公演情報
流山児★事務所 創立35周年記念公演第2弾
秋之桜子:新作書下ろし
 
『赤玉★GANGAN
〜芥川なんぞ、怖くない〜』
 
作:秋之桜子(西瓜糖)
演出:高橋正徳(文学座)
芸術監督:流山児祥
 
2019年
8月21日(水)〜27日(火)
@下北沢ザ・スズナリ

1908.jpg

明治天皇が亡くなり乃木大将が殉死し「力」の時代が終わりを告げた大正時代、関東大震災があなたや私に傷跡を残していったあと、若い作家たちは次に書くものは何かを探していた。
芥川龍之介や菊池寛、人気の島田清次郎…偉大な先輩作家の影に抗いながら、自分の中の嫉妬心に恐怖しながら、家族も友人も恋人も巻き込みながら頭の中のネジをギシギシと巻き上げる。

「真実って何だ?書きたいものって何だ?生きるってなんだ?
 

流山児★事務所 りゅうざんじ じむしょ
TEL 03-5272-1785(平日13:00〜)
オンライン予約(24時間)


⦿公演詳細⦿
http://www.ryuzanji.com/

 

 

流山児★事務所
2018年度 新人募集
劇団で活動することに興味がある人を募集します。

【募集人員】
6名 (俳優・スタッフ・制作)
18歳以上35歳未満。
国籍不問。心身ともに健康な男女

【第一次審査:書類選考】
以下を流山児★事務所まで郵送してください。
(1)履歴書(連絡のつく電話番号とメールアドレスを記載のこと)
(2)写真1点(バストアップ)
(3)作文「流山児★事務所に入団してやりたいこと」(400字程度)


【第二次審査:実技・面接】
書類選考通過者のみ、連絡いたします。
※実技審査料3,000円は当日持参のこと。
※スタッフ・制作は面接のみ(無料)です。

【入団後の活動】
流山児★事務所の活動に準じていただきます。
優秀な新人は劇団公演、海外公演などに参加できます。

【入団後の費用】
(1)入団金:50,000円
(2)研修費+稽古場維持費:月額10,000円(月納)
※入団1年後には稽古場維持費:月額5,000円のみとなります。

【お問合せ・応募先】
流山児★事務所 新人募集係
〒162-0045 東京都新宿区馬場下町60番地 まんしょん早稲田307
TEL:03-5272-1785(平日13時〜17時)
E-MAIL:mail@ryuzanji.com

情報詳細
CD/DVDを買う
OKCD.jpg


続々オールド・バンチ〜カルメン戦場に帰る〜 DVD
「オールド・バンチ〜復讐のヒットパレード!〜」「続々オールド・バンチ〜カルメン戦場に帰る〜」DVD発売中!
その他公演パンフレットなど
 ≫詳しくはこちら

5(火)2年前に取り残していた大腸ポリープ3ケを削除。2週間の断酒である。夜、大久保地域センターでライター伊藤裕作さんのトークショーで約三十年前に演出した『恐山の女』のビデオを観た。

『恐山の女』(企画原案:伊藤裕作、演出:流山児祥)は1992年2月@鶴見新世界というストリップ劇場で上演されたSMストリップショー。観客参加の一人芝居。いまの時代にピッタリのストリップによるまさに「表現の不自由展」である。近親相姦、父殺し、従軍慰安婦、北一輝から寺山修司まで言葉の洪水である。連日超満員でこのショーに5千人余りの観客が詰めかけたのだから「表現の自由」はあの時代には確実にあったのである。

全く「記憶」に残ってなかったが、観ているうちに急激に思いだした。それにしてもメチャクチャ面白い作品である。スタイリッシュでいい演出である。恐山の女の怨念がアナーキーに躍動するエロティックファンタジー、それにしても当時SMの女王だった瑠花さんが素晴らしい。あの時、わたしには彼女の良さが全くわかってなくて、酷いダメ出しをしていたことを、本当にお詫びしたい。それにしても、瑠花は「存在」そのものがテロルのディーバと呼ぶべき女優である。

瑠花と私の声と手錠をかけられて仏壇に入る観客3人の密室空間が血の亜細亜を経巡るニッポンの戦前・戦後・現在を一気に突っ走る30分。

ホントーに俺って、ずーっと、アホで怖いもの知らずだったんだな・・と、妙に感心して、この感覚を忘れちゃだめだなと、改めて背筋を伸ばしてみた。


画像に含まれている可能性があるもの:1人

2019-11-07 09:51 この記事だけ表示

「日本劇団協議会では2019年10月14日付で「あいちトリエンナーレ2019」への補助金不交付決定について、
以下の要望書を提出いたしました。2019年10月14日
文部科学大臣 萩生田光一 殿
文化庁長官  宮田亮平  殿
                                     公益社団法人日本劇団協議会                                                 会長 西川信廣

