公演情報

シアターRAKU 2025
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原作:W・シェイクスピア
台本:山元清多
演出/流山児祥
音楽/高橋牧(時々自動)
振付/北村真実(mami dance space)



 ご予約はこちら

2025/05/05 (月)〜17 (土)

@Space早稲田

 


■予約はお早めに



■◇■◇■◇■◇■◇■◇


==DVD発売中==


こちらから


『冥王星の使者』



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作⦿高取英
(月蝕歌劇団)

脚本・演出協力⦿天野天街
(少年王者舘)

演出⦿流山児祥

音楽⦿巻上公一
(ヒカシュー)

人形製作⦿山田俊彦
(人形劇団ココン/ITOプロジェクト)
 

 

流山児★事務所
2023年度 新人募集
劇団で活動することに興味がある人を募集します。

【募集人員】
6名 (俳優・スタッフ・制作)
18歳以上35歳未満。
国籍不問。心身ともに健康な男女

【第一次審査:書類選考】
以下を流山児★事務所まで郵送してください。
(1)履歴書(連絡のつく電話番号とメールアドレスを記載のこと)
(2)写真1点(バストアップ)
(3)作文「流山児★事務所に入団してやりたいこと」(400字程度)


【第二次審査:実技・面接】
書類選考通過者のみ、連絡いたします。
※実技審査料3,000円は当日持参のこと。
※スタッフ・制作は面接のみ(無料)です。

【入団後の活動】
流山児★事務所の活動に準じていただきます。
優秀な新人は劇団公演、海外公演などに参加できます。

【お問合せ・応募先】
流山児★事務所 新人募集係
〒162-0045 東京都新宿区馬場下町60番地 まんしょん早稲田307
TEL:03-5272-1785(平日13時〜17時)
E-MAIL:mail@ryuzanji.com

情報詳細
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続々オールド・バンチ〜カルメン戦場に帰る〜 DVD
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謹賀新年
今年もよろしくお願いします
なによりも世界が平和でありますように
2025年も地道に、きっちり、我武者羅に前に進みます
とにかく愉しくてみんなが元気になるイカレタ芝居を創ります
たぶん、今年もいっぱい、みなさんにお世話になります
何卒、よろしくお願いします
劇場でお会いしましょう
2025年正月
【2024年の振り返りです:7月〜12月】

★2024年7月20日(土)〜28日(日)
『叛乱のオペラ〜喜劇阿部定1936〜』
  作:佐藤信・岸田國士 
  構成演出:流山児祥
  音楽:諏訪創
  @Space早稲田 

■長編劇評・抜粋
 結城雅秀(演劇評論家)
 流山児祥の構成演出 佐藤信の『喜劇阿部定』、岸田國士『風俗時評』などを用いて、戦前の時期を描き、それによって現代を彷彿させている。『風俗時評』は2・26事件の1週間前に発表されており、家族や警官が奇妙な流行病(カラダの一部が痛くなる)に冒されるもの。これに絡んで『喜劇阿部定』が上演され、浅草レヴューの場面が展開する。
 これらは全てブレヒト風の歌や踊りで連結されており、この有機的な結びつきが不思議な詩と躍動の世界を作り上げている。時にはシャラントン精神病院の患者たちによるマラ=サドの公演のような雰囲気が醸し出されていた
■■■
アングラ=小劇場演劇運動への「原点回帰」を目指しての始めた演劇実験室公演がオペラシリーズである、2年目にして大ヒット作がうまれた!10代から60代の異世代による劇団=芝居創りが観客には面白く映ったのだろう。個性溢れる役者たちの圧倒的な存在感そこには「私」など存在しない「他者」との関係しかないアングラの原点がそこにあった。『瓦礫のオペラ』の300人増の観客を集めて『叛乱のオペラ』は終幕した、若い観客層が確実に増えている。21世紀のアングラ小劇場の濃密なる劇空間を求めているのである。熱い役者がいる・・・それだけでイイのだ。

