本当に、お客様は神様です!を実感している3日間4ステージを無事終えました。
シンガポール、香港、New Yorkといった海外や新潟、仙台、岩手といった遠いところから、スズナリに多くのお客さんが来てくれているという「事実」に最大の感謝。
「さらば、豚」絶好調で爆走しています。
その眼でこの「現場」を確かめてください。
いい役者たちが飛び跳ねています。
オトコであることの馬鹿馬鹿しさ、無様さ、可愛らしさ、そのすべてが滲み出ています。
演劇の力がココにある!
「炭坑跡の男たちを描く舞台」・・・・・毎日新聞2012年6月7日朝刊。
「九州の炭鉱跡の養豚場で働く男たちの葛藤を描いた演劇「さらば、豚」の上演が6日、世田谷区北沢1の「ザ・スズナリ」で始まった。12日まで。 演出家の流山児祥(りゅうざんじしょう)さんが企画し、劇団桟敷童子を主宰する東憲司さんが脚本を手がけた。舞台は福岡県の炭鉱跡。飼育していた豚が突然、消えるという事件を通し、荒くれた男たちが自分を見つめ、生き方を模索する。
流山児さん自身、旧三井三池炭鉱の坑口の一つがあった熊本県荒尾市出身だ。「炭鉱はかつて日本の高度成長を支えたが、背景には数々の事故で犠牲になった労働者や家族の苦悩、閉山後の混乱があった」と流山児さん。「炭鉱を題材にした寓話を借りて社会の最下層を浮き彫りにしたかった。それは今の原発の労働問題とも通じるものがある」と語る。 舞台には、若杉宏二さん、丸山厚人さんら9人の役者が登場するほか、炭鉱事故の犠牲者の「魂の管理人」として、本多劇場オーナーの本多一夫さんが特別出演する。」
・・・・・・・・・・・・
いつものように、2時間半前に集合。ダメ出しのあと本多さんのシーンを中心にけいこみっちり1時間。「大いに余裕あり」の2ステージであったが、当日券と当日予約が大いに伸びてマチネもソワレも「ほぼ満員」の客席に・・・・うれしい限りの2日目となる。客席も多彩。『田園に死す』に続いて、中屋敷君も来てくれた。
今日も仙台や大阪といった地方からも多くの人たちが・・・・。
昨日から連日3ステージ?やっているような強行軍であったが、明日はソワレのみ。
皆さん、ゆっくり休んでください。
オモシロくなっています。
1時間45分、これでもか、これでもか、のハードな芝居。
・・・・・・・・・・・・・・・・
中屋敷君が感想をツィートしている。
「流山児★事務所『さらば、豚』観劇。東憲司氏の新作。養豚場から消えた豚を追い廃炭鉱に迷い込んだヤクザ達の泥臭ハードボイルド。元唐組の丸山厚人さんが「これはアングラ革命劇!」と劇中で叫ぶ(笑)ド直球なアングラ劇。薄ら笑いが止まらない!」ま、皆さん、観てください!!スズナリで待っています。
それにして多くの演劇評論家が来て「流山児★事務所らしい芝居」と言って帰っていく。
『ハイライフ』を超える荒っぽい、それでいて乾いたニンゲンのドラマに育ってゆくと今確信している。
熱いアングラ魂を持った「関係の雑劇」・・・・・これである。
・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・
予想を遥かに上回る「超満員」の客席となる。初日らしく、知り合い多数、RYU’S CLUBのみなさん、大阪、名古屋といった全国から、ありがたい限り。芝居が始まって、ココで笑いが?といった感じで客席ががんがん湧く。面白いものである。まさに、芝居はイキモノを実感した「初日」であった。終演後、東憲司君の音頭で初日乾杯。桟敷童子のメンバー、盛岡の坂田さん、坂手君、千葉ちゃん、今村さん、コットーネメンバー、梅軒さんに元劇団員のマサオといった久しぶりの顔も。帰宅する前に「魚采」でイワシと焼酎。「地球☆空洞説」と来年3月に予定している「義賊☆鼠小僧」の映像打ち合わせをハマジと。
最終的な美術作業。島さんが鉈をふるって作業をし始めた。
照明も大変なことになっている。これまた圧倒的な物量。
役者たちも今日はスタッフ。大道具、照明、音響の各班に分かれて作業している。
久しぶりに莉菜、麻名実、理恵の3人娘の顔も。
スズナリは『田園に死す』以来だから3か月半ぶり、そうかこの前か。
『田園に死す』のあと、3月『架空の情熱』4・5月『楽塾歌舞伎☆十二夜』と上演して『さらば、豚』まさに月刊・流山児とはこのことだ。ま、この調子突っ走るつもりである。
