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オケハザマ
流山児★事務所『オケハザマ』
2018年1月24日(土) 〜 2月4日(日) 会場 下北沢ザ・スズナリ
駿河の戦国大名・今川義元は2万5千人の軍勢を率いて、織田信長が治める尾張に侵攻した。迎え撃つ織田軍は5千人程度で、数の上では圧倒的な差があった。しかし織田軍の奇襲によって、今川軍は返り討ちに遭ってしまう。これが桶狭間の戦い(1560年)である。この戦いで、それまで東海道で広く影響力を及ぼしていた今川氏は凋落し、織田信長にとってはその後の戦国時代で存在感を高める転換点となった。
義元の天下泰平の夢は、挫折するという悪夢となって彼を悩ませる。義元は連日の悪夢に襲われ、果ては信長に首を討ち取られる予知夢まで見てしまう(劇中、巨大な義元の人形が登場し、首が飛ぶシーンはスペクタクル的だった)。米をたくさん育ててそれを金に代え、そして多くの物品を買って民が豊かになること。武力に頼らない太平の世は、このような人間の在り方を、一国のみならず徐々に拡大させた時に実現される。これが義元の「東海流通共栄圏」思想であった。「文化的」に生きることを民にきちんと理解させ、忠実にその目的にまい進させる。切った張ったの世の中でそれを実現するには、義元自身の名声をより高めて、民から忠誠を尽くされねばならない。義元は「名声レベル」を上げようと努める。その努力はいつしか、ゲームの世界へと接続される。そのゲームは『信長の野望』(1983年〜、コーエーテクモゲームス)ならぬ「義元の野望」。義元はゲーム内でのキャラクターのステータスを上げることに躍起になる。子供の教育方針を巡る場面で義元は、子供に懸命に歌を詠ませ、蹴鞠をさせ、自身の思想に基いて文化レベルを上げようとする。しかし戦国時代を生き抜くには強い身体が必要だと主張する妻・定恵院(坂井香奈美)は、剣術を習わせて武力レベルを上げようとする。手元のコントローラーでボタンを連打する両親に振り回され、子どもがせわしなく道具を持ち代える様子が可笑しい。桶狭間の戦いに備えた軍議においても、敵がこちらに寝返ろうとしている時は指が光るとか、相手のパラメーターが画面の右上に出る、あるいは噴き出しのように内心が頭から出るから、相手の作戦が丸分かりだと義元は発言する。それを聞いた側近たちからは、義元が異常者になったと見られる始末。義元の現実はゲームの世界にすっかり侵食され、それをクリアすることだけに執着してしまうのだ。ここにおいて劇の幕開けが、布団を被ってゲームに没頭する男の光景だったことは意味深である。これは何を意味するのか。まずは、義元がゲームのように戦を考えているということが指摘できよう。戦を嫌う平和主義者の義元が、現代の引きこもりの男と重ね合わされているということだ。1991年の湾岸戦争時、ミサイルが飛び交う戦火の映像が、まるでテレビゲームのようだと指摘されたことを思い出す。見方によれば、ロケット花火が飛んでいるような暗視カメラの映像を受容することは、同時代の世界で今まさに起こっている事柄との距離の遠さを強調する。そのことが、戦争という現実の虚構化や非実在性を抱かせると共に、そのようにしか受容できない身体とは何なのか。身体感覚のリアリティのなさとしても語られたのではなかったか。
本作は漫画家・しりあがり寿の書き下ろし初戯曲である(脚本協力=竹内佑(デス電所))。静岡県出身のしりあがりは、信長に注目されがちな桶狭間の戦いを、同郷の義元の視点から描いた。とはいえシュールなギャグ漫画で知られるしりあがりである。忠実な歴史劇ではない。武将が群雄割拠する戦国時代は、劇半ばからテレビゲームに移行してしまう。これが劇の大枠であり最大のギャグなのだが、ほかにもあちこちに現代の社会・風俗ネタが盛り込まれる。加えて自由な歴史の見方に拍車をかけるのが、流山児祥による演出である(演出協力=林周一(風煉ダンス))。暗転と明転を何度も繰り返して行われるスピーディーな場転、舞台背景全体に投影される暗示的な映像、幾何学的なダンス。