★「あいちトリエンナーレ2019」への補助金不交付決定の撤回を要望します★

2019年9月26日、国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」の一部である企画展「表現の不自由展・その後」がその再開に向けた動きのある中、文化庁が同芸術祭全体に交付する予定だった補助金7,800万円の不交付の方針を発表しました。

そもそも文化行政において、有識者による専門委員会の審査を経て採択された事業が、全額不交付になること自体前例のないことであり、しかも対象となる芸術祭が開会中にその決定が行われたことも極めて異例であり、あり 得ないことと受けとめます。この不交付決定は、実務上の手続きで不当な行為があったことが理由とされていますが、そこで記されているのは「展示会場の安全や事業の円滑な運営を脅かすような重大な事実を認識していたにもかかわらず、それらの事実を申告することなく採択の決定通知を受領した上、補助金交付申請書を提出し、その後もそれらの事実を文化庁に申告しなかった。」ことです。そのため「事業の実現可能性や事業の継続が見込まれるか」の二点において、「文化庁として適正な審査をおこなうことが出来ませんでした。」とし、これらの行為が「申請手続において不適切な行為」であったとしているのです。

しかしこの文化庁の不交付決定に至る審議経過についての議事録はなく、また審査にあたった専門委員にも諮られなかったことが明らかになっています。専門委員会による審査、採択決定を覆すだけの合理的な理由がそこには見出せないのです。

さらに、ここで言われている重大な事実とは、あいちトリエンナーレの中の企画展「表現の不自由展・その後」に対して、事務局へ多くの抗議、さらには脅迫まがいの電話が殺到したことを指していることは明らかです。つまり、この決定が芸術的表現に加えられた恫喝や脅迫行為を是認するものになることも指摘せざるを得ません。

芸術文化における「表現の自由」を守ることは、わが国における共生社会実現、社会における多様性を保障する上で、決定的に重要なことであると私たちは考えています。文化芸術基本法でもその基本的理念とされ、さらに施策推進の上でも「表現の自由」「文化芸術活動を行なうものの自主性を尊重すること」が不可欠のものとされているのです。
  
上記の理由により、今回の決定が速やかに撤回されることを要望します。

2019-10-25 10:21 この記事だけ表示

巨大台風19号が列島から去った。皆さん、大丈夫でしたか。被害に遭われた方々に、心よりお見舞い申し上げます。

いま、各地で河川の氾濫がおこっています。
地球温暖化の影響で、巨大台風はこれからも「毎年のように起こる現実」である、と学者は厳しく警告しています。

ニンゲンという「欲望の癌細胞」が、地球というイキモノをむしばむので、地球はいま、のた打ち回っている。まるで、3・11のデジャブです。

現代人は自然=神仏との関係を捨て去り、人間=科学崇拝の世界にしてしまった。ニンゲンが一番えらくて自然を支配できるなんてできっこないのに。ほら、あの美しき千曲川が怒っている。
いち早くの救援を祈るしかない。

それにしても、福島第一原発の現状に関する情報が一切メディアが報じないのが一番の気がかりである。

みんな、一寸、立ち止まって考えませんか。

「命を守る行動」をしたいのは山々だが、原発を止めず、戦争を準備し、福祉を切り捨てる政府が「命を粗末にする行動」をするので困惑している」(島田雅彦)


画像に含まれている可能性があるもの:空、ビーチ、海、屋外、自然、水

それにしても、福島第一原発の現状に関する情報が一切メディアが報じないのが一番の気がかりである。

みんな、一寸、立ち止まって考えませんか。


画像に含まれている可能性があるもの:空、ビーチ、海、屋外、自然、水

2019-10-13 12:32 この記事だけ表示

                                                                                                                                      令和元年10月11日
文部科学大臣 萩生田光一 殿
文化庁長官 宮田亮平 殿

                   
                                                                                                一般社団法人日本演出者協会

文化庁の「あいちトリエンナーレ」不交付決定について経緯の公開と不交付決定の即時撤回を求める声明

日本演出者協会は、今回の文化庁の「あいちトリエンナーレ」不交付決定について、経緯の公開と不交付決定の即時撤回を求めます。

不交付の決定がなされた際の議事録がないと報道がされていますが、これだけ重要な案件について、検討する会議が存在しないということは考えられません。私たち演劇団体に限らず国民には知る権利があるはずです。経緯のみでなく、どこの部署が決定したのか、その責任者が誰か、明らかにしてください。あるいは、責任者が存在せず、公表できるほどの議論が尽くされていないなら、国民の目が行き届く形で、審議をやり直していただきたいと思います。