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★2024年9月11日(水)〜23日(月)
劇団協議会新進演劇人育成公演〜劇作家部門〜
  『流れる血、あたたかく』
  脚本:三上陽永(ぽこぽこクラブ)
  演出:日澤雄介(劇団チョコレートケーキ)
  @Space早稲田
■テアトロ2024年12月号「劇評」
  丸田真悟(演劇評論家)
『流れる血、あたたかく』は、秋葉原連続通り魔殺人事件をモチーフに加害者家族の崩壊を描いた舞台だ。加害者の弟(小川哲也)の視点で両親、親子、兄弟関係が事件までと事件後の様々なエピソードを通して描かれる。弟にとっても理解できない存在としての兄(山下直哉)だが、それでも家族は事件を引き受けなくてはならない。三上は事件を越した加害者そのものではなく加害者を生み出した背後に迫る。
 家族関係は希薄になる一方で、未だに個人の生き方が家族と強く結びつけられてしまう社会の生きずらさがあり、その狭間に加害者の孤独が浮かび上がってくる。だからこそネット掲示板で知り合った女性の家でその子どもと川の字になって寝るエピソードに別の人生の選択肢があった可能性を見る。
 しかし、全体として強い印象を受けるのは加害者の母親の存在だ。自らの学歴コンプレックスから子どもに対して過度の期待をかけ、しつけと称した虐待を繰り返す母親とそれを黙認する父親。母親の期待に応えられなくなった時、加害者の心に恐怖が怒りとして深く刻み込まれていく。
 事件は「母殺し」と「父の不在」という二重の代償行為として読み解かれる。ヒステリックな母親を伊藤弘子が見事に形象、特に陰影の濃い声の表情が印象深い。また、甲津拓平が感情を押し殺した無口な父親を好演して、伊藤との対比が鮮やかだ。
 凶悪犯罪がある度、私たちはその加害者の性格や生い立ちだけでなくその家族への関心を煽られるのは、その凶悪さを自らに納得させるための物語を必要としているからであり、そこには弟の「死ぬ理由に勝る、生きる理由がないんです」という悲痛な叫びは届かない。
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「血は立ったまま眠ってる」の演出に続いての三上陽永:書下ろし、日澤演出という新しい協働作業、少人数での濃密で実験的な創造現場は文字通りSpace早稲田でしか出来ないケッ作「流れる血、あたたかく」を生み出した。三上、日澤とは今後もコラボが続いてゆく

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★2024年11月20日(水)〜12月1日(日)
流山児★事務所創立40周年記念公演第一弾
  『冥王星の使者』
  原作:高取英(月蝕歌劇団)
  脚色・演出協力:天野天街(少年王者舘)
  脚本・演出:流山児祥
  音楽:巻上公一(ヒカシュー)
  @新宿スターフィールド
■劇評 
藤原央登(演劇批評家)
 流山児★事務所『冥王星の使者』。革命/変革の意志と夢は何度失敗しても、義経=チンギスカン説の義経伝説のようにどこか遠く、例えば氷点下220℃以下の冥王星に、ほとんど無となった微粒子として凍結されている。それはいつも、誰かによって解凍されることて永劫回帰する…。
 7月公演の『叛乱のオペラ1936〜喜劇阿部定〜』と通底する手段を孕んでいる。『喜劇阿部定』は、炎のように燃え上がる女性の感情が前面に出ていた。本作は対照的に、ブルーの冷たさや地球を俯瞰する客観的なアプローチで、同じ問題を捉えた。
梅山いつき(演劇評論家/近畿大学准教授】
流山児★事務所『冥王星の使者』これぞ小劇場!アングラの底力を見せつけられた強烈な一本だった。故・高取英、天野天街両氏の作風もしっかり味わえる。
平田俊子(詩人・劇作家)
高取さんと天野さんと流山児さんの世界が渾然一体となった熱い舞台を堪能させていただきました。
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「冥王星の使者」の創造現場はアマノの死という「現実」の中で進行した、しんどい試行錯誤も何度かあったが、その時々に、様々な人々の協力で超面白いモノが生まれた。人形製作の山田さん、振付の遼君、音楽の巻上さんの熱量の高さも僕たちを支えてくれた。また、理科さん、三坂さん、申くんらの協力に負うところ大であった。これからもよろしく!である。アマノに観てもらいたかった・・・・
【2024年の振り返りです:1月〜6月】