天野天街(少年王者舘)の方法にインスパイアされたような演出を駆使して、総勢29名の俳優を整然と動かし、劇にテンポを生み出す。そのような劇世界の中、役柄とコロスを兼ねる俳優たちは、大人数での活劇やダンス、さらには歌まで歌う。劇空間を俳優の数とパワーで埋め尽くす賑やかさで、まさに新春に相応しい娯楽作品に仕立てた。俳優、戯曲、演出が三位一体になって、混沌でかつ奇想天外な劇世界を一気に駆け抜けた。そうでありながらも、本作には劇の骨子がしっかりとある。一見すると史実とは関係のない劇世界は、現代の位置から戦国時代を見ることを強調する。そのことが最終的に、我々が生きる現代を批評する眼となって差し返されるからである。ハチャメチャな中から顕在化する知的な企みが、本作を高みへと押し上げたのである。 義元(井村タカオ)は権力と名誉欲に憑かれ、絶対権力によって天下の統一を目指そうとする人物ではない。天下泰平を夢見る理想主義者として描かれる。しりあがりはそのような人柄の表れを、義元が1554年に甲斐の武田氏、相模の北条氏と結んだ甲相駿三国同盟に見る。この同盟を東海地方全域に広げれば、東海道と中山道をぐるりと輪を描くようにつなぐことができる。劇中で「東海流通共栄圏」と名付けられた広域の経済圏が築かれると、そこをそれぞれの国の特産物や人が自由に往来することが可能となる。一国で経済を完結させようとすれば、天候不順などで作物が不足した場合に立ちゆかなくなる。その打開策として、最悪の場合は隣国との戦争につながる。恒常的に互いが互いの足らざる部分を補い合うことで、流血をもたらす戦を回避できる。まるでTPPのような経済圏を作った義元の狙いはここにあった。義元は「東海流通共栄圏」を完成させるため、尾張を攻略する必要があったのだ。義元が射程におさめる泰平の世は、日本国内のしかも東海地方であった。だが信長(水谷悟)が目指す射程はもっと大きく、世界各国と対等に渡り合うことによる日本全体の泰平を意味していた。この泰平を巡る弐人の認識の差が、本作では重要な意味を持つ。
では、本作は戦争のリアリティのなさを現代に重ねて描いた舞台だったのか。もちろんそうではない。むしろ、ゲームのように戦争を捉える感覚を徹底させ、そのまま突っ切ったところにこの舞台の真骨頂がある。そこに、ギャグ漫画家・しりあがり寿の独自性があり、ゲーム=現実世界の不条理なまでの徹底の果てに、現実への批評性が貌を出すのだ。本作を一段押し上げるのは、まさにこの点にある。劇にドライブ感を与えるのは、後半において信長もまたゲームをプレイしているという展開が見えてからだ。しかも信長は、義元よりも最新の攻略法を見出していた。義元は武力ではなく文化レベルを上げることが、この世界=ゲームをクリアする攻略法だと思っていた。しかし信長がプレイする最新の作品では、日本国内の小さな領主争いではなく、世界を視野に収める必要があった。そのことを表現するように、信長の陣にはクレオパトラ(竹本優希)やジャンヌダルク(橋口佳奈)といった世界の著名人と交流するシーンがある。子供の育て方を巡って妻とゲームのアプローチが違ったように、信長は世界を別の角度から捉え、その攻略法を見出していたのだ。義元がそんな信長に勝つためには、より最新の攻略法を見つけなければならない。義元はPCのアプリケーションを最新版にするごとく、ゲームのアップデートを試みる。しかし、99パーセントまではダウンロードできたものの、あと1%のところでフリーズしてしまう。それによって生じたバグの世界に義元は突入してしまう。バグの世界を抜け出そうと試みて、何度も義元は電脳空間からの着地を試みる。ところが突入した世界はことごとく、登場人物や場の状況がおかしな、バグが生じた世界である。パラレルワールドのような世界を、明転と暗転を繰り返しながらテンポ良く次々に切り返して見せるこのシーンは、本作のギャグ要素のハイライトだった。 義元は信長に首をはねられるという敗北の悪夢から何とか逃れようとして、ゲームの最新の攻略法を見出そうと奮闘した。