この巨大看板が嘉義懸表演藝術センターの前の国道に立っていた時は流石に驚かされた。
これは2016年7月30(土)・31(日)初めて台湾のOURシアターとコラボレーションした『マクベス〜PAINT IT BLACK!〜』初演の看板である。29(金)の追加公演までやって、翌年の2017年6月には台中国家歌劇院実験劇場とシビウ国際演劇祭に招聘された。
あれから3年。又、嘉義で若者たちと元気な芝居を創る。思いよらない人生の面白さである。
この写真を撮った「ゴツプロ」の塚原大助(この時1泊もしない弾丸ツアーで観に来てくれた)たちも2年続けて台北の鳥梅劇院で芝居をやっている。8月には松尾スズキ氏も新作を上演する。確実に日本と台湾の演劇交流は進んでいるのである。
この写真、初めて訪れたルーマニアのシビウの街です。
去年6月『マクベス〜PAINT IT BLACK!〜』
OURシアター+流山児★事務所コラボレーション公演でシビウ国際演劇祭参加中、
10日間以上「毎日」通った街並みである。
「眼の屋根」が素敵でしょう?
とっても、面白い演劇祭でした。
今年も5月〜7月は台湾の嘉義でOURシアターとのコラボで3度目の夏を嘉義で過ごす。
そのあと、演出家と台湾トップのシナリオライターが来日してワークショップ。
で、OURシアターは、今年、台湾政府の助成で、8月エジンバラ・フリンジへ行くという。
キチンと、先へ進んでいる。
これって、凄い事である。
あ、『台湾マクベス』@シビウ国際演劇祭の「長編劇評」が出ました。
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以下劇評の一部を掲載しておく。
●「流山児★カンパニー+OURシアター国際共同製作公演: マクベス〜Paint it Black! は、シェイクスピアの古典的な表現に、アジアの伝統が上手く統合されたものであった。マクベスは戦いの中で絶対的な力を得ることだけに取り憑かれ王を殺すが、それにより予言の効果が発動する結果になった。これは自分の運命を変えられない悲劇の主人公の話であると同時に、近年起こっているアジアの紛争についての皮肉的な表現でもあろう。この壮大なアジア演劇には大人数の役者たちが関わっており、全ての重要なシーンの役割を担っている。ある時は、命をかけて戦う戦士となり、またある時は、王に予言をかける魔女となるのだ。ルル劇場で動き回る役者達の身体表現は目を瞠るものがあった。並外れて優美な動きをする女優たちと、力強い動きを見せる男優(戦士)達はアジア・ヨーロッパの大陸を越えるものを感じさせた。」(Diana Nechit)
●「マクベス〜Paint it Black! のストーリー全体の軸となるアイデアは、近年の歴史に基づいている。シェイクスピアの古典的な悲劇の話を現代に向けてアレンジし「戦争の悲惨さ」を伝えている。劇の大半は歌とパフォーマンスで占められ、アンサンブルの役者たちが舞台を彩っている。振り付けが素晴らしい。儀式的な踊りからヒップホップまでと幅広く、それでいて全てが「スタイリッシュ」であり、舞台全体の雰囲気をつくっている。更に特筆すべきは、マクベス夫人の優雅な立ち振る舞いと人間性が、シーン全体のバランスを見事にとっているところだ。力と穏やかさの間に揺れるマクベス夫人の人物解釈には興味深いものがあった。」(Alba Stanciu)
なお、台湾のテレビや新聞でも「台湾マクベス:ルーマニア公演成功!」と大きく報道された。
というわけで、『台湾マクベス2017』台中公演: 5月27日(土)初日無事に幕が開きました。
満身創痍?の役者もいたが、去年の初演をはるかに上回る「衝撃作」に出来上がりました。
みんな、素敵な役者に育ちました。
わたしの(代表作」といっていいパワフルでいて『ニンゲン」が「そこ」にいる作品になってます。
主役の二人はほんとうに素敵になりました。
魔女8人はパーフェクト!ほんとうにやりたかった「アジアのマクベス」です。ありがとう。
『狂人教育』日中コラボレーションの時に参加してくれたペイジンと日本人クルーで台中の夜市で呑む。
そうかあれから8年の歳月が流れたのである。
ながい台湾の演劇人との付き合いである。
『狂人教育』『ハイライフ』『義賊☆鼠小僧』『寺山修司の女の平和』『台湾マクベス』初演『台湾マクベス2017』
と、6本の作品を10年で作り続けている。もっとも、多くの作品を作品を続ける街になりそう?である。
それにしても、たった3日間の滞在だが、台中もいい町である。
というわけで、本日:14時30分『台湾マクベス2017』台中公演ファイナル。
熱狂的な拍手の中で無事終幕。
バラシて打ち上げ、嘉義へ。
明日からsibiuに向けて仕込み稽古(役者がスタッフもかねる)、照明もsibiu用に作り変えて6月1(木)トライアウトという名のプレビュー@嘉義県票演芸術センター公演である。
『台湾マクベス』の旅は続く!!