★2024年3月14日(木)〜24日(日)
  『田園に死す』
  脚本・演出:天野天街(少年王者舘)
  音楽:J・Aシーザー
  @下北沢ザ・スズナリ

■長編劇評・抜粋
〜寺山修司への現在的アプローチの一つの到達点〜
             今村修(演劇評論家)
「寺山修司が増殖する」。それは見ること、覗くことが好きだった寺山に相応しい不思議な感覚だった。だが、それは現実に起きたことなのか。そして自分はその時、本当に青森に居たのか。書き換えられた過去ではないのか。舞台の毒が全身に回ってくる。
寺山と天野の想像力の真剣勝負とも言える舞台。
 原作と原作者へのリスペクトと今を生きる表現者の野心が渾然一体となって渦を巻く。天野が作り出す世界はまるで寺山が乗り移ったかのように、「自分は何者か」「世界とは何か」を問い続け、自らの想像力によって世界を変革することをそそのかす。
 遺伝子の古層を鷲掴みにするようなシーザーの音楽は懐かしく、しかも新しい。その響きと王者舘ダンスの意外な親和性が新鮮だ。寺山の世界を天野の想像力が上書きし、増幅し、補強していく。それでいて舞台で演じられているのは紛れもなく「田園に死す」なのだ。
 そして、恐山の下北と演劇の街シモキタが一瞬にして通底する幕切れ。映画の衝撃的なラストシーンを見事に換骨奪胎したその仕掛けにも改めて舌を巻いた。

■長編劇評・抜粋〜寺山修司の復活/再創造
       倉橋祐子(ケント州立大学教授)
 流山児★事務所『田園に死す』は演出家・作家、映画監督 寺山修司の同名映画から着想を得た、ユニークな身体演劇スタイルの追想劇である。脚本・演出を天野天街が手がけた本公演は、ポストモダンでパスティーシュ、そしてアルトー的な野心作であり、寺山がいかにノスタルジア、恐怖、不安、性の目覚め、苛立ち、曖昧さをもって自身の青春時代を記憶し、記録しようとしたかを探求する。 この戯曲には、サーカス、合掌、合唱、イヨネスコ、ブレヒト、ヴェデキント、そしてシェイクスピアまで、さまざまな演劇スタイル、演劇技法、またやイズムの「材料」が数多く使われている。
 寺山が読んでいたであろう明智小五郎はもちろん 「マクベス』の3人の魔女、『不思議の国のアリス』、ピランデルロの『作者を探す6人の登場人物』、「シネマパラディソ」そしてイヨネスコの作品を思わせるシーンもある。
 この映画自体、映画の中の映画という形式を使っているが、この戯曲も映画の中の映画/戯曲という形式を使っており(非常に複雑)、記憶の不安定さをと強調している。 言葉と動作の執拗な反復は、話し言葉の正当性に挑戦する。スズナリの小さな舞台は、両側に床から天井ちかくまでのついたてが幾重にも並び、舞台奥には障子戸が。床には畳が敷かれ、伝統的な日本家屋の雰囲気を醸し出している。総勢26人の出演者がステージを満杯にし、集団パワーを強調する。言葉遊び、歌、ダンスそし力強い朗読は、集団的で、魅惑的で、舞台を不穏な限界(リミナル)時間/空間に変貌する。「時間」は、このしばいのなかで、旧い壊れた柱時計に象徴されている。 シルエットの基本とした映像とパルスライト効果 が劇的シネマトグラフのランドスケープをうみだす。『田園に死す』は、極めて主観的な記憶のレーン(メモリーレイン)劇であり黒澤明の『生きる』に匹敵するかもしれない。
■■■
アマノテンガイの遺作、渾身の演出現場であった、苦しい体調の中、アマノは最後までオレタチと付き合った。実に豊かな2024年版の「新作」現場は愉しさにあふれていた。アマノがいない「現実」がいまだに信じられない日が続いている

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★2024年5月9日(木)〜20日(月)★シアターRAKU
  『Operetta めんどなさいばん』
 作:北村想 
  演出:流山児祥
  音楽:高橋牧
  @Space早稲田 