・・・・・・・・・・
劇場に入ると唐さんの怪我の事が話題になっている。今朝のサンケイスポーツに「劇作家で俳優の唐十郎が先月25日に都内の自宅で転倒した際、脳内出血を起こし、緊急手術を受けていたことが3日、分かった。関係者によると、酒を飲みながら誤って常用していた薬を摂取し、意識がもうろうとなって頭を強打した。」との記事が掲載。厚人のコトバにびっくりしてコンビニでサンスポを買う。その後、義丹さんがブログで「記事の手術に関しては誤報で、その危険はありましたが、 幸い緊急処置のみで済みました」と否定。そして、今朝、5(火)サンスポが訂正原稿を。「サンケイスポーツ報道で都内の大学病院に入院し、集中治療室(ICU)で治療を受けていることが分かった劇作家で俳優、唐十郎が4日、ICUから一般病室に移った。病名は脳挫傷と外傷性脳内血腫で、6月中旬にも退院する予定。(略) 「状態がよければ16、17日の花園神社(東京・新宿)の公演『海星(ひとで)』を観に行けるかも」と。自宅でしっかり療養して、秋公演の復帰を目指す。 この日、唐を見舞った息子で俳優の大鶴義丹(44)も「奇跡的に回復に向かっています。これからも役者・演出家としての唐十郎を応援していただきたい」と発表した。」
とにかく、安心である。唐さん、元気になっていい芝居魅せてください。
最新作『海星』で稲荷君の叫ぶ「オレタチは無一物だ!」には身震いした。これでなくちゃ、唐さんじゃない。持たざる者の叛乱、持たざる者の夢の冒険譚を唐さんは書き続ける。
「何も持たない者」の《自由》が紅テントにある。唐十郎は不死身である。
・・・・・・・・・・・・・・
20時過ぎ本多さんがスズナリに。
下北沢にきたら飲もうという事で、下の「ステージドア」で軽く。
ビールと赤ワイン。今回の役創りの為に初めて無精ひげを生やし始めている。
4日目とのこと、「オールドバンチ」の殺し屋の時の戌井市郎さんを見習ってそうしているとのこと。
「さらば、豚」の1か月以上の稽古、ほんとに長い時間稽古に付き合ってもらった。「特別出演」なんて書いてあるがほぼ、全編出ている。役名は狼:炭坑に巣食う一匹狼。日本資本主義の生贄たちが眠る炭坑の「魂の管理人」と呼ぶべき重要な役である。
本多さんにあったのは1980年〜81年ごろ。30年以上の付きあいである。
本多劇場、スズナリが私たちのフランチャイズといってもいい。楽園、シアター7・11の2つの劇場はまだ使ったことはないが、駅前劇場、OFF OFFシアター、「劇」小劇場、横浜相鉄本多劇場は何回も使っている素敵な小屋である。日本でただ一人の個人劇場のオーナー。築地小劇場以来、孤軍奮闘とは本多さんの事である。
とにかく、ゆったり、楽しく「さらば、豚」やりましょう。
本多さんはいま、日々、いい役者に成長している。是非ご覧ください。
連日、初夏のような陽気が続く日本列島である。
いつものように、本多さんの出番を中心にチェック。歌と踊りも同時にラストまで。
ラストのラストを変えてみる。最後の通し、毎日新聞のM記者取材を兼ねてみてもらう。一昨日は西日本新聞のT記者。ギャラリー多し。1時間44分ぴったり。この感じ。ラスト音楽を失くしてみる。カッコいい。
ウエットな情感ではなく、乾いたハードボイルド。乾いた想像力。想像力の彼方にしか「演劇の革命」はない。「さらば、豚」ではオリジナルの楽曲はあるがほぼ、音楽は流れない。・・・私としては珍しい作品になっている。『ハイライフ』同様、メインテーマをバリエーションを変えて使う所謂「映画」の「劇伴」の使い方。よくsceneのつなぎに使う、所謂「新劇的、説明的、音楽使用」は「なし」である。音楽監督でもある音響の松本さんの明確なセンスには、いつものことだが、敬服している。照明の沖野さんもいつもの事だが私たちの創り上げた芝居をより立体化し、批評し、明快に、より素敵に切り取り、空間デザインしてくれる。演出部は相互批評しながら明確に作品を創るべき存在である。それが、集団芸術としての舞台である。
島次郎の美術+松本昭音響デザイン+沖野隆一照明デザイン=現代演劇界最高・最強のトリオといってもいい、今回の「さらば、豚」チーム。本日、すでに、スズナリ仕込み中です。とにかく、セットだけでも見る価値があります!!