それは、確定した自身の未来を何とか変えようとする必至の足掻きである。客演の井村(オペラシアターこんにゃく座)の演技がそのキャラクターに説得力を持たせる。ソフトながら確かな声量で歌を聞かせる一方で、いかにもお公家然とした優柔不断な義元を見事に造形した。そこからは、非武力による平和主義者として在ろうとする、貴族的な人間の悩みがにじみ出ていた。しかし運命は変えられなかった。先述したように、天下泰平という目指すゴールは同じでも、義元とは別の攻略法で世界を変えようとした信長に敗れる。井村が演じた義元像もあって、信長とラストシーンで対峙した時、私は義元=ハムレット、信長=フォーティンブラスに見えた。王家を巡る復讐譚に巻き込まれて最後に命を落とすハムレットは、ノルウェーの王子・フォーティンブラスに次のデンマーク国王の座を託す。その構図に、戦国時代における主役の交代が重なったからである。加えてこの覇者の交代劇は、現在に至るまで繰り返されてきたことに思い至らされる。時代が経るにつれて、天下泰平に至る攻略法は更新され続けてきた。と同時に、ソフトのインストールはいつも99%のところでフリーズし、失敗し続けてきた歴史でもあった。つまり天下泰平の解は21世紀の現在においても未だ見出せておらず、ソフトをアップデートしている途中なのだ。ここにおいて本作は、世界平和のために繰り返されてきた、攻略法のアップデートと失敗を巡る、人類の歴史を射程に収めることになった。ゲームのような混沌でかつ奇想天外な劇世界にリアリティを付与することで、現代に至るまでの歴史の重層性を想像させた。そして、いかに世界平和が困難であるかを、今を生きる我々を批評すると共に突きつけたのである。
流山児★事務所2018新春公演『オケハザマ』(しりあがり寿:新作書き下ろし、流山児祥:演出)@スズナリ
12日間全14ステージ「満員御礼」で無事終演しました。
本当に「予想を超える多くのお客様」が、下北沢ザ・スズナリに全国は夕に及ばず全世界から駆けつけてくれました。
客席びっしり、連日熱気がほとばしった全14ステージでした。
久々の流山児★事務所劇団員総出演。20人のメンバーに加えて9人の素敵な客演メンバー。
初参加の風煉ダンスの林さん、堀井さん、流太くん、西瓜糖の山像さんホントにお世話になりました。
ヒロシ、カイリ、勝俣ありがとう。
今回主役の今川義元を八面六臂、獅子奮迅の活躍を見せてくれた井村タカオに最大の感謝。
最初から義元役は井村以外に考えられなかった。
「役者魂」というっものを見せつけてくれた14ステージであった。
日々進化する役者とは彼の事である。若い役者たちのいい鑑であった。感謝!
そして何よりも流山児★事務所の劇団員に感謝。
劇団力!の結実が『オケハザマ』の大ヒット!を生んだ、と確信している。
3世代が幸せなカタチで交流=切磋琢磨し現在の「流山児★事務所の面白さ」を創っているのである。
ひさしぶりにホントにスゲエ役者たちのいる「劇団」だなと本番を観ていてつくづく想ったものである。
スタッフ能力も兼ね備えた「役者集団」これぞ、真の「アングラ劇団」なのだ。
歌って踊って恋をして・・・・でもって、殺陣も!
真のエンターテインメント劇団を目指して「世界を旅する劇団」の更なる高みを目指そうぜ!
しりあがり寿さんの素敵な戯曲との出会いに感謝。
異分野の異能から多くのモノを私達は学んだのである。
また、ぜひ、しりあがり作品を上演しようと思っている。
もちろん『オケハザマ」静岡公演も実現したいものである。
キャストスタッフの皆さん、スズナリの皆さん。本当にお疲れ様でした。
2018-02-04 18:24 この記事だけ表示
連日「満員」爆走中の
大ヒット戦国ミュージカル『オケハザマ』(しりあがり寿:新作書き下ろし、流山児祥:演出)
@スズナリ 愈々、千穐楽
本日:4(日)14時開演。
当日券は開演の1時間前より劇場で販売します。
枚数は5〜10枚の予定。お見逃しなく!待ってます。
2018-02-04 00:27 この記事だけ表示
満員爆走は、まだ止まらない!