現在、わたしたちの「表現の自由」の根幹を揺るがす事態がこの国で起こっています。また、隣国との間では政治的緊張状態が続き、更にメディアが「分断」を煽るという異常事態です。80年以上前にも似た「憂うべき光景」です。この状況を、わたしたち表現者(芸術家)は、何としても止めなくてはなりません。過去の戦争に向かう時代に、国家主義に加担した歴史をくり返さないという意志を、決然とわたしたちは示したいと思います。
わたしたち舞台芸術に携わる者は、表現者相互、そして観客との交流の中に育まれる「表現の自由」を守り、多様性を持った世界のあり方を肯定することを前提として活動しています。そのために、表現に関わる者の基本的人権を疎外する、差別や偏見、過去の歴史の捏造を、断固拒否します。

すでに採択されていた「あいちトリエンナーレ2019」への補助金を交付しないという今回の文化庁の決定は、一部の心なき人々による恫喝・脅迫によって表現活動が中断されたという事態を、国家が容認するということに他ならず、看過できない決定だと言わざるを得ません。
これは「あいちトリエンナーレ」個別の問題ではなく、文化庁の助成を得て委託事業を全国で展開している日本演出者協会にとっても他人事ではありません。また、全国にある多くの公共劇場・芸術団体・美術館・音楽堂その他、そこで発表(上演)する芸術家・表現者にも関係することです。

憲法21条で保障されている「表現の自由」、また、平成29年6月施行された芸術家と公共団体・市民の法律である文化芸術基本法前文には「我が国の文化芸術の振興を図るためには、文化芸術の礎たる「表現の自由」の重要性を深く認識し、文化芸術活動を行う者の自主性を尊重することを旨としつつ、文化芸術を国民の身近なものとし、それを尊重し大切にするよう包括的に施策を推進していくことが不可欠である」と、記されています。
つまり、文化庁の責務は、時の政権に忖度する事ではなく、文化芸術活動を尊重し、包括的にその活動を支えてゆくことです。

討議の記録文書も残せない状態で「不交付」を決めてしまうような、誤った乱暴な対応ではなかったはずです。文化庁が行うべきことは、「あいちトリエンナーレ2019〈表現の不自由展・その後〉」を、即刻再開に向けて準備を重ねてきた実行委員会へのサポートであり、採択された事業をやり遂げるための支援でした。

すでに、日本演出者協会は、8月18日の定例総会において「表現の自由を守る」ことを、全会一致で決議しています。

日本演出者協会は、今回の不交付の決定について経緯の公開と不交付決定の即時撤回を求めます。

                                                                                                        一般社団法人日本演出者協会

2019-10-11 19:24 この記事だけ表示

香港の友人:アンソン・ラムから日本の友人たちへのメッセージです。↓
Anson Lam

日本の皆さん

日本のニュースはどう報道されているか分からないが、
香港はもう恐怖の町になっている。

香港の警察は昨日また無差別でデモ参加者と一般市民を一緒に殴ったり、さらに地下鉄の列車まで駆け込み、一般市民が乗っているところに催涙スプレーをかけまくっていた。
昨日のデモで警察はまたデモ参加者に変装して(全身黒い服、黒いマスク、黒い帽子など)、政府庁舎の近くに火炎瓶を投げたりするが、これは何のためか分かるでしょう。

香港はもう海外の皆さんが思うような美しい町ではなくなったのだ。真の香港人は毎日も高圧統治の中で戦っていて、本来の「香港の自由さや姿」を守っているのだ。僕は昨日町に出なかったが、テレビのニュースを見ていて、本当に涙が出た。

香港は永遠に香港!
他に何でもない。
僕は永遠に “香港人”だ!