■長編劇評・抜粋
 山田勝仁(演劇ジャーナリスト)
シアターRAKUはシニア劇団「楽塾」が前身で楽塾時代を入れて今年創立27年。海外公演も多く、並の劇団より経験と実績がある。今回は楽塾時代の2009年に初演した北村想作品の再演。とは言っても構成を変えた改訂再演。
 ある事件を12人の裁判員が審議するという物語は「12人の怒れる男」の枠組みを借りたもの。その事件とは、17歳の少年と16歳の少女の物語。少女は木製のペーパーナイフで自らの喉を突いて死ぬ。恋人同士だった二人だが、ある時から少年は少女と距離を置くようになる。それでも少女は少年を待ち続けた。
 少女はなぜ死んだのか。被告の出廷がないまま進められる不条理な裁判。 (中略、後略)
 初演では裁判官、検察官、弁護人が舞台に登場したが、今回の改訂版では声のみ(塩野谷正幸、伊藤弘子、龍昇)。
 それはAIが生身の人間に置き換わり、ネットの情報に依存し、真実を見失っている今の究極の管理社会を象徴している。
 そんなテーマを生身のシニア役者たちが嬉々として演じている。このアナログ感にこそ人間の真実が潜んでいるのだ。たみ子は飛び道具的存在感。そして私の大好きな4号の原きよの涼やかな佇まい。ほんと、ひとり一人が愛おしくなる。楽塾時代から見続けた江森盛夫さんが生きていたら喜んだだろう。
 物語は永島慎二の「青春裁判」に想を得たもので、昔読んだ時にはピンと来なかったような記憶があるが、今ならまた違う感想になるだろう、久しぶりに読み返してみようと思ったら実家の書庫に移動してあった。残念。
 この戯曲の初演では裁判官、検察官、弁護人が舞台に登場したが、今回の改訂版では声のみ(塩野谷正幸、伊藤弘子、龍昇)。
 それはAIが生身の人間に置き換わり、ネットの情報に依存し、真実を見失っている今の究極の管理社会を象徴している。
 そんなテーマを生身のシニア役者たちが嬉々として演じている。このアナログ感にこそ人間の真実が潜んでいるのだ。
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北村想の会話劇、見事にやり切ったRAKUのオールスター、もう何でも来いのフリースタイルの役者たちに育ってしまった・・怪物というしかない。来年も大変だ・・愉しき限り
疾風怒涛、呆然自失、理不尽の魔の2024が過ぎようとしている
何度も涙にぬれる永訣の朝を迎える年になってしまった

昨日の夕方、久し振りに箱根山を降り、まだ行ったことのない近所の街の裏通りを歩いてみた 
ハングル交じりの看板が立ち並ぶ商店街をぬけ、嘗て花街だったらしい街並み 

横丁から急に猫が飛び出した、おっとっと・・・するとでかいどぶ鼠が嗤いながらわたしをまねく
チュシャキャットならぬチュシャラット?招き鼠か?
あっ、コイツ、30年棲んでいたわが襤褸ビルで今年の春に生まれたアノ忠太郎に違いないと追いかけてみたら、これまたどん詰まり・・・
嗚呼!

で、近くの焼き鳥屋で熱燗ひっかけ、還る道なんとか想い出しフラフラ帰宅
1万2千歩のたびであった

今年は本当に、イロンナひとにお世話になりました
来年もイロンナひとにお世話になりそうです

2025もよろしくお願いします
みなさん良い年をお迎えください
5年ぶりに「対面開催」の日本演出者協会大忘年会@新宿三平

60人を超える参加者、大盛況。

コロナ禍で瓜生正美さんも中村哮夫さんもご逝去、
なぜか、外波山文明とわたしが最長老になってしまった・・・

つまり、協会はちゃんと「代替わり」しているのである。
理事長:シライケイタ、副理事長:日澤雄介&小林七緒の新体制で改革を進めていくことだろう
ケイタは理事長自ら忘年会担当委員を務め奮闘していた、えらいなあ
それにしても若返った・・・松本修が言っていたが知ってる演出家がほとんどいない・・・うん。

それにしてもよく飲んだ、久しぶりに、中村ノブアキ、松本修、申大樹、伊藤和重、扇田拓也らと話し込む、
いつものようにクラクラ二次会

で帰宅、いつもならあと2軒はハシゴだが、流石に、連日の呑み会で・・・・やめにしておく。
かくして、2024年も暮れていく
Space早稲田の上の中華「北京」が28日に閉店した
というわけで、劇団とシアターRAKUから北京のママに春はるかと出田君江から感謝のお花を贈呈した

以下、はるかのメッセージを記します、
「僭越ながら、流山児事務所&シアターRAKU一同より、としてメッセージも準備させていただき、無事に立派な花束をお渡しすることができました。角のお花屋さんにお願いしたら、ママがカサブランカが好きなことを知っていて、たくさん入れてくれました✨
北京ママ、御歳88歳!
旦那さまと息子さまを亡くされ、自分がしっかりしてるうちに店じまいを、と決心されたそうです。お店やめたら日曜以外にもお芝居たくさん観に行けるわ!と笑顔で仰ってました。また観に行くから、流山児さんと劇団の皆さんによろしくお伝え下さい、とのことです☺️
というわけで、劇団員、RAKUのみなさん、ご協力ありがとうございました!よいお年をお迎えください〜✨