雨と雪のトーキョー、熱い鼓動が渦巻く下北沢です。
あと3日間残り4ステージです。
噂の流山児★事務所『オケハザマ』@スズナリ
しりあがり寿の傑作ミュージカル。
絶好調上演中です。
客席「増席」しましたよ!
ご予約、お早目に、お願いします。
本日:2月2(金)19時開演:余裕アリ
ふらりと、下北沢までおいで下さい!
※当日券は、18時より発売します。
◎熱い戦国ミュージカルがお待ちしています。
【最新前売情報】
3(土)14時開演:前売完売⇒当日券アリ
19時開演:余裕アリ⇒超オススメ
4(日)14時開演:前売完売⇒当日券アリ
※流山児祥扱い ⇒ https://www.quartet-online.net/ticket/okehazama?m=0abjgc
2018-02-02 12:46 この記事だけ表示
噂の流山児★事務所『オケハザマ』しりあがり寿の傑作ミュージカル、
絶好調「満員」爆走中です。
客席も「増席」しました!
あと7ステージ!2月1(木)・2(金)の3ステージがオススメです。
今すぐ予約を!
本日:31(水)14時『オケハザマ』
(しりあがり寿:新j作、流山児祥:演出)
@下北沢ザ・スズナリ
※当日券&キャンセル待ち券は、13時より発売します。
◎熱い戦国ミュージカルがお待ちしています。
【最新前売情報】
31(水)14時開演:前売完売:当日券アリ!
2月1(木)14時開演:余裕アリ⇒超オススメ
19時開演:大いに余裕アリ⇒超オススメ
2(金)19時開演:大いに余裕アリ⇒超オススメ
3(土)14時開演:残席僅少⇒今すぐ予約!
19時開演:大いに余裕アリ⇒超オススメ
4(日)14時開演:残席僅少⇒今すぐ予約!
※予約はお早目に→
流山児祥扱い ⇒ https://www.quartet-online.net/ticket/okehazama?m=0abjgc煉
2018-01-31 09:15 この記事だけ表示
●流山児☆事務所「オケハザマ」(作・しりあがり寿)
坂本弘道の音楽が小劇場ミュージカルとしては至高レヴェル。井村タカオ(こんにゃく座)演じる今川義元が圧倒的な歌唱力。劇団のハモリ能力も毎度ながら素晴らしい。NHK「武田信玄」で平幹二朗の演じていた武田信虎を林周一が演じてたのもツボ。
BYうにたもみいち(演劇ライター)
●今日は以前から楽しみにしていたこちらのお芝居 を『オケハザマ』観劇。迫力の殺陣と踊りとキレとテンポのいいお芝居…笑って笑って最後しんみりして、考えが残る…戦国鍋TVの超拡大版超豪華編…という感じ。 ゲーム世界との融合が、プロジェクションマッピング効果がとてもマッチしていて面白かった!
BYマリンアイランド
●流山児事務所一発目!しりあがり寿書き下ろし。ザ・スズナリにて観劇。 非常に面白い!必ず何個かの台詞は突き刺さる。歴史は繰り返される。負けても勝っても、失敗しても成功しても、皆見ている。死んでも生き続けていく。僕達、人間って本当に素敵だと改めて思いました。
BY友澤宗秋
●1月の「ベスト・ファイヴ」 1. 流山児『オケハザマ』 2. KAAT『三文オペラ』 3. 温泉ドラゴン『山の声』 4. 東芸『秘密の花園』 5. パルコ『アンティゴーヌ』 これに、俳優座『いつもいつも君を想ふ』、シス『近松心中物語』と続く。
BY 結城雅秀(演劇評論家)
●ズズナリで流山児★事務所【オケハザマ】を観劇。難解なのか?不思議な世界観なのか?舞台演劇の魅力満載。 個人的ですが、小劇場で大人数の演者が所狭しと駆け回る元気な舞台が好きです。 あー楽しかった^_^
BY RANTA☆crazy
●流山児★事務所『オケハザマ』ザ・スズナリ 狂乱の戦国ミュージカル。
スズナリがシアターオーブに!!