2019-09-02 21:12 この記事だけ表示

昨夜は、悪源太義平を「偲ぶ会」を、劇団員総出でSpace早稲田でやった。入りきれないほど多くの皆さんが集まってくれた。大坂から小堀さんも来てくれた。有難い事である。16歳で出会って50年の付き合い・・・・この4歳年下の「天才=天災」がいなかったら、私はとっくに芝居を辞めていたと想う。久々に「青学劇研」「演劇団」初期メンバーが大集合。本当に、アホ劇団だったこを再認識。まさに「無名者」でしかないジジイたち、その先頭を40年に渉って走り続けた真の「アングラ少年=悪源太義平」の、知らない様々な「貌」をマシンガンの様に皆さんに喋ってもらった。

飲み喰らい「悪源太義平を骨まで愛した」みなさんの「愛の深さ」に感謝。長い間、支え続けてくれた奥さんと息子さんに大感謝。こんなに多くの友が関谷を悪源太を愛していたのである。最後にやっぱり関谷の大好きだった愛唱歌「ワークソング」を謳うべきだったことを失念、唯一、悔やまれます。ごめんなさい。すみません、気が付かなくて。

♪神様、オイラの犯した この罪、ひもじさと貧しさが 全ての理由さ、ちょっとそこどけ、ぶち割るぜ、でっかいその岩さ、どけ、どけ、まだ娑婆にゃ、帰れねえ。



画像に含まれている可能性があるもの:4人、平井昇さんを含む、室内
2019-09-01 22:05 この記事だけ表示
【残念な知らせ・・・・遂に演劇公演まで】
以下のようなしらせが。
残念、日韓演劇人の平和のために芸術文化交流はどんなことがあっても続きます。

【「女の平和」韓国公演中止のお知らせ】


10月に予定していた
大田国際小劇場演劇祭での「女の平和」は
中止となりました。
日韓関係の悪化は止まらず
韓国では今、日本に来る公演
また招聘公演はほとんどがキャンセルになっています。
文化・芸術が間に入らなければならない、とは、
双方同じ思いで、テジョン市側もこの数日
長い時間をかけて協議検討してくれましたが
この状況でテジョン市だけが無理に進めるのは
とても危険が大きいのと判断でした。
このフェスティバルは毎年継続して行われているので、
来年、両国間の状況が良くなって、
国民の感情も安定していたら
必ず招聘したいと約束してくださいました。

わたしたちは、時が来たら、
何としてでも訪れなければいけないと思っています。
「女の平和」は、いまやるべき芝居です。
戦争関係にあったアテネとスパルタが
女たちのセックスストライキを経て
やはり愛が大事だ!と仲直りするという、
バカバカしくも愛しく、力強いギリシャ喜劇。
2000年も経った今、
なんにも状況は変わっていない世界に愕然としますが、
演劇が平和とともにありますよう、
一年間の準備期間に入りたいと思います。
韓国行きを検討し、楽しみにしていて下さったみなさま、申し訳ありません。
これが、いまの現実です。
また一年後、応援していただけるのでしたら、
次こそ観にきてください。

わたしたちは、また抱き合うことができると信じています。

JAM SESSION
2019.8.24

2019-08-30 12:45 この記事だけ表示

8月6日:ヒロシマに原爆が落ちた日

★広島平和宣言の全文★

 今世界では自国第一主義が台頭し、国家間の排他的、対立的な動きが緊張関係を高め、核兵器廃絶への動きも停滞しています。このような世界情勢を、皆さんはどう受け止めていますか。二度の世界大戦を経験した私たちの先輩が、決して戦争を起こさない理想の世界を目指し、国際的な協調体制の構築を誓ったことを、私たちは今一度思い出し、人類の存続に向け、理想の世界を目指す必要があるのではないでしょうか。特に、次代を担う戦争を知らない若い人にこのことを訴えたい。そして、そのためにも1945年8月6日を体験した被爆者の声を聴いてほしいのです。

 当時5歳だった女性は、こんな歌を詠んでいます。「おかっぱの頭(づ)から流るる血しぶきに 妹抱きて母は阿修羅(あしゅら)に」。また、「男女の区別さえ出来ない人々が、衣類は焼けただれて裸同然。髪の毛も無く、目玉は飛び出て、唇も耳も引きちぎられたような人、顔面の皮膚も垂れ下がり、全身、血まみれの人、人」という惨状を18歳で体験した男性は、「絶対にあのようなことを後世の人たちに体験させてはならない。私たちのこの苦痛は、もう私たちだけでよい」と訴えています。生き延びたものの心身に深刻な傷を負い続ける被爆者のこうした訴えが皆さんに届いていますか。「一人の人間の力は小さく弱くても、一人一人が平和を望むことで、戦争を起こそうとする力を食い止めることができると信じています」という当時15歳だった女性の信条を単なる願いに終わらせてよいのでしょうか。