・・・・
昨日は通しを終えて、みんなは、稽古場バラシであったが、わたしは雑司ヶ谷鬼子母神の唐組の新作「海星」を観る。唐さんが怪我で出演出来ないことの驚愕の張り紙。近いうちに復帰との事、劇団員に聞いて一安心する。それにしても、唐さんが出ていない唐組を観るのは初めてである。みんな、滅茶苦茶、頑張っている。これぞ、劇団力!!である。評論家の江森さんと一緒であった。江森さんも完全に元気になった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
おまたせしました。流山児★事務所6月@スズナリ公演「さらば、豚」遂に完成です。
本日14時Space早稲田で最後の「通し」稽古。ダメ出し、で、稽古場整理です。
明日4(月)は下北沢スズナリ入り。でもって、劇団員総出の仕込みです。
今年度上半期最大の問題作「さらば、豚」文字通りの「衝撃」作と呼ぶべき作品に仕上がりました。
全編九州弁で喋りまくる、ヤクザ達のブラックなファンタジー。『ハイライフ』を超えるオトコタチのhard−boiledです。他の追随を許さない流山児★事務所でしかできない男たちのドラマです。
密室空間に渦まくアモルフなエネルギー。でもって、この10人、ブザマで実にcharmingです。
10人の役者たちががっぷり組んでスズナリの小空間を飛び跳ねます。
たった、7日間間10ステージのみの「贅沢な」公演です。お見逃しなきよう!!
下北沢ザ・スズナリでお待ちしています。上演時間は1時間45分の予定です。
・・・・・・・・・・・・
桟敷童子主宰:東憲司「他劇団」への「初」の書き下ろし作品、島次郎:美術 流山児祥:演出『さらば、豚』快調に、歌って踊って、10人の男優たちが激突する「世界のどこにもない芝居」を創り上げています。前代未聞のハードボイルド・ファンタジー。絶賛前売り中です。
前売状況:6(水)19時・10(日)昼14時の回は「残席僅少」ご予約は今すぐに!他の8ステージは「大いに余裕あり」です。とりわけ7(木)の14時・19時の2回のステージが超おススメです。
前売り予約は、今すぐ、03−5272−1785(流山児★事務所 mail@ryuzanji.comまで!!
///////////////////////////
流山児★事務所2012夏公演〜豚は夢を見る〜
東憲司(劇団:桟敷童子)新作書き下ろしファンタジー
流山児祥:演出 島次郎:舞台美術
『さらば、豚』
日時:2012/06/06(水) 〜 2012/06/12(火)
会場: 下北沢ザ・スズナリ 03−3469−0511 (予約受付中!)
【出演】
塩野谷正幸・若杉宏二・佃典彦(B級遊撃隊)・保村大和・丸山厚人(ex唐組)・今村洋一(地下空港)/イワヲ・木暮拓矢・冨澤力/本多一夫(特別出演)
男たちのハードボイルド活劇「さらば、豚」の誕生である。
まるで、映画のように、まるでタランティーノ、まるでロドリゲス、もちろん、深作、清順のように、でもって、そのすべてを超える演劇でしかできないパワフルな作品に創り上げる。これは最底辺に蠢くヤクザたちのドラマであり、最下層の窮民たちの鎮魂歌であり、ファンタジーでもある。その、按配加減が問われる。乾いたセンチメンタル・・・・・そんなもん、あるか?突如、挿入される歌と踊りがレ、レ、レのれ?の異化のオモシロさに変わる時、この芝居が、冒険のドラマに変貌する。1
970年代の北九州の炭坑町のものがたり・・・「豚」とは何のメタファー(暗喩)か。
・・・・・・・・
アニメ「宇宙兄弟」15話、1か月ぶりの収録。全く知らないメンバーがStudioに。順調に1年の大河ドラマのようにこの調子で進んでゆく。というわけで、「うちいり」と称するスタッフキャストの懇親会。イタリアン・レストランで美味いもの三昧、ビールとワイン。1年間のチームつくり、楽しく、盛り上がる。私は所謂声優でないので、みなさんの話す業界の話しが面白かった。遠い昔、劇団四季やテアトルエコーといった新劇団の俳優たちが外国のTVドラマの吹き替えから始まった「声優」の歴史。ビンテージ!とはよく言ったものである。
1年間「星加正」を楽しむつもりである。1か月半、出番が続く!