今川義元を主人公としたり、それをミュージカルに仕上げるという着想には脱帽。
初作とは思えない完成度の脚本で、しりあがり寿の才能には恐れ入ります。デス電所の竹内佑がだいぶ 手伝ったようですが、現代の要素を容赦なくぶち込むセンスは、しりあがり寿らしい感じ。
義元役の井村タカオ(オペラシアターこんにゃく座)は主役にふさわしい美声。
歌って踊れる役者が多く、坂本弘道の豊かな音楽が充分活かされてました。
30人近い役者を狭い舞台で縦横に動かす演出は流山児祥の面目躍如。
もっと大きな劇場でまた観てみたいと思わせます。
BY SHOW
●『万事解決!劣化防止スプレー』にしても今回の『オケハザマ』にしても、
しりあがりさんらしいユーモアで包みながらも現代社会への風刺が込められているなぁと。
初の本格的戯曲とは思えないくらい本当に素晴らしかったです!
いつもながら流山児★事務所の舞台は劇団員も客演さんも女優陣が生き生きとしているのがすごいうれしいし、男優陣がカッコいいからこそ女優陣が輝ける・・・今回はとにかく殺陣がすごかったスッ、スゲー!!Σ(゚Д゚ )!!
そして殺陣もすごかったがダンス(北村真美さん振付!)も音楽(坂本弘道さん!)も要所要所で使われる映像も迫力満点ですごかったヮ(゜д゜)ォ!
塩野谷正幸さん&伊藤弘子さんの流山児★事務所2トップを筆頭に劇団員総出演で、流山児さんと流山児★事務所の底力を見せつけられた舞台でした!
アフタートークはネタバレ満載だったので、ここで内容を書くのは差し控えます。
ただこれだけは!・・・しりあがりさんがなぜ今川義元を主人公にしたのかという話で「静岡出身として普段悪者扱いされている今川義元を別の観点から書いてみたかった」(←ニュアンスです)と言っていたのが印象的でした
。
しりあがりさんにはまた第2弾、第3弾と戯曲書いていただきたいなぁ・・・と期待せずにはいられないアフタートークになったことだけはここに記しておきたいと思います(笑)。
BY いっちの舞台大好き
2018-01-31 09:08 この記事だけ表示
連日「満員」爆走の6日目、本日中日です。
残り8ステージ、お見逃しなく!
本日:客席「増席」しました!今すぐ予約を!
ふらりと、下北沢までおいで下さい!!
本日:30(火)19時『オケハザマ』(しりあがり寿:新j作)@スズナリ
※当日券は18時より発売します。
◎熱い戦国ミュージカルがお待ちしています。
※終演後『オケハザマ☆アフタートーク開催!】
しりあがり寿(作家:漫画家)・天野天街(少年王者舘)・流山児祥(演出家)
司会進行:林周一(風錬ダンス)
【最新前売情報】
30(火)19時開演:残席僅少:今すぐ予約!+アフタートークあり!
31(水)14時開演:残席僅少:今すぐ予約!
2月1(木)14時開演:余裕アリ
19時開演:大いに余裕アリ
2(金)19時開演:大いに余裕アリ
3(土)14時開演:余裕アリ
19時開演:大いに余裕アリ
4(日)14時開演:残席僅少
撮影:横田敦史
※予約はお早目に→流山児祥扱い ⇒ https://www.quartet-online.net/ticket/okehazama?m=0abjgc
- ryuzanji.com
2018-01-30 10:58 この記事だけ表示
●現在の出来事も、みんなゲーム化される。て考えると、今の捉え方が変わるよね〜!
「オケハザマ」のテーマはそこだね!Ryuzanji演出冴えてる!
BY萩原朔美
● 流山児★事務所新春公演、しりあがり寿さん書き下ろし「オケハザマ」。幕が開いたら、次から次へと展開し、一気に駆け抜ける1時間55分の芝居。極寒の東京ですが、見終わった後は、ホクホクでお腹いっぱいでお帰りいただけること間違いなし!2/4まで、突っ走ります…
BY山田奈々
●流山児★事務所オケハザマ観劇。
今川義元を要にスズナリの舞台上がお祭りと化し歌あり踊りありの宴
かおり姫がまた新たな扉を開いた感 舌を巻くよ姫には…
しっかりとした基盤の上に成り立つ賑やかし だからいつもどんだけ振り切っても説得力ある役として存在する
マジリスペクト/4まで!