 世界に目を向けると、一人の力は小さくても、多くの人の力が結集すれば願いが実現するという事例がたくさんあります。インドの独立は、その事例の一つであり、独立に貢献したガンジーは辛(つら)く厳しい体験を経て、こんな言葉を残しています。「不寛容はそれ自体が暴力の一形態であり、真の民主的精神の成長を妨げるものです」。現状に背を向けることなく、平和で持続可能な世界を実現していくためには、私たち一人一人が立場や主張の違いを互いに乗り越え、理想を目指し共に努力するという「寛容」の心を持たなければなりません。そのためには、未来を担う若い人たちが、原爆や戦争を単なる過去の出来事と捉えず、また、被爆者や平和な世界を目指す人たちの声や努力を自らのものとして、たゆむことなく前進していくことが重要となります。

 そして、世界中の為政者は、市民社会が目指す理想に向けて、共に前進しなければなりません。そのためにも被爆地を訪れ、被爆者の声を聴き、平和記念資料館、追悼平和祈念館で犠牲者や遺族一人一人の人生に向き合っていただきたい。また、かつて核競争が激化し緊張状態が高まった際に、米ソ両核大国の間で「理性」の発露と対話によって、核軍縮に舵(かじ)を切った勇気ある先輩がいたということを思い起こしていただきたい。今、広島市は、約7800の平和首長会議の加盟都市と一緒に、広く市民社会に「ヒロシマの心」を共有してもらうことにより、核廃絶に向かう為政者の行動を後押しする環境づくりに力を入れています。世界中の為政者には、核不拡散条約第6条に定められている核軍縮の誠実交渉義務を果たすとともに、核兵器のない世界への一里塚となる核兵器禁止条約の発効を求める市民社会の思いに応えていただきたい。

 こうした中、日本政府には唯一の戦争被爆国として、核兵器禁止条約への署名・批准を求める被爆者の思いをしっかりと受け止めていただきたい。その上で、日本国憲法の平和主義を体現するためにも、核兵器のない世界の実現に更に一歩踏み込んでリーダーシップを発揮していただきたい。また、平均年齢が82歳を超えた被爆者を始め、心身に悪影響を及ぼす放射線により生活面で様々な苦しみを抱える多くの人々の苦悩に寄り添い、その支援策を充実するとともに、「黒い雨降雨地域」を拡大するよう強く求めます。

 本日、被爆74周年の平和記念式典に当たり、原爆犠牲者の御霊(みたま)に心から哀悼の誠を捧(ささ)げるとともに、核兵器禁止、核兵器廃絶とその先にある世界恒久平和の実現に向け、被爆地長崎、そして思いを同じくする世界の人々と共に力を尽くすことを誓います。

2019年8月6日

広島市長 松井 一実



2019-08-06 22:58 この記事だけ表示

★「表現の不自由展・その後」の展示中止についての
緊急アピール★日本劇作家協会

 私たちは、あいちトリエンナーレ2019「表現の不自由展・その後」が、テロ予告や脅迫まがいの攻撃にさらされ、中止に追い込まれたことを表現者として強く危惧します。

 もとよりこの企画は、日本の公立美術館で展示を拒否されたり、撤去されたりした作品をその経緯とともに展示し、個々の作品への賛否を超えて「表現の自由」についての議論を活発化しようとする試みでした。その趣旨が試される間もなく、威嚇に屈した今回の事例は、日本の「表現の不自由」さを世界にアピールするだけでなく、国内での表現活動のさらなる萎縮を招くことにつながりかねません。

 このような状況をいっそうあおったのは、河村たかし名古屋市長と菅義偉内閣官房長官の発言でした。河村氏が展示の即刻中止を要求し、菅氏が補助金交付の是非にまで踏み込んだことは、行政による「表現の自由」への介入にほかなりません。「行政の気に入らない作品」が展示を認められず、助成金も受け取れないことが通例となっていくならば、憲法21条に禁じられた「検閲」の実質的な復活です。このようなことが、民主主義のルールを無視した為政者の介入によって、喧騒の中で既成事実化されることは看過できません。

 憲法第21条における「言論・表現の自由」の重要な核心のひとつは、「政府を批判する自由」の保障です。自国の現在、自国の過去について、批判的な表現活動が安全に行えないような国が、民主主義国と言えるでしょうか。

 私たちは、表現者に規制をかけ、表現を妨げる側の行為を助長させる結果となった、「表現の不自由展・その後」の展示中止を、私たちの表現活動に関わる問題として、この国の民主主義の危機としてとらえます。そして、この展示をめぐる、河村市長、菅官房長官の発言に、改めて抗議します。