35年間ホント―に有難うございました!
それにしても、淋しくなるなあ・・・
シアターRAKU「夏の夜の夢〜嗚呼、大正浪漫編」の本読み稽古後、
劇団員も加わって大掃除、プロの龍さんの指示のもと、全員でSpace早稲田を綺麗にした、

30年近く使ってるのでだいぶガタが来ているが、
ま、一年の垢を・・・天井、エアコン、トイレ、平台、箱馬、塗料、道具備品の整理
・・・・やら2時間みっちり。

で、合同忘年会、総勢30人を超えるメンバーに裕作さん、横田さん、銀太も加わり大呑み会となる、
RAKUのお姉さんたちの手作り料理、おにぎり、豚汁、あれやこれや、
沖縄のレイちゃんから泡盛、レフティ、

で、年末閉店する、上の中華「北京」のシェフが休みというのに、
特別に「あったかいspecial料理」を創ってくれた、

大感謝!で、豪勢な忘年会となる。
今年の振り返りと来年の抱負を語る「指名トーク」で盛り上がる
かくして、今年もこんな風に暮れていく・・みんな、有難う・・来年もよろしくね
今朝起きたら、敬愛する戦友でもある演劇批評家の鴻英良さんの訃報を三坂さんのMessengerで知る 
愕然を通りこし暫し呆然暗然佇立の体であった

「冥王星の使者」11月25日中日祝でいつものように鴻さんは劇団員にねぎらいの言葉をかけてくれた
とりわけ入団したばかりの新人たちの芝居を褒めてくれた 
流山児★事務所の公演に来ると必ず鴻さんは役者たちに、独自の視点で「感想」をいって帰っていった 
客演の三坂さんは、その後、劇場の階段上で立ち話していた 
ぼくは「俺還るよ、鴻さん今度はスズナリで」といって別れたのが最後の挨拶になってしまった
まさか鴻さんがこんなに早く逝っちまうなんて思ってもいなかった・・・

想えば、鴻英良さんとは40年以上の長ーいつきあいである 
ごく近い関係になったのは1990年代に入って共通の友人である高取英のお蔭だと思う
月蝕歌劇団、高取演劇の良き理解者が佐伯隆幸、松田政男、鴻英良、山田勝仁が4人の批評家であった 
月蝕のロシア、スロベニア公演も鴻さんに負う力大であった
わたしも高取とスロベニアに行った、愉しい旅だった・・・

高取亡き後も、鴻さんは、ずーっと流山児★事務所公演を観劇し批評してくれた
2019年唐十郎:作『由比正雪』を「1968パリ5月革命に呼応した唯一の革命劇」と評してくれた時は、わが意を得たり!と、嬉しかった

今年も全作品を観てくれた 
絶賛の『田園に死す』シアターRAKUの『めんどなさいばん』を観て北村想なのに
なぜかold ladyの芝居を観て「高取を想い出すなあ」と涙ぐんでいた、
実にpureな漢(ひと)となのである 

『叛乱のオペラ』と『冥王星の使者』の比較、常に冷静な鑑賞眼には敬服した
大学時代物理が専門だったというと主役の春はるかも理科系という事で急に話が盛り上がったものである

高取没後10年に向けて高取演劇のさらなる展開、次世代への継承を、鴻さんにも一緒に考えてほしいので
時間があったら話そうと思っていたのに叶わぬこととなった

それにしても、2024年は敬愛する演劇界の巨人たちの死が相次いでいる。
5月唐十郎、7月天野天街、12月突然の鴻英良、辛い現実に愕然 
この何年か、劇場で遭遇すると必ず「鴻批評」を聞くのが愉しみだった 
鴻劇評には「独特の身体性」「思考する身体性」があるのがオモシロかったのだ、

だから現場の僕らに刺さったのだ 鴻さんの死は現代演劇批評の大いなる喪失となる
それにしても、カントールやタルコフスキー、ベケットと戦争を語るときの鴻さんは実にカッコよかったな

理不尽の魔と呼ぶべき「死」は必ず訪れるものだが、悔しいなあ、
まだ鴻さんに聞きたいことがいっぱいあったのに 
鴻さんが@新宿スターフィールドで褒めてくれた「4人の今年入団した新人たちに」
アングラ=反権力の何たるかをSpace早稲田で教えてほしかったのに・・・

