【不思議の国のアリス・2月27(日)千穐楽のみ「前売完売」です】
オミクロン株の猛威の中『不思議の国のアリス】は、
最大限感染予防に心がけ2月公演に向けて鋭意稽古中です。
日本劇団協議会主催・新進演出家育成公演『不思議の国のアリス』は、2021年師走の顔合せ・本読みから始まった。
私は顔合せで、役者たちに作品が書かれた時代背景や個人的な別役体験を話した。
因みに、私の初演出作品は別役・作『門』(1967年)、19歳だった。
早稲田小劇場で鈴木忠志:演出『マッチ売りの少女』を観て、
別役さんに憧れて1969年3月早稲田小劇場入団、研究生となった。
しかし、入団するとすぐ別役さんは早稲田小劇場を退団した。
で、台本を読んだあと、わたしは意味性を拒絶し作意を秘匿する別役劇は、
ただ「在る演劇」ですなどと、ワカッタようなワカラナイ演劇のオモシロさを語った。
ワカラナクテイイのです。それでいい!
ルイス・キャロルを借景に「家族」の日常の何気ない言葉が社会=歴史のゆがみ、
ひずみを照射する『不思議の国のアリス』。
ピカソの「旅芸人の家族」やシャガールやクレーの絵のこと。
唯一の演出作『カンガルー』の新宿ピットインの話。
その時、唐十郎の状況劇場は『ジョンシルバー』を深夜に上演していたことなど。
『不思議の国のアリス』初演後、別役さんはアリス役の楠侑子さんと結婚した。
女王陛下の王政復古に対して反抗する共和国の喜劇役者の娘・アリスは探偵X氏と結合(結婚)して
マボロシの共和国を支える子供を沢山産む!と宣言して劇は終わる。
本読み後の感想は「前衛音楽みたい」「明るいアングラにしたい」
「唐・寺山に共通するモノがある」「国家論?」「革命論?」
「家族論?」「監視社会?」といったアレヤコレヤだった。
そんな役者のWHY?に対してスズキは実に丁寧に討論を続け、
初動の感覚を梃子にして稽古を開始した。
いま、演出・振付のスズキ拓朗は当事者性に依拠し
芝居への手がかりを確認していく緻密な作業をやっているのである。
役者達の出自も百花繚乱。アングラ系、東宝ミュージカル、
ダンサー、ミュージシャンといった様々なパフォーマーたちが
別役さんのコトバを軸に1月の寒風の下、大胆で緻密に実験を重ねて創作中です。
「何でもアリ」のポップな音楽劇、それが『不思議の国のアリス2022版』になるだろう。
アリス一族に父:イワヲ、姉:山丸莉菜、兄:小林七緒、従兄:山下直哉に加え、
紅日毬子(虚飾集団廻天百眼)がアリス、母親:森ようこ(万有引力)
ミュージカル「マイフェアレディ」を終えてやってくる伊藤俊彦、
元唐組の丸山厚人、サスペンデッツの佐野陽一が初競演します。
もちろん、チャイロイプリンの役者達も。
コロナの現況をみて「客席は半数」近くに抑えています。
お早目にご予約下さい。千穐楽以外は「大いに余裕アリ」です。
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※なお流山児★事務所では「新人劇団員」募集中です。18歳以上の健康な男女。国籍・経験不問。
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★文化庁委託事業+日本劇団協議会主催★
「新進演劇人育成公演ー演出家部門ー」
『不思議の国のアリス』
作:別役実
演出・振付・上演台本:スズキ拓朗
音楽・演奏:諏訪創
プロデューサー:流山児祥
【出演】紅日毬子・イワヲ・山丸莉菜・森ようこ・小林七緒
丸山厚人・伊藤俊彦・山下直哉・佐野陽一・清水ゆり・
田村龍成・チカナガチサト/諏訪創・松永将典・本間隆斗
「幻想の砂漠」の一隅で、奇妙な移動サーカスの一隊が繰り広げる五場と二つの幕間小景。
変わる体制の中で『虐殺された詩人』のように処刑される喜劇役者。
お面をつけ替えながら関係性を変えていく人々。その中を生き抜くアリス。
2022年2月23日(水)〜27日(日)@下北沢ザ・スズナリ
全席指定 一般4,500円
学生、養成所生、U25(25歳以下)2,500円
高校生以下1,000円
上演時間1時間45分(予定)
「予約問い合わせ」
流山児★事務所 03-5272-1785(平日13時〜17時)
日本劇団協議会 03-5909-4600(平日10時〜18時
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