 行政が表現の場を提供した今回のようなケースでは、まず、行政は毅然とした態度で、他の公権力も含むあらゆる妨害から、表現を守るべきです。匿名・不特定多数の「脅迫」や「嫌がらせ」が存在するならば、それに妨げられることのないよう手段を講じ、安全を十分確保し、開催可能な状態に持っていくべきです。

 異論や反論があったとしても、表現の場までは奪わずに、言論をもって対抗し、情報の多様性は残しておく。これこそが、行政のとるべき態度であり、歴史に学ぶ知恵ではないでしょうか。

2019年8月6日 
 
一般社団法人 日本劇作家協会

2019-08-06 22:44 この記事だけ表示

★ あいちトリエンナーレ2019 参加アーティスト 72名の声明★

私たちは以下に署名する、あいちトリエンナーレ2019に世界各地から参加するアーティストたちです。ここに日本各地の美術館から撤去されるなどした作品を集めた『表現の不自由展・その後』の展示セクションの閉鎖についての考えを述べたいと思います。

津田大介芸術監督はあいちトリエンナーレ2019のコンセプトとして「情の時代」をテーマとして選びました。そこにはこのように書かれています。

「現在、世界は共通の悩みを抱えている。テロの頻発、国内労働者の雇用削減、治安や生活苦への不安。欧米では難民や移民への忌避感がかつてないほどに高まり、2016年にはイギリスがEUからの離脱を決定。アメリカでは自国第一政策を前面に掲げるトランプ大統領が選出され、ここ日本でも近年は排外主義を隠さない言説の勢いが増している。源泉にあるのは不安だ。先行きがわからないという不安。安全が脅かされ、危険に晒されるのではないのかという不安。」(津田大介『情の時代』コンセプト)

私たちの多くは、現在、日本で噴出する感情のうねりを前に、不安を抱いています。私たちが参加する展覧会への政治介入が、そして脅迫さえもが−−それがたとえひとつの作品に対してであったとしても、ひとつのコーナーに対してであったとしても−−行われることに深い憂慮を感じています。7月18日に起きた京都アニメーション放火事件を想起させるようなガソリンを使ったテロまがいの予告や、脅迫と受け取れる多くの電話やメールが関係者に寄せられていた事実を私たちは知っています。開催期間中、私たちの作品を鑑賞する人びとに危害が及ぶ可能性を、私たちは憂い、そのテロ予告と脅迫に強く抗議します。

私たちの作品を見守る関係者、そして観客の心身の安全が確保されることは絶対の条件になります。その上で『表現の不自由展・その後』の展示は継続されるべきであったと考えます。人びとに開かれた、公共の場であるはずの展覧会の展示が閉鎖されてしまうことは、それらの作品を見る機会を人びとから奪い、活発な議論を閉ざすことであり、作品を前に抱く怒りや悲しみの感情を含めて多様な受け取られ方が失われてしまうことです。一部の政治家による、展示や上映、公演への暴力的な介入、そして緊急対応としての閉鎖へと追い込んでいくような脅迫と恫喝に、私たちは強く反対し抗議します。

私たちは抑圧と分断ではなく、連帯のためにさまざまな手法を駆使し、地理的・政治的な信条の隔たりを越えて、自由に思考するための可能性に賭け、芸術実践を行ってきました。私たちアーティストは、不透明な状況の中で工夫し、立体制作によって、テキストによって、絵画制作によって、パフォーマンスによって、演奏によって、映像によって、メディア・テクノロジーによって、協働によって、サイコマジックによって、迂回路を探すことによって、たとえ暫定的であったとしても、それらさまざまな方法論によって、人間の抱く愛情や悲しみ、怒りや思いやり、時に殺意すらも想像力に転回させうる場所を芸術祭の中に作ろうとしてきました。

私たちが求めるのは暴力とは真逆の、時間のかかる読解と地道な理解への道筋です。個々の意見や立場の違いを尊重し、すべての人びとに開かれた議論と、その実現のための芸術祭です。私たちは、ここに、政治的圧力や脅迫から自由である芸術祭の回復と継続、安全が担保された上での自由闊達な議論の場が開かれることを求めます。私たちは連帯し、共に考え、新たな答えを導き出すことを諦めません。

あいちトリエンナーレ2019 参加アーティスト 72名

2019-08-06 22:42 この記事だけ表示