・・・・・・・・・
「さらば、豚」もあと4回の「通し」。
衣裳パレードもおわり、週末の2回は衣装付け通し。
ラストシーン・・・・・・いつもの事だが・・・・・うーん。
・・・・・・・・・
劇団協議会の「演劇と社会委員会」「演劇センター構想委員会」の委員長を務めることになった。演劇が「社会」に対して何が出来るか?とりあえず、演出者協会のフェニックスプロジェクト同様の事業を劇団協議会もやることに。被災地の芸術家支援事業。
ちなみに、今年8月11日芸能花伝舎で被災地支援の大イベントを演出者協会主催でやります。元淀橋小学校(芸能花伝舎)のグランドと教室を使ってのイベントです!ぜひ、ご来場ください。
わたしたちは『花札伝綺』のWORLDツアーに出発して参加できないのだが、ぜひ、ご協力ください。
曲も出来、連日歌稽古。ここは今村ビンボーくんのリーダーでキチンとハモリの稽古も。
で、勿論ダンスも加わって「歌踊り」稽古も。これが、ハード。決まればカッコいいのだから9人の豚さんも必死。これがオモシロイ。ここで踊って歌うか?ま、タランティーノ、か三池かである。黒澤や深作でないところがココ。それにしても、ここにきて、さまざまな事が次々と「発見」出来るから芝居はオモシロイ。毎度のことだが、これでいい。あとは「そこにいるだけ」でキチンと「関係の雑劇」になる。
B級でいて、実験的な、大胆不敵な「芝居でしかできないこと」を探し求めて「無名の役者」たちの「闘い」をわたしは半世紀にわたってやり続けている、それも、小劇場で。
これは、実に贅沢な楽しい「闘い」=仕事である。
昨日は雨のトーキョーであったが、きょうはまるで真夏日のトーキョー。
2回目の「粗通し」・・・・・・・これで、ほぼ、芝居の「全容」が掴める。混乱をも楽しみましょう。
何も恐れることはない。流山児流の混乱の演劇、カオスの中に「ニンゲンがいる」それでいい。
あ、それから2年ぶりの「大人のためのWORKSHOP=TERAYAMAを遊びつくす」は全国から連日多くの人が参加希望の書類が殺到しています。うれしい限りです。お早目のご応募をお願いします。〆切は6月25(日)です。
使用テキストは「地球空洞説」(平凡社ライブラリー)です。スペクタクルなテラヤマをやりましょう。
ぜひ、参加希望の皆さんも『さらば、豚』をご覧下さい。スズナリはとっても素敵で贅沢な小劇場ですよ。
真実先生の振付も一応終わる。108頭の豚、豚のララバイの2曲。これがイイ。
で、オープニングと炭坑節のオリジナル版?オトコタチ9人のゴツゴツした踊りが・・・・・。
それにしても「炭坑節」は実に面白い歌詞である。様々な歌詞がある・・・・この「炭坑節」が「さらば、豚」のメインの楽曲である。ま、日本民族(最下層民)の「黒人霊歌」であることは今回しっかりわかった。
「炭坑節」はもともとは明治時代から炭鉱労働者によって唄われた民謡で、もともとは盆踊り唄ではなかったが、戦後「三池炭鉱の上に出た」とう歌詞と共に、戦後の復興を支えた石炭産業の高度成長の象徴として、全国的に流行してからは、伝統的な盆踊り唄になり、現在では夏・秋の盆踊りの「スタンダード曲」として全国に浸透している。この曲は、元々は春歌だったともいわれている。福岡県田川郡の小学校教師であった小野芳香により1910年(明治43年)に編曲。田川のみならず小倉などの「花柳界」で盛んに唄われ、1932年(昭和7年)に後藤寺検番の歌二・後藤寺芸妓連により「炭坑唄」のタイトルで初めてレコード化、その後、赤坂小梅のレコードも発売。小梅のレコードの三味線伴奏は小倉の花柳界で付けられたものであり、田川のものとは異なるという。今回の芝居「さらば、豚」では「三池炭鉱の上に出た」ではなく「ウチのお山の上に出た」と歌うことにしている。ま、歌詞を見ると、なるほど「恋の歌」である。
1.月が出た出た 月が出た (ヨイヨイ)
家(ウチ)のお山の 上に出た
あんまり煙突が高いので
