってるとのこと。川島芳子役の好姫には笑った.

反則のような芝居。映画「仁義なき戦い」のヤクザの姿で傷痍軍人のシーンをやりきる自由さには大拍手。
大衆演劇の座長さんだとか、いいなあ。

どいつもこいつも「好き放題」に七ッ寺共同スタジオの空間を「遊んでいた」その心意気、その志やよし!である。
役者達の力演に拍手そして感謝です。
フィナーレは打ち上げ花火?まで劇に登場。
こんな「自由」な劇場はない。呆れけーります!
笑って泣いた2時間のジェットコースター演劇であった。
27(日)まで上演中です。

ぜひ!七ッ寺共同スタジオで「劇のshower」を浴びて下さい!
名古屋に七ッ寺共同スタジオが存在することが何よりも寿ぐべきことである。日本演劇の宝です。

アフタートークを終え、二村さんと一緒に知多へ移動。
天野天街(少年王者舘):演出『不思議の国のアリス』を観る。
小堀純、丸山厚人、安藤光夫さんらと合流。
怒涛の「維新派」8人衆に感激、痺れた!
2時間の芝居2本、流石にヘロヘロで深夜近く帰京。
それでも新幹線のホームで閉店時間ぎりぎりに滑り込み、しっかりきしめんだけは食べてきた。

『ベンガルの虎』スズナリ入り、明り合わせ。23(水)19時@スズナリ初日である。
『夢の肉弾三勇士』小屋入り、絶賛稽古中。初日まであと8日!!
50年前の「テメエタチの言葉の残骸」に会いに19(土)名古屋に行きます。
お時間のあるかたはぜひ、七ツ寺共同スタジオでご覧ください!嗤えますよ。
七ツ寺共同スタジオ50周年記念公演

『 夢の肉弾三勇士 』
【日時】
11月19日(土)14:00の回終演後
【トークゲスト】で参加します。
流山児祥(流山児★事務所)
ニノキノコスター(オレンヂスタ)
【司会】
加藤智宏(office Perky pat)

2022年11月18日(金)〜27日(日)@大須・七ツ寺共同スタジオ
で上演中です。
水族館劇場の桃山邑、青山学院、演劇団以来の戦友:田中伸彦に続いて
オフィスコットーネの名プロデューサーの訃報。
哀しい10月になってしまった。

昨日、早朝、綿貫凛の突然の訃報に暗然佇立である。

綿貫凛は永遠の演劇少女=演劇愛の塊のようなヒトだった。
貴女は、僕の最も敬愛する稀代のプロデューサーでした。
ずいぶん年下だけど、わたしの演劇界の畏友でした。
なぜか貴方は僕の先輩のようにアレヤコレヤアレヤコレヤとお小言をいってくれました。

想えば長ーい付き合いですね、鐘下辰男のザ・ガジラを育て上げ、
その後、自らオフィスコットーネを「小劇場界の良心」と呼ぶべきプロデュースカンパニーに育て上げました。

次々と国内外の素敵なテキストを捜しだし、その剛腕で制作し発表し続けた。
時には、たったひとりで照明も音響も受け付けもやっているプロデューサー:綿貫凛のすがたにいつも敬服していたモノです。

近年は、わたしも密かに買っていた「地べたにころがる骨」のような文体を持つ、
夭折した関西の雄:大竹野正典という傑出した「無頼の劇人」を見出し、
ほれ込み、次々と上演してくれましたね。その功績は大なんてもんじゃない。
僕もいつか大竹野の芝居にチョイ役でも出してほしかったのに・・・いや、ホント。

それにしても、アッチに逝くのが、早すぎるよ、凛さん、
みんな吃驚してるよ。コロナ禍に入り、アナタから病気のことは聞いたけど、おれ信じていなかったし・・・。

お疲れさまでした。またな!綿貫凛!!