で、明日から東京・早稲田ではシライケイタ×日澤雄介コンビの新作『SCRAP』の稽古が始まる。こちらも熱くなる!!
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「テロリズムと組織犯罪を防止する為という口実の下に、日本政府は極めて問題の多い法律を準備している。あらゆる形態の謀略に対するこの法案について採決が5月23日に衆院で行われ、参院では6月中旬に採択される予定である」ル・モンド5.27
「マクベス」は、1989年流山児祥「演出100本記念」公演として「マクベス〜PAINT IT BLAcK!」のタイトルで、塩野谷正幸、一色彩子主演@下北沢本多劇場で初演.
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1991〜92年は「流山児マクベス」というタイトルで、塩野谷正幸、入江若葉主演@韓国ソウル教育文化会館、広島みろくの里国際演劇祭正式招待公演、名古屋中小企業センターホール、新宿シアターアプル、大田区民プラザといった大劇場でツアー上演、
その後、2015年流山児★事務所「創立30周年記念」公演「マクベス〜PAINT IT BLACK!」のタイトルで復活し、若杉宏二、伊藤弘子主演で@座・高円寺1で上演。
2016年7月、台湾のOURシアターとの共同制作で@嘉義県表演芸術センターで上演、そして、2017年5月@台中国家歌劇院 6月ルーマニア@シビウ国際演劇祭で上演される。
30年近くにわたって上演している「私の代表作」と呼べる作品だが、すべてその時代に合わせて、全面的に作り変えている作品である。2015年版は構成に西沢栄治が加わり、音楽に坂本弘道が参加。愚直に「非戦」を叫ぶ「女たちのマクベス」が出来上がった。
台湾版はよりパワフルでよりシャープな「音楽劇☆マクベス」に成長している。文字通りの「アジアのマクベス」となった。なんたって、台湾語のマクベスである!!
1989年初演時に思い描いた「アジア的身体を持ったシェイクスピア劇」に、わたしは、やっとたどり着いた感がある。
ソウル、果川、水原、上海、北京、広州、香港、澳門、杭州、台北、嘉義、台中、ジャカルタ、バンドゥン、ジョグジャカルタ、ボルブドゥ‐ル、バリ、バンコック、テヘラン、といった20余りのアジアの都市をオレタチはこの20年余り《旅》している。
北京も上海も台北も、ものすごい勢いで変わっていっている。が、いつも行く呑み屋は「ほぼ」変わらない。東京同様の、安酒場である。
役者=貧乏人生は、一生変わりそうもない、が、それが河原者の「自由」である。
Asian Shakespeare, a Russian script in Hungarian and a circus performance at FITS 2017!
At this edition of the Sibiu International Theatre Festival, the classical style comes in surprising combinations, staged in a contemporary fashion, which cover the human soul and offer inspiration through original creations.