さぞやお月さん 煙たかろ (サノヨイヨイ)
2.一山二山 三山越え
奥に咲いたる 八重椿
なんぼ色よく 咲いたとて
サマちゃんが通わにゃ 仇の花
3.あなたがその気で 云うのなら
思い切ります 別れます
元の娘の 十八に
返してくれたら 別れます
4.お札を枕に 寝るよりも
月が射し込む あばら家で
主の腕(かいな)に ほんのりと
私ゃ抱かれて 暮らしたい
5.竪坑千尺 二千尺
下りゃサマちゃんの ツルの音
ままになるなら あのそばで
私も掘りたや 黒ダイヤ
※♪一山二山三山とは、三井:田川坑にある香春岳のこと、一の岳から三の岳まである。
※サマちゃんは、愛人という意味。
わたしの敬愛する上野英信氏の「どきゅめんと筑豊」によると「炭坑節」は嘗て「エタ節」とも呼ばれていたという。そして、上野氏は「炭坑節」について「炭坑節=Coleman song と訳されてるこの代表的民謡は、現在もなお、もっともきびしい差別(朝鮮から強制連行されてきた人々、被差別部落の人々、犯罪者、ヤクザ、etc.)にあえいでいる人々の遺産であり、日本民族の「黒人霊歌」である」とのべている。
「炭坑節」の元唄の「ゴットン節(三井田川伊田坑)」には
♪七つ八つからカンテラ下げて 坑内下がるも親の罰、親の因果が子にまでむくい 長い坑道でスラを曳く・・・・・とある。
※スラ(笊):後山(主に女性)が、先山(男)が掘り出した石炭を運ぶのに使うザルのこと。昭和3年、鉱夫労役規定が改正され、16歳未満の少年と婦人の深夜作業および坑内労働が禁止され、同規定は、昭和8年9月から実施されましたが、小ヤマがひしめく筑豊地方の産炭地では、食うために、その後も長く女性が隠れるようにして坑内で働いていたという。
1970年代、わたしは上野英信氏の「天皇陛下萬歳〜爆弾三勇士序説」にインスパイアされ『夢の肉弾三勇士』四部作を書いたとき、今回、最も資料的に見ている「ヤマの仕事」の画家:山本作兵衛氏の存在も知った。山本作兵衛:1892−1984 明治-昭和時代の炭鉱労働者,画家。少年時代から60年近く筑豊炭鉱ではたらき、閉山後,明治から昭和にいたる炭鉱の様子をえがいた「ヤマの絵師」。昭和59年92歳で没。2011年、絵画・日記・原稿など697点がユネスコの「世界記憶遺産」に認定された。
・・・・・・・・・
そんなこんなの「故郷の原風景」を思い浮かべながら、「さらば、豚」の追い込み稽古の日々である。
ちなみに、チャーリー・ミンガスのJAZZの名曲に「豚が呼んでいるブルース=Hog Callin Blues 」ってのがある。ファンキーでワイルドに豚さんが歌ってる?!
そういえば、ガキの頃、黒い下敷きでいわゆる、部分日食を見た記憶がある。ホントに重なった時、暗くなった、あれ、こんなもんだっけ?というのが実感。CからOになり逆Cへの1時間の天文ショー。日本での「金環日食」の観測は、1987年に沖縄県の一部で観測されて以来、25年ぶりとのこと。
日本列島の広い地域で観察できるのはなんと「平安時代以来、932年」ぶり。つまり、一生に一度の事。
次に「金環日食」が見られるのは、北海道で30年年6月1日。そーいった意味では歴史的な天体ショーか。ま、関係ないけど、明日東京スカイツリー開業である。なんでもツリー効果だそうで昨日の三社祭宮出し、まで浅草には3日間で184万人の人出であったそうな。そりゃ、良かった。でもって、旭天鵬が最年長「初」優勝・・・・いや、こっちも凄い、37歳8か月。
9時2分に終わるという。
きれいな金環日食を観て、今日から「さらば、豚」追い込み稽古である。
みっちり、きっちり、楽しく稽古やりましょう。
歌稽古もあります。本多さんはちょっと時間差稽古。1日中稽古場じゃ大変。でも社長はほんといい役者に日々成長しています。今回の本多さんは見もの。『オールドバンチ』を超えた名優ぶりである。
あと2週間で、スズナリ入りです。
チケットの申し込みはお早目に!!