鴻さん本当にお疲れ様でした。合掌!
【備忘録として〜5月中旬から6月☆観た芝居・観る芝居】
シアターRAKU『めんどなさいばん』5月公演を終えて少し時間ができたので観劇、それにしても、6月は凄まじいまでの公演ラッシュで連日の劇場通いである。皆さんの創作への熱意に、心よりエールを送ります。

■平泳ぎ本店 『若き日の詩人たちの肖像』
原作;堀田善衛 演出:松本一歩
@戸山公園野外演奏場跡(戸山公園野外演劇祭)

■唐組『泥人魚』
作:唐十郎 演出:久保井研
新宿@花園神社 紅テント

■江戸糸あやつり人形 結城座『変身』
作:フランツ・カフカ 脚本演出:シライケイタ
@下北沢ザ・スズナリ

■下北沢姉妹社『リンカクー押し合う輪郭ー』
作:西山水木
演出:伊東由美子 
@下北沢ザ・スズナリ

■桟敷童子『阿呆の記』
作・演出:東憲司
@すみだパークスタジオ倉

■ねことユリイカ『宮城野』
作:矢代静一 演出:沢海陽子
@けやきの森の季楽堂

■劇団チョコレートケーキ『白き山』
作:古川健 演出:日澤雄介
@下北沢駅前劇場

■ゴツプロ『無頼の女房』
作:中嶋淳彦 演出:青山勝
@本多劇場

■演劇実験室◉万有引力『SUNAー砂漠の動物園』
作・演出:J・Aシーザー
@下北沢ザ・スズナリ

■扉座 『ハロウィンの夜に咲いた桜の樹の下で』
作・演出:横内謙介 
@座高円寺1

■JACROW 『地の面』
作・演出:中村ノブアキ
@新宿シアターTOPS

■新宿梁山泊 『おちょこの傘もつメリー・ポピンズ』
作:唐十郎 演出:金守珍 
@新宿花園神社
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
※これから観る予定の作品。
7月公演『叛乱のオペラ』稽古にあるので・・・うーん、観れるかな?

■ぽこぽこクラブ 『天才バガボンのパパなのだ』
作:別役実 演出:三上陽永
@下北沢駅前劇場

■プロジェクト・ムー「プラスチック・ローズ」
脚本:太田省吾 上演台本:福田光一 演出:川口典成
@高田馬場プロトシアター

■燐光群『地の塩、海の根』
作・演出:坂手洋二
@下北沢ザ・スズナリ

■2nd PIT『その男たちは鉄塔にいるという』
作:土田英生 演出:飯田浩志
@下北沢小劇場「楽園」

■『日韓琉 鎮魂のまつり』
@座高円寺1
【演劇批評誌シアターアーツ2023ベスト舞台に選出!】
劇評家48人が選ぶ2023ベスト舞台(ファイブ)に『瓦礫のオペラ★戦場のピクニック』『OKINAWA1972』、べスト・アーティストに流山児祥、スズキ拓朗が選出されました。
演劇雑誌JOINの2023演劇ベストに続いての評価!
「嬉しいお知らせ」です。感謝。

■ベスト舞台『瓦礫のオペラ★戦場のピクニック』
      『OKINAWA1972』
■ベストアーティスト:流山児祥『瓦礫のオペラ★戦場のピクニック』の構成
■ベストアーティスト:スズキ拓朗『森から来たカーニバル』の演出
※また、龍昇企画『父と暮らせば』も選出されている。

◆コメント欄では『夢・桃中軒牛右衛門の』再演も高く評価されています。
※社会変革への志を熱量豊かに描いた『夢・桃中軒牛右衛門の』再演にも胸がざわついた。(今村修)

※『瓦礫のオペラ★戦場のピクニック』も戦時下の今をまざまざと伝える。アングラ劇団「演劇団」で初演した演出家には、思い入れもひと際のようだが、自ら構成にも関わった今回の舞台では、宮澤賢治の『飢餓陣営』を嵌入したところが見せ場。シベリア出兵に出陣、孤立した兵士たちには、ウクライナやガザの人々の姿が重なる。(岩佐壮一郎)

※年末ラストに観た流山児★事務所『夢・桃中軒牛右衛門の』再演で俳優としてのシライケイタの活躍に元気をもらいました。(米屋尚子)