Thus, Our Theatre & Ryuzanji Company from China and Japan present a play directed by Ryuzanji Show, a performance that places Shakespeare in a contemporary Asian setting. "Macbeth: Paint it, Black!" opens with an anti-war monologue and ends with the suggestion of cultivating hope against the endless struggle for power. "One of the most important performances discovered in Asia, the revelation of major festivals in Taipei, Shanghai, Singapore, Tokyo and Australia, Macbeth: Paint it, Black! is a Chinese-Japanese production, which is currently courted by all major festivals around the world. You should hurry up and get your tickets for the two performances that will take place on June 14th at Fabrica de Cultura, Eugenio Barba hall, in which the theatre company will invest a lot of effort", said Constantin Chiriac.
『台湾マクベス』稽古4日目。
新人が加わっていい感じで『テキスト」を読み直している。
役者たちと「様々な人生」を探すだけである。
シェイクスピアの「言葉」をオレタチの「コトバ」に変えるだけ。
だって、シェイクスピアなんて、「誰も知らないよ」である。
いやあ、台湾の役者の「面白さ」が前回よりどんどんわかってくる。
素敵なことである。てめえの言葉への「他者との戦略」こそが常に演劇には問われているのだ。
明日はOff,。さて、泥温泉にでも行こうと思っているのだが。
振付の北村真実先生も合流。
いよいよ、本格的に「追い込み稽古」に突入である。
嘉義県表演芸術センターは本当に素敵な「市民の劇場」である。今日も週末ということで多くの家族連れの市民でにぎわっている。
稽古場で「そこ歌ってみて、踊ってみて、ふざけてみて」と、盛んに唆している。
もちろん『自分』で考えてだ。
これが面白い。若さと馬鹿さと集中力を備えた爆発力!これだな。
阿呆だな俺・・・・・と思う日々である。
というわけで、10ヶ月ぶりの台湾・嘉義
10日、到着するやいな、20時半から「通し」
結構大変なことになりそう。
が、とにかくみんな若い!ノセりゃどこまでも上がってゆく。
伸び白いっぱいの20〜30代。
上田くん、ご苦労さん。殺陣とアクションいい感じに出来上がってます。有難う。
※※
嘉義初日。
いいトコロを伸ばし作り変えて行く。
どんどん進化・深化させてゆく。
やっぱり、若いって凄い!
去年やったことを「自己目的化」しないで「新しく同じ」志で創り変える。
「他者」が「いること」を自覚する。そうすれば、面白くなる!
どんどん変わってゆく現場。これって凄い事。
私の言うことを「聞く」のでなく、テメエで「発見=発明」すること。
タップを踊るマクベスの先に見えてくる変幻自在のマクべス。
※※
嘉義は今朝も暑い!
駅前再開発も進んでいる。故郷の昔に似た光景は変わってゆく。
人懐っこい町の人々の貌も変わってゆくのだろうか?
さて、稽古2日目。NEW MACBETHを楽しもう!
9か月ぶりに再び台湾嘉義で台中国家歌劇院、6月シビウ国際演劇祭公演にむけて追い込み稽古である。
魔女:おんなの視点から「非戦」を愚直に描く「アジアのマクベス」は《世界》を旅する!
暑い台湾で熱い「アングラ・マクベス」を創る。
帰ってくるのは6月20日。
台北での次回作のワークショップも始まる。
早稲田ではシライケイタの新作書き下ろし、日澤雄介:演出『SCRAP』の稽古がもうじき始まる。
東京も台湾も熱い!
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それにしても酷い!酷すぎるサイテーの国家である。
「読売新聞に書いてある」「NHKインタビューに答えた」という前代未聞の答弁。
このアベ・ヒットラーの「国会軽視」を、これからメディアは許すんだろうな。
とっくに、表現の自由度サイテーに堕ちている国なんだから。
読売新聞&メディア+産経グループ+NHK+巨大与党一体で
「憲法改正」に突き進む狂気の「戦前」国家ニッポン。