BY安藤麻吹
●観劇しました 歌、ダンス、殺陣、お芝居、どれもたのしくておもしろくて夢中になりました どの登場人物もほんとにすてき 途中からざわっと鳥肌が立ったり、ぼろぼろ泣けたりで、終わりかたもかっこよかったです 2時間しりあがり先生のせかいに頭のてっぺんまで浸かれました。
BYみずはし
●下北沢 ザ・スズナリで山像かおりさんの出演している「オケハザマ」というお芝居を観てきました〜!みんなキラキラして素敵でした〜!あと、客席で田中真弓さんと、山寺宏一さんにバッタリ!なんか嬉しかったな〜!オケハザマは2月4日までやってます。
BY井上和彦
●タイトル通り、戦国の歴史に残る合戦のひとつ、桶狭間の戦いを描いた作品なのですが、
桶狭間の戦いというのは2万5千の大軍率いた今川勢に対し、3千ほどの軍勢で勝利した織田軍が、
すごーいどうやったのー?雨の中の奇襲!?なるほどー!!…的な感じで描かれることが多いのですが、
今回、流山児★事務所さんの『オケハザマ』は織田方ではなく負けた今川方の中のドラマが主軸。
そもそも歴史好きの私が飛びつくタイトル。歴史ものはわりと史実に忠実が好みですが、今回は史実云々よりも、
史実である「桶狭間の戦い」から、一般的にはあまり注目されない側に主軸を置き、
ここまでドラマを描けることに感動しました。
…というか、最近大河ドラマとかも、史実に忠実かどうかより、そこからどうドラマを生み出しているか
ということに注目しているな、私。
ある程度史実を勉強しているからこそ、忠実ではない部分も楽しめたりすることに最近気付きました。
やっぱりさ、
歴史は知らないよりも知っていた方が、歴史ものの作品は楽しめるよ!
…あ、話が逸れましたが。
流山児★事務所さんの舞台は、実は初めて拝見致しました。
今回の舞台は、作家さんは漫画家のしりあがり寿氏。そして演出は、流山児★事務所主宰の流山児祥氏!
役者陣も錚々たる顔ぶれ。
更にはザ・スズナリの舞台上で、キャスト総勢約30人が、歌い、踊り、立ち回る!!
そして芝居が…。
歴史を知っている以上大まかな結末はわかる。その最期の芝居が特に…痺れましたー…。カッコ良かったー。
歴史ものにしては意外過ぎる物語の運びと、決めるとこは決める芝居。
すごく面白かったし、いろんな意味で勉強させて頂きました!
BY佐山直子
2018-01-29 23:24 この記事だけ表示
これまた素敵な「劇評」です。
有難うございます。
BY山田勝仁(日刊ゲンダイ演劇えんま帳ライター/演劇ジャーナリスト)
↓
下北沢ザ・スズナリで上演中の流山児★事務所「オケハザマ」(作=しりあがり寿、脚本協力=竹内佑、演出=流山児祥、演出協力=林周一)が面白い。
昔、劇団をやっていたというマンガ家・しりあがり寿の初の本格戯曲で「新春公演」らしく、にぎにぎしくもワクワクするスペクタクル音楽劇となった。
主人公は今川義元(井村タカオ)。桶狭間の戦いで織田信長に敗れた戦国武将として子どもの頃から絵物語や漫画で見てきたが、それは織田信長側から見た史実。実は今川義元のことはほとんど知らなかった。
今回の舞台では、尾張、三河を篭絡し、東海道、中山道を繋ぐ「東海流通共栄圏」を作り上げて領国の民を豊かにする理想主義者として描かれている。その高邁さは、どこかの国だけが得をするTPPとは大違い。そのためには甲斐の武田、相模の北条と同盟を結び、尾張を攻略することが義元の悲願なのだが…。
物語は、「桶狭間の合戦」までの義元の心の動きを「予知夢」に託したもので、しりあがりの4コマ漫画のようなハチャメチャでブラックで不条理。
義元の夢に現れるのは猛母・寿桂尼(山像かおり)と妻・定恵院(坂井香奈美)、そして軍師・雪斎(塩野谷正幸)。
母はマザコンの義元の尻を叩き、気丈な妻は気弱な義元をけしかける。
本来なら、兄(上田和弘)が家督を継ぐべきを、これを義元が討ったという負い目もある。連夜続く悪夢。この兄の夢は逸話として実際に語り継がれているらしい。
後半はテレビゲームの「戦国武将の野望」に将来の夢を見る義元を侵犯する現実と仮想世界の「狭間」に軸が移る。
民衆の心を掌握し、国を富ますには「米、カネ、兵」が必要であるとゲームで悟る義元。さらにそこに「名声」が加わる。
しかし、義元の熱中するゲームのバージョンは時代遅れ。最新のバージョンをインストールしようとするが、なぜか99%で先に進まない。このイライラ感わかるなあ。パソコンを使っていて、ダウンロードが止まってしまうというあの不快感、不安感。
さて、義元、それからどうするのか。
彼の前に立ち現れる黒い影、織田信長はその最新のバージョンを手に入れているらしい。「米、カネ、兵、名声」だけで天下は統一できない。ならば、何が必要とされるのか。そればかりではない、平和を願うという義元が抱える高邁な「メモリ」が足かせになる戦国の世とは…
。
信長という新勢力の前で無力な義元。その価値観の差で負けたともいえる。なにやら「ポスト・トゥルース」の前に負け戦を展開している現代の我々の姿を思ってしまう。
役者がみなとびっきり溌溂としている。
義元に付き従う三人衆、朝比奈(成田浬)、岡部(甲津拓平)、飯尾連龍(伊藤弘子)のギャグに大笑い。
今回は流山児☆事務所の役者たちが総出演。こんなにいい役者が育っていたのかと改めてビックリ。これに、客演の山像かおり、勝俣美秋や、成田浬らを加えて30人近い出演者がスズナリの舞台を駆けまわるのだから、そのスピード感に陶然としててしまう。
歌も群舞、殺陣…その演出の采配が見事。
林周一の手による巨大人形なども登場。これでもかというサービスぶり。
天野天街作品でおなじみの、ポップな「雨降り」などの映像は浜嶋将裕。美術、衣装も素晴らしい。
義元役の井村タカオは流山児☆事務所には何度も出演しているが、今回の役の存在感は圧倒的。その歌声も素晴らしいが、その立ち姿のゆるぎなさ。こんなに凄い役者だったのか。
山像かおりは初参加だが、京都弁のしゃべくりは水を得た魚のよう。”関西おねーちゃんパワー”爆発。定恵院の坂井香奈美のキレのいい芝居、そして、御大、塩野谷正幸が黒白つかない謎めいた雪斎を好演。
漫画家の余技かと思いきや、しりあがり寿の脚本の巧みさに感服した。
2月4日まで。約2時間、至福の時間。テンポよし、ギャグよし、チャンバラの迫力よし…めっちゃ楽しめること請け合い。
2018-01-29 23:19 この記事だけ表示
●
楽しい芝居だったよ。大勢出てきて大騒ぎする芝居は小劇場っぽくていいね。お土産も買ったよ。
BYいしかわじゅん(漫画家)
●流山児事務所のオケハザマ おもしろかったーっ!
ゲーマーの今川義元うけた 白塗り公家のみなさんも愛らしく いつも色っぽい弘子ちゃんサイコー。
りなちゃんもかわいかった 。大好きな役者さんたちが素敵で落ち込んでいた気持ちも吹っ切れた。
BY りょうゆう
●流山児事務所「オケハザマ」観劇。 数十年前「流山児マクベス」を観て、シェイクスピアは自由なんだ!
と、衝撃を受けたが、 今回はただただ楽しい面白い!
スズナリってとこがまた良いのだな〜 山像さんも踊る踊る !
去年の花園神社の舞台を思い出した。 オススメ!
BY松本大わたあめ工場
●冒頭8ビットのメロディー流れてニヤつく。
だって舞台は戦国時代、『オケハザマ』なのに。スズナリで流山児★事務所を初観劇。
舞台いっぱいに役者が溢れて殺陣あり歌ありで賑やか!楽しい!!後半グッとシリアスに。
「戦国自衛隊」を思い出したけど、前半の感じのままやりきってくれたらサイコーだったかな。
BY島田淳一
●流山児★事務所「オケハザマ」観劇です。2時間 あっという間でした。 日本史で習った桶狭間が凄いことになってました。
歌もダンスも殺陣もカッコよくて面白かったです。 よっちゃんの側近の3人が面白かったです。
時間があればもう一度観てみたいです(^-^)
2018-01-28 20:54 この記事だけ表示